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春は過ぎ去ったのか?


ゴールデンウィークはゆっくりお休みしようかと思ってたら、にゃんだかじわじわと本格的に潮目が変わりつつある記事が結構目についたので紹介するにゃ。


① 世界の株高にブレーキ

「世界の株式はなぜこんなに下がっているのだ」。4月中旬、野村証券の須田吉貴クロスアセット・ストラテジストが香港やシンガポールで計100人の海外投資家と会った際に常に聞かれた内容だ。「米金利の上昇が売り材料視され、ヘッジファンドが4月に売りを膨らませた」と回答すると潮目の変化に高い関心が集まったという。
世界の株式市場の調整にどれくらい時間がかかるかは見方が分かれる。
日米の株式と債券を組み込んだファンドを運用する三菱UFJアセットマネジメントの石金淳チーフファンドマネジャーは「低リスクで安定して5%程度の利回りを確保できる米国債は魅力だ。直近半年程度は海外投資家には米国債の方が投資妙味がある」と指摘する。一方、BofA証券の圷正嗣チーフ日本株ストラテジストは「米利下げが遅れたとしても、方向性は変わっていない。企業決算の好調と合わせて株価もいずれ上向いてくるだろう」と話した。

日本経済新聞

似たような記事が4月30日付けにも出てて、タイトルもズバリ『米国株「配当貴族」の没落』。中身は、🇺🇸短期国債の利回りがS&P500の配当利回りの4倍にまで上昇していて、これは2000年のITバブル期以来の珍事だ、といった内容。要するに、どちらの記事も利下げのアテが外れて、年明けから続いてきた日米の株高の潮目が完全に変わりつつある、あるいはすでに変わってしまったとしているにゃ🙀 こういう悲観記事が出始めると逆に買い、というのがここ数年のセオリーだったかもしれにゃいけど、足元の実体経済でも弱さを示す記事もひっそりと連日出始めていて、今回は違うんじゃにゃいか、と身構えてしまいますにゃ😾

② 米外食・食品 消費縮小が影

米スターバックスが発表した24年1~3月期の決算は、売上高が前年同期比2%減の85億6300万ドル(約1兆3500億円)と、20年10~12月期以来の減収だった。純利益は15%減の7億7240万ドルだった。24年9月期通期の業績見通しも下方修正した。
(中略)レイチェル・ルゲッリ最高財務責任者(CFO)は「米国では消費者が支出に慎重な姿勢を強く示すようになり、店舗あたりの客数が減った」と語った。
(中略)
マクドナルドの1~3月期決算は、売上高が前年同期比5%増の61億6900万ドル、純利益が同7%増の19億2900万ドルだった。クリス・ケンプチンスキー最高経営責任者(CEO)は投資家向け説明会で「世界中で消費者が圧力を感じている」と指摘した。「低所得者層で最も目立つものの、全ての所得レベルの消費者が手ごろな価格を求めている」と話した。
(中略)コカ・コーラのジェームズ・クインシーCEOは投資家向け説明会で「低所得者層の購買力が低下しており、消費者は手ごろな価格を探している」と話した。映画館やレストランなど外出先での消費が減り、自宅での消費が増えているとも説明した。

日本経済新聞

スタバ、マクド、コカ・コーラという大衆消費財セクターの御三家的な企業のトップたちが口を揃えて消費の弱さを指摘してるにゃ。これまではインフレが名目の成長を押し上げる原動力ににゃってたけど、いよいよ家計を蝕んでいく負の側面が働き始めてきたかにゃ?
さらに、4月28日付けの紙面には「米欧、高級ブランド失速」という記事も出ていて、低所得者だけではにゃく、中所得層の購買力もだいぶ削がれてきてることをうかがわせるデータも。
相変わらず雇用環境とかは強い側面も残ってるけど、じわじわと景気は減速、ショックを伴わずに軟着陸できるかどうか、といったところが焦点ににゃってくるかにゃ? すべてはインフレの動向次第、ですにゃ☝️


③ 円安、遠のく実質賃金増

その賃上げ率を物価上昇率が上回る状況が続く場合は、実質賃金はプラスにならない。明治安田総合研究所の試算によると1ドル=160円であれば実質賃金は24年度下期にプラスになる見込みだが、1ドル=170円の水準になると実質賃金はマイナスのままだ。
円安は6月に予定される定額減税の効果にもマイナスの影響を及ぼす。政府経済見通しは24年度の消費者物価指数(CPI、総合)の上昇率を2.5%と見込む。
所得増加率は定額減税などによる1.3%ほどの押し上げ効果を含めて3.8%と見通すが、円安の進行で物価が一段と上昇すれば減税による経済効果は弱まる。こうした試算は政府の危機感を高める要因となる。

日本経済新聞

こちらは5月1日付けの記事📰 アメリカのインフレ動向次第ではさらなる円安に直結することににゃるので、ようやくプラスになりかけつつある実質賃金も腰折れしかねにゃいことに⤵️ 値上げで企業が潤って今度は消費者の番、となる前に日米もろとも景気後退に陥る可能性もゼロではにゃい? 企業決算とか経済指標とかマクロでは好調さを維持できてるものの、ちらほら見え隠れしている足元の弱さに耐え切れるかどうか。正念場というか大きな潮目の変化のど真ん中にいることは間違いなさそうにゃ🌀

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