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【イベントレポ】KAI NO WORK SHOP in Okayama 画家 下村海 アーティストに「何故」はいらない


2019/07/15 海の日
岡山市南方の「ヨノナカ実習室」にて、若きアーティストのワークショップ「KAI NO WORK SHOP」が開催されました。


アーティスト KAI SHIMOMURA こと下村海。

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1994年生まれ。岡山育ち。クリエイターである両親の元で育った影響で、8歳から侍(SAMURAI)をモチーフにした作品を中心に活動開始。

近年は、岡山県岡山市西奉還町の武士マルシェ、同じく井原市の「アートループ商店街」などのイベントへの参加、鳥取県での「KAI SAMURAI 展」など精力的に制作活動をしている。


昨年は、京都タワーの化け物屋敷イベントの広報ポスターのイラストを担当。


そして最新では、先日オープンした、岡山市北区北長瀬のBRANCH岡山にも黒板アートを提供。


「この春からアルバイトを減らして、制作活動に自分を追い込んでいます。でも、自分でもどれだけできるのかわからない。描いて食っていけるようになりたい」と、令和元年はどうやら彼にとって正念場のようだ。

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そして、10月開催予定の個展までは死ねない。絵を売って生き延びねば!というハングリー精神で企画した今回のKAIワークショップ。

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仕掛人は、KAIを応援するヨノナカ実習室の管理人、スミ カオリさん
https://www.facebook.com/profile.php?id=100011578265670

※彼女も強烈に面白い人なのですが、詳細はまた今度…!
ああ、書きたい(笑)


ワークショップ開始は、KAIのライブペインティングから。
ゆるい雰囲気の中、いつのまにか始まっていたペイント。

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ライブペインティングでは、キャンパス(代わりの段ボール。ある人から額縁を贈られ、それが嬉しくて箱が捨てられなかったらしい)に直にガッシュを置き、背景を大胆に色付けてから、その上に墨汁でモチーフを足す独特の手法で集まった人たちを魅了した。


KAIのタッチは多種多様。ドローイングのようなものあれば、アメコミのようなエッジのきいた作品もある。

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アートど素人な私が、思わずKAIに「タッチの違う絵がたくさんだね。どうして?」と聞いたところ、はにかみながら「自分でも何者なのかわからない」とシビれる回答。

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一番多く描いてきたであろう、SAMURAIモチーフがおそらくKAIの原点。しかし、そこからの派生は無限大だ。
彼は幼少期、歌舞伎や時代劇に影響を受けて侍を書き始めたという。その後、音楽、映画、ダンスと見るもの感じるもの全てが彼の教科書。現在の多様な作風は、彼の未知数の表れなのかもしれない。


「背景の色は内側からあふれてくるもの、墨は言葉、みたいな」
と、KAIは完成した自身の絵を解説。

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つまり、墨は背景に置いた色の感性を説明するための黒。
黒は言語化への布石とでも言おうか。
KAIは雑談では饒舌だ。これからどうしたいと具体的な話をする。しかし作品の説明になると途端に抽象的な表現になるのだ。自分の想いなのに、言語化が追い付いていない様子がうかがえる。

うわあああああ。フレッシュ過ぎる。(私の心の声

言語化だなんだかんだと日々「言葉にしなくちゃ…!」と追われている身をとしては、KAIの感性は眩しい。そして羨ましかった。
「墨に言わせる」
なんだそのパワーワード。言わせたい。私も墨に言わせたい。
何なら原稿も書かせたい、墨に。

と、私の感想は置いといて。

最後に、誰かがKAIに尋ねた。
何故書くのか?何故書きたいのか?

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「描かなくなったら、描けなくなったら、死んだ方がラクかもしれない」


アーティストに「何故?」は野暮だった。



★★★本日の開催場所★★★

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ヨノナカ実習室
岡山県岡山市北区南方2-9-7
※スロウな本屋 横
※HP準備中

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