見出し画像

商売は一番最高の芸術! (書評-『ぼくの哲学』(A・ウォーホル 他)

アートの次に商売の術が来る。僕は商業芸術家として出発したから商業芸術家として終わりたい。ぼくがアートというやつ、まあどう言ってもいいが、それをした後、商業の術に進んだ。ぼくは芸術を商売にする人か、商売の達人というのになりたかった。1番魅惑的なアートは商売に長けていることだと思う。ヒッピーの時代には商売という考えを軽蔑した。"金は悪だ''とか"働くのは悪だ"とか言っていたけど金を作るのは技術だし、働くのも技術だし、うまく行ってる商売は1番最高の芸術だと思う。(アンディ・ウォーホル『僕の哲学』)

この開き直った感。ビジネスはビジネス、アートはアートという括りが解かれ、より広い概念をつかめるような言葉だ。

もちろん、アートはビジネスよりも独創性が求められるが、孤高では人の目に止まらず(現世では)評価も得られない。かたや、独創性バッチリの商品を出しても儲かるとは限らない。案外二番煎じで、うまく差別化した商品なり会社がスケールすることは珍しくない。
その辺の「清濁」合わせ飲んだ術というのは簡単ではないが魅惑的だ

あと、二番煎じという言葉で思い出した別の本があるので以下引用。

日本人はアートにスーパーオリジナルみたいなものを求めすぎてしまうから成功していないのではないかと思うんです。だけど本当は柳の下にドジョウは何匹も隠れているんです。(村上隆『芸術起業論』)

意外に二番手って面白いんだよね。下手したら一番手より二番手が面白い場合があるわけ。「スジフリ」ができてるから、笑いやすいんだよね。笑う状態が整っているというのかな。(ビートたけし×村上隆『ツーアート』)

美しさ、欲、したたかさ、
ぜんぶあるから面白い。


#アート #ビジネス #ウォーホル #村上隆 #ビートたけし #書評 #COMEMO #商売


サポート頂いたお金は全額書籍購入費に充てさせてもらいます。