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不妊原因を探ろう*免疫系

こんにちは(^ ^)クマです!

今日は免疫が関わる不妊原因についてお話していきます。


◎精子や卵子とくっついて妊娠を阻害する抗体がいる

女性の体内には精子と結びついて、精子の運動性や受精能力を損なう抗精子抗体というものが認められることがあります。

また、卵子と結合し、卵の発育を阻害したりする抗体も存在します。

実は精子に対する抗体は女性だけではなく男性自身が持っている場合もあり、男性自身が持っている抗体が精子と結びつき精子の働きを障害することもあります。

このように免疫抗体が関わっている不妊を免疫性不妊と呼び、不妊患者様の5〜10%に認められます。



◎原因不明不妊の女性の13%に抗精子抗体が検出される

原因不明不妊の女性の中で、約13%に精子の運動を障害する抗精子抗体が検出されます。

精子の表面抗原(異物)に抗体(体を守ろうと働くもの)がくっつき、さらに補体が結合すると精子は運動性を失います。

ちなみに補体とは、生体に侵入した病原微生物などの抗原を排除するための免疫反応を媒介するタンパク質の総称のことです。



◎抗精子抗体はいろんな場所に出現する

抗精子抗体は頸管粘液、子宮腔、卵管内、卵胞液内など様々な場所に出現します。抗体が精子の尾部にくっつくとその一部に損傷が起こり、それが細胞内のpHや浸透圧に影響を与えて、精子の運動性が停止してしまいます。



◎精子が異種抗体と認識されて抗体を生み出す

女性では抗精子抗体は、結婚後に精子に暴露された結果できたものです。

男性では精管閉鎖や精管結紮のような場合に、精子が精管外に進出しそれが原因で抗体ができてしまうことで、精子の運動性などが障害されるようになります。



◎抗精子抗体がある場合の治療は

抗体価が低い場合には人工授精を実施し、なるべく頸管粘液に触れないようにするなどの工夫で妊娠が可能な場合もあります。

しかし、確実な治療法ではないため、何度か人工受精を実施しても妊娠に至らなければ次の治療法に変えていく必要があります。

次の治療法とは体外受精になります。

体外受精では卵子や精子を体外で受精させますので、抗体価が高くても受精をさせることが可能となります。

抗精子抗体がある場合には体外受精を治療の第一選択とした方が無難でしょう。




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