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#映画の感想「変な家」

仕事帰りに映画を見に行ってきました。
今回見た「変な家」は、雨穴さん原作の人気小説の映画化版です。
ほんとにすごい人気ですね。近所の本屋さんでもランキング1位にずっと並んでいます。漫画化もされたみたいで、小説も続編まで発売されているようです。

わたしは、雨穴さんを動画の方で知ったので小説は読んでいないですが、動画作品はほとんど見ているといった状態での鑑賞です。

あらすじは、と入りたいところですが、そんなに筋を気にしながら見る映画でもないように思えましたので概要をすこし。
ミステリー動画を配信している主人公は、知り合いから「この家を買おうと思っているんだけど、妻が嫌がるんだ」と一つの間取り図を見せられる。そこに感じる不思議な違和感に惹かれていく。設計士の知人・栗原さんにその間取り図を見てもらうと、「ボクなら買わない」と言われ、その間取りが持つ異常性と恐ろしさを追求していくことになる。といった感じで、物語が進んでいきます。

まずは、ちゃんと怖いです。ホラーよりのミステリーです。
元々の雨穴さんの動画チャンネルの視聴者なら分かると思いますが、物語の内容はしっかり不気味で怖く、それでも奇妙な仮面がだんだん可愛らしく見えてくる高い声の雨穴さんと野太い声の栗原さんのコンビの掛け合いで進行するのがお決まりです。
そして、そのデコボコ具合いのおかげで、そんなにホラーが得意では無いわたしのような人もなんだか気になって動画を見てしまうのが元々の魅力のひとつだと思っています。
その良さを違った形で、映画で表現しようと色々な試みをしていたように思えました。なので、前半は映画としてはだいぶチープに見えると思います。でもそれは、映画全体として見るとこの見取り図ミステリーシリーズ(たぶん興行収入も良いと思うので続編もあるでしょう)の説明書といった感じだと思います。大きな一本の流れを追うようなストーリーとは違い、紙の上に点を置くようにシーンが切り替わります。確かに、セリフや芝居が、ん?と思うところはありますが、次第に良くなっていきます。ホラー映画というより、わたしの場合は和風ホラーゲームをプレイしているような気持ちになりました。そうすると、主人公視点の屋内の映像や癖の強い人物たちも楽しめるようになると思います。やっぱり主人公視点の建物探索は怖いですよ。

それから、小道具とセットの作り込みも良かったです。そのあたりはチープ感が無く不気味なものはしっかりと不気味でした(帰宅後にシャワー中に目をつぶるのが怖くなるくらいに)。
肝心の物語もちゃんと雨穴さんっぽさのある個性的な締めくくりになっています。小説版を読んでいないので、物語がそのままなのかわかりませんが、とても好きな終わり方でした。次回作へのフリっぽいところはいらない気もしますが、まあ、暗に期待してください的なことなのでしょう。

まとめると、後半の物語の盛り上がりは抜群によかったこと。
それから、スプラッターや特殊効果に頼らないで、カメラワークで上手く新しいホラーシリーズを表現していたところ。このあたりが評価できる映画でした。
最期に役者さんの感想を。
高嶋政伸さんは、サイコな役が似合いますね。身長と体格なのでしょうか。公式ページでキャストを見ないと誰だかわからないくらい似合ってます。
斎藤由貴さんと石坂浩二さんは、自然な演技が上手ですね。
以外にも、DJ松永さんが演技が上手くて驚きです。役者の仕事が増えそうですね。
こんな感じで主人公たちがすこしキャラクターじみているのと、まわりの自然な住人を演じる役者さんのギャップのデコボコ具合いが、元々の動画作品の雰囲気に近づけている気がしました。いい様に解釈しすぎかもしれませんけど、わたしはそう感じました。

原作や作者のことを知らない人が一人で見るよりは、話のタネにでも友人同士やカップルでみるのがいい映画でしょう。漫画から入った子供には怖すぎるかもしれないです。(わたしのホラー耐性が低いのかもしれませんが)
こんな感じで、スナック感覚で楽しんでほしい映画です。
映画公式サイトから、原作者の雨穴さんのチャンネルへもリンクがありますので、気にいたっ方は是非。

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