逃げ道をつくってあげよう

こんばんは。
小説家として活動している藪田建治と言います。

今日もvoicyですごく良いことを聞いたので、それを元にちょっとしたストーリーを書いていこうと思います。
元の放送は佐々木康栄さんが話されていること。



1逃げ道があった上で進もう

職場でも取り組むことを求められませんか?今年はこれを目標にしましょうとか、去年これだけの結果だから今年はそれ以上を目指してここまでをノルマにしましょう。
もしくは新しいことにチャレンジして、自分でそれを成し遂げることを求められる。
仕事をしていても、世の中の風潮としてもチャレンジ最高というような空気感。
チャレンジというのはもちろん素晴らしいことだと思います。

でも同時に逃げ道をつくっておくということも大事。
なぜなら絶対に取り組むことを成し遂げないとダメという空気があれば、その取り組み自体がすごくハードルの高いものになってしまう。
先が見えないチャレンジってどうでしょう?
僕なんかはこの先が見えないという状況を感じた時に、絶望感を感じてしまう。絶望感を感じたら多くの人はチャレンジは出来ないと思います。

だからなにかをやるとしても逃げ道がある、やってダメだったら止めることも出来る。もしくはやってみて違うと思ったら方向転換も出来ると思えた方が、結果的にチャレンジするためのハードルも低くなり、新たな取り組みも行いやすくなるのではないでしょうか?

2 Noと言える環境

職場でも先輩の目が気になる、上司の目が気になって休憩を取りづらかったり、なにかNoと言えない雰囲気って感じませんか?
拒否をしたら嫌われるんじゃないか、評価が落ちてしまうんじゃないかという恐れ。

でも僕も先輩になる年代になって思います。
後輩や自分より年下の人がNoと言えたり、本心を言える空気を作ってあげることが大事だと思う。
自発的に取り組めるような空気もそうですが、自分を出して良いんだというような印象を相手が抱けるように、こちらが環境づくりをしてあげる。
これが僕もすごく大事なことだと思います。

そうであるからこそ、皆が働きやすくやりがいを持って仕事に取り組めるんじゃないでしょうか。
言ったらなにがなんでもやり遂げなくては追い込まれる環境よりも、手を上げてダメだったら認められる、方向転換も出来る環境の方が意欲が高まると感じています。

3そうか、僕には逃げ道もあるんだ

今年上司と面談で決めたチャレンジ、今まで何をどう改善しても結果が出ない。俺もうこのままどうしたら良いんだろう。
また上司の評価下がるのかな。

「どうしたの、なんか元気ないみたいだけど。」

「すみません、今年の面談で決めたことがなかなか成果出なくて。必死でやっているんですけど、これからまた全力で取り組みますから。」

その言葉とは裏腹に、表情は淀んでいる。たぶん性格からしても全力では取り組むだろう。でも先の見えない戦いに疲弊してしまうだろうな。

「もちろん頑張って欲しいとは思うよ。でもこれだけは先に言わせて。
どうしても上手くいかないんだったら方針を変えてみるのも良いし、自分だけで取り組まなくても良いんだよ。僕もいるし、他にも先輩もいるんだから頼っても良いんだから。
その上で本音を聞かせて欲しい。今やってることに実感はある?」

「い、いえ正直な気持ちを言えばないです。」

「そっか、じゃあ方向転換をしてみようか。えっと、その為には相談の時間が必要だな。今日仕事のラスト30分の時間って自由に出来るかな?」

「はい大丈夫です。」

「じゃあそこで自分の今取り組んでいる内容と課題点、それから自分が悩んでいることも聞かせてくれないかな?」

「でも僕の為に時間を割いてもらって悪いです。」

「いやそれが僕の仕事だから。だからこれも仕事の一環なんだよ。だから何も遠慮することはない。別にこれで君のことを悪く思うことなんて一切ないし、僕も昔はしょっちゅう相談に乗ってもらっていた。それでも結果が出なくて、よく愚痴を聞いてもらってたくらいだから。」

「そうだったのですか。」

これで自分がしてもらってきたことを次の世代に出来るなら、意味のあることなんじゃないか。これで自分の役割も果たせるってこと。

「だからさ、僕に遠慮することなく洗いざらいそこで相談すれば良いよ。その時で完結出来なかったら、別の先輩なんかを頼っても良いんだから。」

「はいありがとうございます。」

「それとついつい伝え切れなかったことだけど、本当に無理だと思ったらもうやめような。先の見えない戦いをひたすらするよりも先の見える戦いに切り替えて取り組んだ方が良いだろ。その戦いからは逃げてもまた新たに挑戦すれば良いんだから。」

なんか初めてマネージャーと分かり合えた気がする。というよりも僕が人を頼ったり、自分でやらなきゃって思い過ぎていたのかな。

でもそんなことない、誰かを頼っても良いんだし、やってダメだったらそこから降りても良いんだ。
そう思ったらもう1度やってやるって気持ちも不思議と湧いてきた。

よしじゃあ今日の夕方相談して、そこで得たもので明日からもう1度やってみるか。

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