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消雲堂 歴史覚書

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あまり知られていない歴史のエピソードを記録しています。
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記事一覧

災害の多様性「占領謀略事件」伍

災害の多様性「占領謀略事件」伍

「日本の熱い日々 謀殺・下山事件」

配信で「日本の暑い日々 謀殺・下山事件」を観ました。以前、テレビ放送とレンタルビデオで2度ほど観たことがありましたが、今回、下山事件のことを書いていて、参考にしようと思ったのですね。

映画は、モノクロで、主人公の新聞記者(仲代達矢さんが演じます)が、下山事件の真相について取材調査するお話です。当時の時代背景や道徳観がよく表現できていると思います。他に若い頃の

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災害の多様性「占領謀略事件」肆

災害の多様性「占領謀略事件」肆

「匿名・流動型犯罪グループ」

栃木の山中で男女遺体遺棄された事件。
その事件で「自分が関係しているかもしれない」と都内の交番に自首?してきた男・・・しかし、調べてみると栃木の現場には行っていないことがわかった。うーん・・・不思議な話ですね。

この事件って何かに似てる・・・うーん、そう、下山事件ですね。下山事件というのは“GHQの一部の粗暴な人間たちによる”謀略事件だと言われていますが、GHQ側

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災害の多様性「占領謀略事件」参

災害の多様性「占領謀略事件」参

はじめに下山事件とは関係の無い個人的な話をしておきます。

下山事件の舞台となった常磐線の小菅から綾瀬駅周辺には、鳥羽伏見戦争、勝沼戦争で負けた新撰組が隊士再結成のために駐屯した地『慶応4年 (1868)3月のことです』であり、僕が宣伝のお手伝いをさせていただいているミドリ安全さんの関連部署があるところです(ちなみにミドリ安全さんの本社は渋谷区広尾にあります)。

新撰組は関係ないじゃないか? い

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災害の多様性「占領謀略事件」弐

災害の多様性「占領謀略事件」弐

昭和23年(1948)巣鴨拘置所で東条英機が絞首刑となった。東条信奉者によって英雄として神格化されるのを恐れて、遺体は遺族には引き渡されることなく、横浜の火葬場に運ばれて火葬された。遺骨も引き渡されることなく太平洋上に廃棄されることになっていた。

常磐線の綾瀬駅から歩いて20分のところに東京拘置所が建っている。その東京拘置所の前から旧水戸街道に向って、幅の広い道が通っている。御成道である。御成道

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福島綺談 1「郡長正の切腹」

福島綺談 1「郡長正の切腹」

会津白虎隊といえば、慶応4年(1868)の会津戦争で、会津藩の鶴ヶ城から離れた飯盛山で、鶴ヶ城からあがる白煙を落城と早とちりして集団自決したことで知られる。少年の自決は、武士道とか美化されるが、現代の感覚からはどうかと思う。生き恥を晒して罵倒に耐え抜いて図太く生きる方が個人的には立派だと思う。

今回は白虎隊の話ではない。

会津藩の家老に萱野長修(権兵衛:ごんべえではなく、ごんのひょうえと読むら

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妄想邪馬台国「出雲に神の国あり」7

妄想邪馬台国「出雲に神の国あり」7

「武烈天皇ってのは応神天皇のふたつの血筋のうち、応神の子である仁徳天皇からの最後の血筋だね」
「ふたつの血筋?」
「ひとつは応神ー仁徳ー履中ー反正ー允恭ー安康ー雄略ー清寧に続き、もうひとつは履中から飯豊青皇女(飯豊天皇)ー顕宗ー仁賢ー武烈という血統になるね」
「良く覚えているね」
「エッヘン」治子が胸を張った。その胸を異能が凝視している。スケベェな奴だ。
「武烈の姉が手白香皇女なのよ。この女性は、

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妄想邪馬台国「出雲に神の国あり」資料

妄想邪馬台国「出雲に神の国あり」資料

冗談でも邪馬台国のことを書くのに一度も「“魏志”倭人伝」に触れたことがないので、資料として以下に掲載します。ついでに古墳時代の主な出来事を昭文社さんの「地図でスッと頭に入る古代史」から引用しました。

「魏志」倭人伝

倭人在帶方東南大海之中、依山㠀爲國邑。舊百餘國、漢時有朝見者。今使譯所通三十國。從郡至倭、循海岸水行、歷韓國、乍南乍東、到其北岸狗邪韓國、七千餘里。始度一海千餘里、至對馬國、其大官

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妄想邪馬台国「出雲に神の国あり 6」

妄想邪馬台国「出雲に神の国あり 6」

武烈天皇のことについて書く前に、眉輪王に暗殺されたと言われる安康天皇に関して追加する。

允恭天皇の太子・木梨軽皇子と穴穂皇子が互いに兵力を結集して対立。しかし、日頃から淫乱との風評があった木梨に味方する者は殆どなく、人心はことごとく穴穂皇子に集まった。木梨は群臣らの離反に動揺して宮中を出て物部大前宿禰の屋敷に身を隠した。それを聞きつけた穴穂は兵を集めて宿禰の屋敷を包囲した。宿禰は穴穂を迎い入れて

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妄想邪馬台国「出雲に神の国あり 5」

妄想邪馬台国「出雲に神の国あり 5」

*見出し画像は「卑弥呼の死に悲しむトヨ」(AI生成画像)

「古事記や日本書紀ってのは実録なのかね?」僕は素直な気持ちで異能と治子に聞いた。すると異能と治子は呆れたような顔をした。
「さっきから言っているように、前半は神話だから完全な創作だよね。神武から推古までも大半が創作だと思われるけれど、創作の中には真実の欠片があるもんだよ」
「うん、そうだったね。しかし、あまりにも内容が残酷だからね」
「モ

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妄想邪馬台国「出雲に神の国あり 4」

妄想邪馬台国「出雲に神の国あり 4」

プロットも何もないので思いつきでいい加減に書いています。多くの内容の重複や齟齬がありますが、あとからまとめて修正しようと考えていますので、読んで下さる方々には、ここでお詫びさせていただきます。

「水無月治子のノートメモ」

「さっき、倭国大乱は出雲のオオクニヌシの兄弟間戦争だって言ってたね。そのあとに卑弥呼が統治した・・・って」
「卑弥呼の死のあとにも争乱が起きて、トヨが統治したというから、そっ

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妄想邪馬台国「出雲に神の国あり 3」

妄想邪馬台国「出雲に神の国あり 3」

「継体天皇のことは知っているよね?」異能が髪の毛をボリボリとかきながら呟くように言った。治子は「当然よ」というような表情をして頷いた。残念ながら僕には日本史も古代史も知識がないから天皇のことなんて明治天皇からしか知らない。
「継体天皇は、後継者がいなかった武烈天皇のあとに、請われて天皇となった。書記では越前を治めていたと言い、古事記では近江国を治めていたとある。応神天皇の5世の孫なんだ」
「“新皇

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妄想邪馬台国「出雲に神の国あり 2」

妄想邪馬台国「出雲に神の国あり 2」

「出雲大社がある所は確かに船が寄港しやすい場所だね」異能が島根県の地図を見ながら言った。

「出雲大社は地上から観れば、天に届くような高所にあったというから、出雲大社を日本海の物見に使ったかもしれないわね。大社の西側には、現在では大社漁港があるわ」

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