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様々な職歴のある教師

ほとんどの学校の先生は、
大学を卒業してそのまま教員になるパターンが多いと思います。
大学で教職課程を履修して教育実習をこなして、
めんどくさい教員採用試験に合格して晴れて教員になるわけですから、
そりゃそうでしょう、という感じです。

私のような、
・レンタカー
・コールセンター
・物流
・インターネット関連企業
・サラリーマン
こんなわけのわからん職歴を持つ教師は他に居なかったです。
むしろ自分の武器というか、
他の先生方との差別化を職歴で意図的に滲み出していた気がします。

一年間だけ期限付で中学校に赴任したことがあるのですが、
正直なところ、
残念ながら中学校ではあまり武器にはなりませんでした。
小学校・中学校は義務教育ですので、
やはり正当な教師という言い方は適切かどうか微妙ですが、
まっすぐ教員になられた人のほうが子どもへの理解が深いし、
何より教育のプロとしての経験が格段に違います。
いろんな職業を経験して社会のアレやコレやを知っているのは、
義務教育段階の子どもにはなかなか還元できませんでした。

けれども、高校では大いに武器となりました。
どんな高校であれ、進路指導というのは重要な教育活動です。
自分の進路に悩む高校生はとても多いです。
そんな時に、私自身が様々な職場で経験した生々しい話をすると、
彼ら彼女らはしっかり私の方に顔を向けて真剣に聞いてくれます。
そして、個人的にお話をしてくる生徒も多かったです。
「先生は他の先生とは違うからいいですね!」
ありがたいことにこんなふうに言ってくれる生徒も何人もいまして、
私が教師になった意味があったなと実感できたものです。

私は決して、
ストレートで教員になられた先生方を蔑んでいるわけではありません。
社会人経験に乏しいじゃんなんて言うつもりも一切ございません。
事実、素晴らしい先生方が世の中には大勢いらっしゃいます。
あまりそのことをマスコミは世間に伝えてくれず、
教師の犯罪や不祥事といった学校や教師への信用を失わせる報道ばかりして残念極まりないのですが、
先生方は一生懸命がんばっています。
そんな中、私自身が自分にしかできない指導というものを考えると、
企業の競争、節約術、営業活動、人事採用やキャリア、
そういった現実社会に触れてきた部分を生徒に教えてあげること。
これなのかなという思いで教職に就いたつもりでございます。

たとえば、
職員室に教科書販売会社や出版社の方が訪問してくることがあります。
彼らの目的は、ウチの教材を使ってください!といった、
営業や宣伝を兼ねている場合がほとんどです。
だいたいの先生方は忙しいので、
なんか適当に応対していることが少なくないです。
まあこれは仕方ないとは思うのですが、
私はどうしてもサラリーマンやっていた頃を思い出すので、
彼らに対していい加減な対応が出来ません。
いつも丁寧すぎる対応に、こっちが恐縮してしまいます。
そんなにへりくだらなくてもいいんですよ…笑
卓上カレンダーなんかをいただくことがありますよね。
ペットボトルの冷たいお茶でも差し上げたくなる思いです。
少しでも彼らが訪問してくれた意義があったと実感できるように、
現場の様子を事細かに、そして教材の使い方などを、
できるだけ具体的にお伝えしたものです。
そのくらいしかできませんからね。
中には彼らに対して横柄な態度でいる教師もいますが、
あんなのはありえません。教師は偉くも何ともないのですから。
同じ社会人として、失礼のないように接するべきですよね。

…と偉そうに言っていますが私はもう教師ではない。
またやりたいけどなぁ~
残念ながら私は教師には向いておりません。
その理由は、以下の記事をご参照ください笑

様々な職歴のある教師、高校の現場にどんどん増えてほしいですね。

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