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文化としての風景【新人読書日記/毎日20頁を】(71)

『歌川広重の声を聴く』、81〜100頁、読了です。

第四章では、これまでの浮世絵に関する様々な議論がレビューされています。晩年に入り、広重は臨場感を創出する近像型構図で描いた絵が多くなったこと、「名所案内記」に知られている「名所」ではない所を絵にする謎など、広重自身の風景観に迫る興味深い課題が続々と立ち現れてきます。広重初代・広重二代目により描かれた『絵本江戸土産』の事例と、「江戸名所図会」といった他の名所案内記との比較分析から、「文化現象」としての名所案内記出版ブームの熱量を実感できます。


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