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お金が欲しくても、お金の使い道についてビジョンがない中国人高校生のお話

中国人学生に「あなたの欲しいものは何ですか」と聞くと、ほとんどの場合「お金」と言われます。

しかし、お金があったら何が欲しいですかと続けて質問すると、答えられないことがほとんどです。

お金があればなんでもできるとは思っているのでしょうが、具体的に自分が何をしたいのか明確ではないというのは辛いことです。

なぜなら、ほとんどの体験してみたいことや、やってみたいことに思っているほどお金は必要ないからです。

例えばスキューバダイビングなどお金がかかりそうな趣味でも、体験するだけであれば2万円もあれば試すことができます。

中国人の高校生に、春節に幾らくらいお年玉を貰うのか聞いてみると、4000元から5000元と答えた生徒がほとんどでした。

つまり8万円から10万円です。1年分のお年玉をつぎ込めば、彼らの見えている世界が提供できるほとんどのモノを手に入れることができるでしょう。

しかし、彼らの目には具体的なビジョンがありません。

それで、欲しいものと言われると、とりあえずお金という答えに落ち着いてしまうのでしょう。

これって、この先の人生の決断に大きな影響を与えかねない状況です。例えば、使い道のないお金を求めるかのように、大学の学部を選ぶことになりかねないからです。

とりあえず、自分の能力で合格できるであろう最も偏差値の高い大学、そして学部を選ぶと、合格したときは満足するかもしれません。

でも、実際に進学し、授業を受けてみると退屈したり、自分の志望とは違うことに気づいてガッカリするかもしれません。

そんな、決定を下すんじゃないかなと思ったりしました。

まぁ、わたしだって人の決定に意見できるような立派な人生を送ってきた訳ではありません。

ながされるままに決定したり、深く考えずに「みんながそうしているから」という理由で物事を決めたこともあります。

その結果、苦しい思いをしたりしたこともあります。不必要な負債を背負い込んだり、時間や労力を無駄にしたこともあります。

でも、そういうことってある程度経験を積まないとわからないこともあります。経験から学び、失敗を減らすことができているのであれば、喜ばしいことなのかもしれません。

さて、この後の授業で、友だちにプレゼントを選ぶというお題で会話の授業を行う予定です。

お金と休み以外で自分の欲しいものを考えておくようにと生徒に宿題をだしています。

どんな答えが出てくるのか楽しみにしています。

生徒から「くまてつ先生は何が欲しいですか」と聞かれましたので、考えてみましたが、すでに欲しいものはすべて持っているので困りました。

本当は喜ぶべき状況なのに、困るって面白いです。

今日も最後まで読んでくださりありがとうございます。
また明日!

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