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第6回 映画『マイ エレメント』を語る!!〜最近の映画が自分らしく生きようとする者達の姿を描き続けるのはなぜか?なぜ人間は一人で生きていけないのか?という問いに対するピクサーの答えがここにある!!あとマッチングアプリについても少々。

くに:このブログ見てくれてる人意外と多くなってきたさね!

たけ:良かったねーやってる甲斐あるね!こっちは喋る内容まとめるの大変だでよ。

くに:ほんまおおきに! はいサクサク行くよー!

たけ:今回の映画は、『マイ エレメント』。ピクサー映画最新作だね〜。正直、バービー同様、観る予定なかったんだけど評判が最高に良くて行きました。劇場の中がキッズとカップルだらけだったね〜(笑) で、テンション上がってその後にスーパーマリオブラザーズも観に行ったよね(笑) 行って正解!最高でした!食わず嫌いほんとダメだね〜また反省しました。俺、ピクサー映画あんまり観たことないんだけど、マイエレメント、かなりしっかりしたラブストーリーで、ピクサーほかの作品にラブストーリーってあるっけ?しかもオトナなラブストーリー。

くに:多分ないと思うなー。

たけ:そうだよね、くにちゃん的にはどうだった?

くに:いやあ〜ピクサーすげーなと。なんでこういったこと思いつくんだろうね?ジョブスのコネクティングドッツじゃないけど、色んな抽象要素が関係しあっていて、観ていてなんども『あ〜〜〜〜なるほどね〜〜〜〜」って感心しまくりだった。

たけ:それ、ピクサーだからジョブスネタ出しただろ(笑) その通り、素晴らしかったねー。なんかで聞いたことあるんだけど、ピクサーの映画作りに携わるスタッフ一人一人が人間的成長をしないと良い映画作れないから、それについてちゃんと取り組みがあるんだっていってたな。クリエイティビティの土台に作る人達のリアルな経験と実存があるからこそ、感動する映画が作れるんだろうねー。よく考えれば当たり前かもしれないけど。

くに:しかも今回のマイエレメントは、家族の中に現実としてある窮屈さとか、人種間の壁とか、ある国特有のしきたりとかが盛り込まれていたよね。

たけ:それが水や火といった、色んなエレメント(要素)に置き換わってたね。エンバー(主人公の女の子)とエンバーのお父さんが最後に土下座のような振る舞いをするシーン、あれ、「クンジョル」っていう実際に韓国である風習なんだってね。今までお世話になった人、特に親子間で行われる、最大級の感謝の表現なんだって。

くに:へー!映画の流れからして、多分そういった意味合いなんだろうなーとは思ったけど、そうなんだねー。

たけ:監督のピーター・ソーンが、韓国出身のご両親をお持ちだったかじゃないかな、確か。

くに:たけは、バービーとマイエレメントとスーパーマリオブラザーズが一貫してたって言ってたね。

たけ:俺にはそう見えたんよねー。この3つ、続けて観たんだけど、一緒じゃんって(笑)

くに:そこらへんおせーておせーて。

たけ:ゴメン、若干ネタバレありです!!(ネタバレ気になる方、注意!!)
主人公のエンバーは、お父さんのお店を継ぐために親子で一緒に働いていて、お父さんに認めてもらうために頑張ってるじゃん。お父さんもエンバーに継いでもらいたいと思っているんだけど、エンバーは本当は継ぎたくなくて、自分のやりたい事があるんだけど、それを言えないんだよね。お父さんが一生懸命切り盛りしてきた事を知ってるし、自分以外にこの店を繋いで行く人がいないからね。自分の短所だったり、仕事の出来なさに毎日落ち込んでいるんだけど、最終的にこの気持ちのしがらみから抜け出せるのか?というお話なわけで。つまり、自分の外にある環境や条件が、自分の本心を抑圧しているっていう現実に悩む主人公。コレ、刺さる人には刺さる、非常にリアルな葛藤だよね。つまり、結果的に「自分らしく生きようとする者の話」で、バービーもスーパーマリオもそうじゃん、、、、と。

くに:やっぱり普遍的な苦しみや悩みがテーマなんだね。

たけ;そうだね〜。だから、基本的にラブストーリーなんだけど、本質はそこの話なのかなと。ウェイドと恋に落ちて、色々すったもんだあった末に結ばれるけど、その過程でウェイドに本心を打ち明けるんだよね。「私、本当はお店を継ぎたくない」ってね。この人になら本心を言えるっていう存在を見つけるんだよね。

くに:この、本心をうちあけるっていう事と、エンバーが火の女の子であるっていう事が、劇中のある見事な表現で描かれてるのね!セイ!

