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10月本棚替えました@夢中飛行

こんにちは。天気がイマイチな3連休ですね…☁
大宮の夢中飛行で本棚オーナーをしているのですが、先日、本を一部替えてきました!

10月の特集~定量評価への違和感

「定量評価」や「客観的根拠」といったことへの違和感を唱える本たちを置きました。

Pick Up 本①ミュラー『測りすぎ』

選んだ本の1冊目は、ミュラーの『測りすぎ』です。説明責任や透明性が求められすぎている昨今、定量評価によって学校や非営利組織、警察など様々な場面で弊害が起きていることを描いた一冊です。

Pick Up 本②村上靖彦『客観性の落とし穴』

2冊目は、村上靖彦先生の著作です。村上先生が、大学の授業で「先生、この話の客観性は?」などと、学生に聞かれることへの違和感から書かれた一冊です。
客観性が求められるようになった背景が、日本社会の動向や実態に即して書かれているため、こちらの方が響くものは多いかもしれません。

思うこと

私は中間支援の仕事に携わっているのですが、このところ、支援団体に活動の成果報告を求めたり、この先の評価指標を作ってもらったり、という仕事が集中していました。

私が支援しているのは、中高生向けの居場所事業をする団体です。たとえば、居場所を利用する中高生の「自己肯定感の向上」「何かにチャレンジしたいと思う子の人数」などなど、ポジティブな変化が生まれているのは非常に嬉しいです🙌

しかし、その一方で、数値で表せない変化もきっと現場ではたくさん起きているはずで…。現場から距離のある人にその取り組みの価値を伝えるには、どうしても数量的な成果に頼らざるをえません。できることなら現場に足を運んでもらうのが一番と思いつつ、全てのドナーに来てもらうのは難しい…。きっと説明する側にも説明を受ける側にも、もっと余裕があれば数量評価には乗らない変化や、変化しないことの良さも時間をかけて理解し合えるのに…。

そんなことを考え、この特集を組んでみました。決して、定量評価を否定したいわけではありません。実際、それに救われていること、理解が促進されていることも事実です。
ただ、それが行き過ぎると、大事なことも見落とされてしまうのではないか?そのことを、忘れないようにしたいし、何が見落とされているのか?ということに注意し続ける必要があると思っています。
シェア本棚を見てくださった皆さんには、本の中身を深く読まなくても、「測りすぎ」「客観性の落とし穴」というキャッチ―なタイトルを頭の片隅に置いてもらえたら嬉しいなと、思っています。

先月までの特集~福島の海

写真をすっかり撮り忘れてしまいましたが、先月は、「福島の海」ということで、福島に関わる本を数冊置いていました。

背景

背景には、まず、仕事の関係で4~5月の2か月間滞在していた福島が恋しくなったことがあります。浜通りのとある町で過ごしていたのですが、海が無い埼玉県で生まれ育った私にとって、日常的に海が見える生活は新鮮かつ気持ちの良いものでした。

いわきの海

そんな中での処理水の放出。複雑な気持ちを複雑なままに、福島に関わる本を置くことにしました。

Pick Up 本①熊田誠写真集「海とはなにか」

1冊目は、いわき市在住のカメラマン・熊田誠さんの写真集「海とはなにか」です。独自の視点で、福島の海が切り取られた一冊となっています。
世の中には出回っていないこちらの本。いったん引き取ったものの、私の部屋にずっと眠らせているのはもったいないので、またいつかシェア本棚に置くかもしれません。

5月に実施された写真展の様子

Pick Up 本②常磐線芸術祭のガイドブック

2冊目は、7月下旬から8月上旬にかけて開催された常磐線舞台芸術祭のガイドブックです。こちらもレア本です。
「つながる」をテーマとしたこの芸術祭。短期的な移住者として福島にいた私は、福島で生まれ育った方や原発事故を経験した皆さんと、完全に分かり合えることはきっとできない。それでも、共感することはきっと沢山あるし、対話を重ねることや一緒に演劇を見るといった体験を通じてつながることはできるのだろう、と考えさせられました。
こちらは、さいたま国際芸術祭2023で舞台やアートへの熱が高まっているため、継続的に置いています。

その他

あとは、柳美里さんの書店フルハウスで購入した、下記の本を置いていました。

いずれも柳さんのサイン入りです!

と、今回の記事もまとまりなく、長くなってしまいました。
私の文章力のなさが主な原因なわけですが、一方で本棚のコンセプトが毎月コロコロ変わることも大きいだろうと思っています。
「秋のそら」という本棚名でやっていますが、秋の空模様は「コロコロ変わりやすい」ことを表わす慣用句であることが、本棚名の理由の一つになっています。
11月はどんな本を並べようか…今の時点で計画していることはありますが、またその時の気分で変わるかもしれない。それもまた楽しみ、ってなわけでシェア本棚オーナーはやめられません!

本日もお読みいただき、ありがとうございました!
秋の天気は変わりやすい…明日は寒くなるようなのでお身体には気を付けましょう。

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