どこまで教えたらよいか

先日、ある先生から「生徒さんにどこまで説明したらいいか考えてしまう」といったご相談がありました。

今回は学びの抽象度について書いていきます。

教員の研修では「1+1をどう表現するか?」と議論されることがあります。
「1+1」は初歩的な算数ですが、そこから「=2」という解を結ぶには数学の意味上では定義不足のようです。
エジソンが学校で「1+1」を教わったときに、ふたつの粘土をくっつけて「1+1は大きな1だ!」と言ったエピソードは有名ですよね。
個人的には「1+1」は2でもいいし、大きな1でもいいし、田んぼの田でも正解だと思います(笑)

ただ、義務教育では「1+1=2」以上の解が求められることはありません。

「1+1=2」の先は義務ではなく、学校では履修しないのです。

もちろん、生徒さんが聞きたがっていないのに一方的に説明することはできませんが、抽象度を上げて説明することは子どもの成長において重要です。

「1+1」が大きな1になることや、「1+1=」が田んぼの田になることの意味を知らないまま大人になった方が少なからずいらっしゃいます。
そういった大人が教室に来て、いま子どもをやり直している、と考えてみてもおもしろいかもしれません。

生徒さんと、もちろん先生方が望む範囲で、中身のある授業を提供していただけたらと思います。

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