【読んだ】川内有緒さんの『パリの国連で夢を食う。』

こんにちは。
前置きが何も浮かばないので、今回はいきなり読んだ本の感想に入ります。

川内有緒さんの
『パリの国連で夢を食う。』

川内有緒さんとは?

著者の川内有緒さんは日本のノンフィクション作家です。
日大の芸術学部を卒業後、アメリカのジョージタウン大学で修士号を取得。

その後、ワシントンDCのコンサルティング会社や東京のシンクタンクでの勤務を経て、国連の職員になられたという、すごい経歴をお持ちの方。
※現在は国連をご退職されています。

著書には他に、
『パリでメシを食う。』や、『バウルの歌を探しに』などがあります。

『パリの国連で夢を食う。』あらすじ

この本では、川内さんの国連で働いた5年半の体験や、パリでの生活がユーモラスに書かれています。

初めは「国連の仕事ってどんな感じなのかな?」という興味本位で手に取って読んでみたんだけど、内容に国連の仕事について詳しくは書かれておらず。

かわりに、国連の中で川内さんが出会った個性溢れる各国の方々や、国連ならではの驚きの経験等々を中心に書かれています。

国連ってなんとなくだけど、お堅いイメージを持っていたけど、
この本を読んでイメージが激変!「ええ、こんなユーモラスなところなの?」と
目から鱗でした。ページをめくる手が止まらない!

国連の仕事について詳しく知りたい人にはこの本は目的に合ってないかもしれない。
でも、パリでの生活や国連で働く人々に興味がある人、それから国連の仕事に興味がな人でも楽しめる1冊だと思います。

この本を読んで考えた事

国連で働いていれば、安定した収入を得られるし、
25年間勤めれば死ぬまでにかなりの金額の年金ももらえる。
だから、有川さんが5年半で国連職員を辞めたと知って、
「まじ!?もったいなー!!!えっ、もったいない!!!」って。

いやだってもったいなくない!?数千もの倍率を勝ち抜いて得た国連職員というポジション。お給料も保証されていて福利厚生ばっちり。

私だったら「国連職員になったよ、いえーーーーい!」って言いふらすし、自慢しまくるんだろうな・・・・。

でも、有川さんが以下の本の中の言葉を読んで、少し考えが変わった。

大きな決断というのは、人から見ると時に突然で、大胆なように見える。しかし、本人の中では、一滴ずつ水がしみ出すように始まっている。
その水は、いつか流れになり、小石を動かす。小石とは自分の奥深くに蓄積した塊。ふだんはじっと動かないので、気にもとめない。しかしたぶん、私が国連に勤め始めたその時に、すでに小さな塊はそこにあった。そして、ゆっくりと水がしみ出して、流れになって、小石はころんと転がり始めた。
後から思えば、国連を辞めた経緯はそんな感じだ。

めちゃくちゃわかる。
私、今ゆっくりと自分の中で水がしみ出てる状態。

まだ大きな決断をするには至ってないけど、少しずつ少しずつしみ出るものが今私の中にある。いずれそれは、私の中にもあるであろう小石を転がす大きな流れになるんだろうなあ、と思う。

その流れができた時、私はその流れを無視することはできないんだろうなあと思う。

有川さんもそうだったのかな。国連の職員という、ポジションを捨ててでも自分のなかの流れを見過ごすことができなかったのかな。

有川さんのこの表現がすごく心に残った。

実は私、一度だけ川内さんのトークショーに参加したことがあるんです。

去年の9月に行われたトークショー。
ちゃっかりサインもいただきました。笑

その時に国連を辞めてのびのび自由に生きている(ように見える)有川さんに対し、「自由なのはいいけど、明日への不安はないんですか?」
っていう質問が!(これ聞いたの私の同期(笑))

それに対して有川さんが、「あんまり不安はないかなあ」って。

ちょっと記憶がおぼろげなんですが、「お金とかの不安よりワクワクしない毎日への方に不安を感じる。」っておっしゃってたのが印象的でした。

そうだよな〜〜。そうだよね。
ワクワクしない毎日を過ごすって、人生すごく勿体無いよね、、、。

少しずつ、少しずつ、私の中にもしみ出している何かがあります。まだ大きな決断をするには至ってないけど、今だ!と思った時にすぐ動けるように準備をしとこうと思う。

今だ、と思った時にすぐ動かないとね。
だって、ワクワクしない毎日を過ごすなんてもったいないから!

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