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四十歳紀行

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40歳。しがないのサラリーマン。双子の兄の結婚式に乗じて旅する。ヨーロッパとイスラムがグラデーションのように混じり合い、時にぶつかる辺りへ。
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サラリーマンと家族と逃げ道とドリナ(四十歳紀行 プロローグ)

サラリーマンと家族と逃げ道とドリナ(四十歳紀行 プロローグ)

緑色に湧き立つドリナの水量が、一見出口もないような切り立った山壁からどっとくり出すあたり。そこに、均斉のとれた大きな石の橋が、ゆるやかに弧を描いた十一のアーチに支えられて、かかっている。いうなればこの橋を基線として、起伏の多い盆地が、扇状にひろがっているのだ。
(イヴォ・アンドリッチ著 松谷健二訳『ドリナの橋』)

2017年11月。一般企業に12年働いているしがないの40歳サラリーマン。完済まで

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