発達障害/HSPの「配慮してほしい」は、具体的に言おう
「配慮してほしい」は具体的に
発達障害やHSPを持つ人たちは、生活や仕事面でいろいろ困難を抱えがち。
だから、なるべく周りには「配慮してもらいたい」よね。
でも、やみくもに「配慮して」と言うだけじゃ伝わらないし、めんどくさい奴だと思われる事もある。
とくにHSPは最近認知度が上がってきたけど、まだ世間的には「変なスピリチュアル野郎」という認識が強いと思う。
「配慮して」の「配慮」とは、具体的にどういう配慮なのか。
どういう対応をしてもらいたいのか。
それを伝えるだけでも、向こうにとってはありがたい。
「こういう人にはこういう配慮が必要なんだな」という事が分かるからね。
健常者にとっては、発達障害やHSPについて知ってはいても、一体どういう障害や困難なのかが分からない。
だから、こちらから具体的に「お願いしたい事」を伝える事が大切な訳。
具体例を交えて、簡潔に説明しよう
ADHDで仕事のタスク管理に困難を抱えているなら、
「ADHDだから配慮して」の代わりに、
「特性上タスク管理が苦手なので、至急の仕事を順番に指示してもらえると助かります」
ASDで曖昧な指示が理解しづらいなら、
「抽象的な言葉が理解しづらいので、要求は具体的に細かく言ってもらえるとありがたいです」
HSPで人混みへの感覚過敏があるならば、
「人混みに疲れやすいから、遊びに行く時はなるべく落ち着いた場所を選んでくれると嬉しいな」
といった感じで、「自分はこういう特性を持ちこういう事が苦手だから、それを補う為の配慮をお願い」と伝えると、ただ「配慮して」と言うよりも相手に分かりやすくなる。
また、特性についての説明は分かりやすく簡潔に。
「HSPという、感覚や神経に過敏さや敏感さを持つ気質を持っています」といった具合で。
「HSPは感受性が豊かで、繊細で、共感性が高くて、周りの影響を受けやすくて、些細な事にもたくさんのエネルギーを使ってしまって疲れやすくて……」
みたいな説明は、一般人にとっては長ったらしい、よく分からん、スピっぽくて怪しい、うざい、めんどくさそうな奴…みたいに思われがち。
「繊細さん」みたいな通称で自称するのも、構ってちゃんとか特別なワタシに酔ってるみたいに捉われがちだから、「HSP」と具体名で言うか、「過敏な気質持ち」みたいに言った方がいいかも。
このように、抱える障害や特性は、分かりやすくお願いしよう。
これはなにもへりくだれって訳じゃないよ。
自分のパフォーマンスを上げる為のお願いなんだから。
具体的に伝える事で、障害や特性についての理解が広まる
具体的な困難、それに対する配慮を伝える事で、
「発達障害/HSPって一体何だよ」から、
「発達障害/HSPってこういう特性を持ってるんだ、こういう配慮が必要なんだな」
という理解に繋がる。
まだまだ発達障害やHSPについての理解は完璧に浸透しているとは言いがたいけど、当事者側が積極的に「困難についての説明、求める配慮」を提示していく事で認知、理解は進んでいくと思ってます。
「なんでこっちからやらないといけないんだよ」って思う人は多いと思う。
でも、ほとんどの健常者は、
「何か困ってる事ある?」「手伝うよ」と
向こうから進んで歩み寄って来てくれないのが現状だから。
そもそも障害者が見えてない人が多いから、それならこっち側からアピールというか、「自分たちも社会の一員です!」と積極的に示していかないといけないんだよね。
歩み寄りというか、こっちが歩んでやっと向こうが気づくって感じだけど、こういうのはどちらかが動かないと進まない事だから。
その為にも、積極的にこちらから配慮をお願いしよう。
でも、それに奢るのはNGだし、配慮を求めてばかりで何も努力しないってのは印象が悪いから注意しよう。
こういうのは、お互いが良く過ごす為に必要な事。
「お願い」は、「お前やってくれ」という一方的なものじゃなくて、
「自分は精一杯頑張るから、あなたもサポートをよろしく」で、相手も納得して成立するものだからね。
それは忘れないでおこう。
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