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採用面接で改めて考えた「トレーナブル」であることの大事さ

しばらくぶりに採用面接をしました。他の面接した方々と話し合った際に、改めて「トレーナブル」って大事だな、と思ったのでメモ

最後までお読みいただけると得られそうな情報は?
✔︎ 新しい仕事をやる上で経験や知識より大事なこと
✔︎ トレーナブル=やってみる
✔︎ まずやってみることがなぜ重要か
✔︎ 72時間の法則

1、「trainable」と「トレーナブル」

先日、採用面接をしました。本日関係者が集まって(Web上ですが)評価会議のようなものをやりました。

その席で、「trainable」という言葉が出てきて、私の思っていたのと意味がちょっと違っていたので面白いなと。

人事担当者は「trainable」を「その点は訓練可能なスキルなので採用の障害にはならない」という文脈で使っていました。

本来こちらが正しいようですが、私は、「トレーナブル」「研修や指導などに対して素直に耳を傾け、自分に取り込みやってみる素養がある」という意味で捉えていました。

何が違うの?と思われかもしれませんが、前者は「訓練すればできるようになるスキルや知識」を指し、後者は「訓練を受けてやってみる姿勢や態度」を指すという違いがあるということです。

私がなぜこの区別にこだわるか、というと、過去10数年に渡って研修をし、数年間、ピープルマネージャーをした経験から「トレーナブル」であることは、仕事をする上で非常に重要な素養だと感じているからです。


2、なぜ「トレーナブル」が大事なのか?

研修をした後、受講頂いた方の変化を見るのですが、同じ研修でも参加者によって大きなばらつきが出ます。

会社側からすると研修というのは、通常業務をやらせずに参加させますので、効果にはシビアです。効果がないと研修する方が怒られます(怒られました)。

そのため参加者のサンプル調査をしました。

結果、変化が出る出ないの差は実に簡単なことでした。

研修でやったことを、現場でやったか、やらなかったか

これではさすがにまた怒られます。

でも、これは大事なことです。

いくらやり方を知っていてもやらなければ結果は変わらないのです。
やってみれば、何かが変化します。つまり結果が変わるのです。

「トレーナブル=やってみる姿勢」は結果を変えるために必須の大事なことなのです。


3、「トレーナブル」な人とそうでない人の違い

調査ではさらに参加者にインタビューもしました。

1人1人はみなさん真面目ですし、受け答えもきちんとしています。一方で回答にそれぞれの共通点が見えてきました。

やった方々は主語が「自分」です。
やらなかった方々の主語は「自分以外」です。

やった方々は「自分」がコントロールできることに注意が向いていますから、自然に「自分がこうしたら、」という会話になります。
やらなかった方々は「自分」がコントロールできないことに注意が向いていますから、自然に「お客様の予定が、」「相場が、」「価格が、」という会話になります。

やった方々はとにかくやってみてそれから考えます。
やらなかった方々はやる前にできない理由を考えます。

やった方々はまずやって(Do)みます。その結果をみて(See)次のこと(Action)を考え(Plan)ます。
やらなかった方々は考える(Plan)を何回もします。

やった方々は「やっています」と言います。
やらなかった方々は「知っています」と言います。

どちらも「知って」はいるのです。違いはやったかやらなかったか、です。

やった方々は先週の面談数をすぐに正確に答えられます。
やらなかった方々は先週の面談数を正確には答えられません。

やった方々はやりっぱなしではなく、それによって考えるので、きちんと記録を取ります。
やらなかった方々は記録は報告のためなので、あまり覚えていません。

やった方々は我々の営業の同行を喜んで承諾します。
やらなかった方々は我々の営業の同行を渋ります。

やった方々は自分のセールスを見てもらってフィードバックを積極的に求めますし、喜びます。
やらなかった方々は自分のセールスを否定されるのを極端に恐れ、セールスを見られるのを嫌がりますし、何か指摘されることも求めません。


4、営業以外でも

調査は営業でしたが、その後、営業企画系の部署で管理職をした際にも、その重要性を実感しました。

仕事を頼むと、手元の仕事があるので、期限をもう少し先にして欲しい、と言うメンバーがいました。業務量を考慮しているので問題ないと思うのですが、余裕もあるタスクだったので、期限を伸ばして依頼しました。

すると、伸ばした期限直前になって「間に合いません」と言ってくるのです。

典型的な学生症候群です。

期限はあるだけなにもせず、残り時間が自分で見積もった時間になると作業を開始するのですが、やり始めてみると意外と時間がかかったり、他部署に確認しなくてはいけないことがあったり、と自分の見積もりが狂うのです。

この場合でも、仕事の依頼を受けた直後に、まず少しやってみる。

すると、必要なことが見えてきて、他部署に依頼するなら余裕を持って、自分の見積もりもより正確にでき、その上で期限までの手元のタスクも考えて、仕事を組み立てられます。

実際、これができるメンバーもいて、私もどう依頼をすれば良いか早くに気づくことができました。

タスクを小さなステップに分け、最初のステップについては極短期間で報告してもらうようにしました。その際、できていないという報告でも良いので、期日はずらさないようにしました。

つまり、強制的に最初の小さな仕事を「やってみる」ようにしたのです。

結果は以後、期日に遅れることもなく、あっても、かなり前の段階で把握ができるようになりました。

繰り返しですが、とにかく「やってみる」という状況を作っただけで解決したのです。


5、まとめ 「72時間の法則」

いかがでしたでしょうか?なぜ、「トレーナブル」=「やってみる」ことが重要と私が考えるようになったかお分かりいただけたでしょうか。

私が、研修などでいつもお伝えしている「72時間の法則」というのがあります。

72時間以内に着手できないことは一生できない

(これ、今回noteに書くにあたって、何かの心理学の本とかで読んだのかぁ、と思って、確認したのですが、なんと、「イヌが教えるお金持ちになるための知恵」という本が出典でした。誰かにあげてしまって今手元にないのですが。。。もうアマゾンにも新刊で売ってないぐらい昔の本です)

これを意識すれば、

☑️仕事を依頼する時でも、72時間以内に着手できそうなことでまずは合意を取り付ける
☑️研修をする時でも、参加者に72時間以内にやることを決めてもらい、手帳に書いて帰ってもらう

といった工夫で「やってみる」を実現できます。

ぜひ試してみていただければ。



最後までお読みいただきありがとうございます。

読んでいただいたお時間分だけでも参考になることがあれば嬉しいです。


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