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虹が出たなら

少し前にいくつかの中古屋でTHE BOOMのリマスター盤を安値で手に入れる偶然が起きたことをきっかけにして、久しぶりにBOOMの歌に耳を傾ける日々を送っている。

このバンドについては20世紀終わり頃からリアルタイムで触れていたのだけど、当時から"宮沢和史というソングライターの成長を音楽で記録するバンド" そんな風に思っていた。
しかし、改めて彼らの作品を最初から聴き直して感じたのはメンバー4人の音楽に対する貪欲な探究心と新しい音楽を奏でたいという強い意思だった。
THE BOOMが残した作品は4人の優れた音楽家達の成長記録だったのだろう。

デヴュー当時のスカミュージックへの偏愛や沖縄音楽やブラジル音楽への無邪気な傾倒も全てが"BOOMというフィルターを通して新しい音楽を作り出せないか?"その果てしない問いに対する回答だったように感じる。

だが、個人的には2002年の傑作シングル「この街のどこかに」を境に彼らの音楽を聴くことをやめてしまった。
なぜならその後の活動は「島唄」という楽曲への傾倒、というか依存みたいなものを感じてしまい、それまでのような探究心に溢れた作品を作り出さなくなってしまったと思ったからだ。
当時はその様子を見て"宮沢和史は成長することをやめてしまったのだな"と受け止めた。
その頃の楽曲を今ちゃんと聴いたら、また違う気持ちになるのだろうか。

些細なきっかけで久しぶりに聴いたBOOM。
10代の頃に聴き漁っていた時には幼すぎて理解出来なかった歌詞が理解出来て悲しくなったり、改めて聴いて涙する楽曲があったり。
歳を重ねても自分の心を揺り動かす音楽に出会えて本当に良かった。それはとても幸運なことだと思う。そして彼らの音楽は自分にとっての心をより良い場所に導いてくれる地図のような存在だと改めて感じた。

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