たけ:そこパスかよ! 観終わって俺ら一緒に関心してたよね!(笑)
エンバーはうまくいかないとすぐカッとなる性格で、その度にお父さんに深呼吸してって言われるんだよね。でも、火だから深呼吸すると酸素が体に入って余計燃えちゃって周りのものを焼き尽くしちゃんだよね。だから、エンバーにとっては深呼吸は何の役にも立たないってわけ。エンバーに本当に必要なことは「息を吸うこと」じゃなくて「吐き出すこと=本当の気持ちを伝えること」、つまり自分に嘘をつかないことであって、コレが火の性質と
彼女の葛藤と完全にリンクしていて、脱帽しました、よく思いつくよなこんなこと、、、、、、みたいな。同時に、「自分に嘘をつくの、そろそろやめたら?」っていう、観客側へのとても強いメッセージにも感じたよね。一旦深呼吸して、落ち着くのもいいけど、それって自分に嘘をついてる限りずっと続いていくんじゃない?それでいいの?っていう。深呼吸して一旦落ち着こうよっていうことのさらに一層深いところにまで問いかけてるな〜と。

くに:火だからカッとしやすいってとこも、ちゃんとリンクしてるけど、脱帽点はホントそれな。一方、ウェイドは水の男の子だから泣き虫で、そこも水だからっていうね(笑)

たけ:そうそう。

くに:ちょっと深い話になるけど、自分らしく生きて行くのが何でこんなに難しいんだろう?だってそんな悩みがなければこんな映画生まれないよね?
しかもこんなたくさん。

たけ:難しいね、、、、、、、、、、、、、、(1分くらい考える)
多分、「人は一人で生きていけない」という事実と一緒に背負うものだからじゃない?孤独って健康に超悪くて、科学的に証明されてるよね。1日1箱のタバコを吸うのと同じくらいだったかな、確か。だから、人間はゲノム的に集団じゃないと生きて行く事ができないんだよね。いや、そんなことないっていう人いるけど、自分しかいない世界があったとしたら、自分を認識してくれる他者が誰もいないから、自分は存在しないのと一緒なんだよね。だから、自分の存在って、他者がいて初めて成り立つ。また、例えば食料があれば無人島みたいなとこで一人で生きて行くことはできるのかもしれないけど、それも同じことだし、その生き方に価値ってあるのかなあ、、、っていう。他人と関わり合いながら生きて行く事にこそ、嬉しいことも嫌なことも両方感じられる事に価値があるわけであって、苦しい事の積み重ねが一瞬の幸せの存在を支えてるわけだよね。そういったグラデーションのある人生の中で、周囲に影響されてしまうってことが多々あるわけで、それに苦しむことがあると。だから、必然的に背負っていかなきゃいけない困難なんじゃないかな。じゃあ、その困難を少しでもやわらかくして受け止めるためにはどうしたら良いのか?って考えるわけで、それがこの映画でピクサーが伝えたいことなんじゃないかなー。

くに:おお!つまり?!!!

たけ:エンバーがウェイドと結ばれたように、あなたじゃなきゃ駄目っていう存在を見つけるっていう事なんじゃないかな。つまり、「あなた」っていう存在に置き換えできる存在が他にいないっていう「存在」を見つけるっていうこと。それって結婚のことを示唆してるようにも聞こえるけど、結婚じゃなくても仲間でもいいと思うんだよね。それが背負わなきゃいけない困難と共存する方法なのかもしれないね〜もしかしたら。憧れや志っていうのもそういった機能があるんだろうね。どんなところにも置き換えできない、自分にとってそこしかない目標地点みたいなね。それがこの映画の回答だったんじゃないかなって思う。自分らしく生きて良いということを許してくれて、認めてくれる存在、あるいはそれをブーストしてくれる目標。心理学でこんな言葉があるんだよね、「あなたの幸せはあなたではなく、あなたの隣人が決めるのです」。要は、自分じゃなく隣人の地位、年収、環境と比較して、自分がどうだってことを評価し、その内容によって安心し、不安にもなるっていう心理ね。地位とか年収、それこそ顔がいいとかって、 それがよくて他は問われないのだとすれば、代替可能な要素じゃない?俺はマッチングアプリ全然否定しないけど、ひたすらスクロールして見てるのってそれ以外に何あるんだろう?とは思う(笑) まーきっかけ作りなんだとは思うけどね。
話それたけど、そーじゃない要素を持った、あなたにとっての大切な人はいますか?ありのままのあなたを認めてくれる人はいますか?っていう。エンバーとウェイドがまさにそうだったよね。そういった意味で、すごく大人なラブストーリーだし、普遍的なお話だなーと思う。

くに:なるほどね〜〜〜〜〜。
マッチングアプリの話食いついちゃうなあたし(笑) 使った人の話聞いてると、実際に会ってみて顔が全然好みじゃなかったり、写真と違ったら、ほぼ100パー終わりなんだってね。。。

たけ:確かにそりゃあると思うよ、顔の好みは。でもさ、そこだけで取るのか切るのか決めるのだとしたら、それって人として失礼じゃね?って、、、、、(苦笑) で、実際に会ったらバレるんだから、写真盛るのもさ、、、、それって騙すってことにならんの?っていうことで、俺はどっちの立場からしても倫理的に絶対でけへんわけ(苦笑) あくまで個人的見解です!!!!!(笑) くにちゃんはどうなのよ? くにはできなさそーだなー。

くに:はい、あたしもできない!!(笑) 超人見知りだから、何の繋がりもなくいきなし初対面で話せん!!すげー話それちゃったけど、笑いもすごい盛り込まれてて、それがあるから飽きないんだよね!!韓国ドラマみたいだった!!

たけ:そう!5分に1回ちゃんと笑かしてくれるよね!コレ、スーパーマリオブラザーズもバービーもそうなんよね〜。
ホント素晴らしかった!!!絶対観て欲しい!!

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