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マテ茶を飲んでみよう!

ダルウィン・ヌニェスとアレクシス・マカリステルがリバプールでマテ茶を流行させており、コナテやソボスライもマカリステルからマテ壺をもらったと話題になっています。

実は中の人は約8年前からマテ茶を定期的に飲んでいます。(理由は後ほど)
マテ茶について気になるKOPのために今回はマテ茶の紹介記事を書いていきます!

1.マテ茶とは

①概要

マテ茶は南米の南側の国(アルゼンチン・ウルグアイ・パラグアイ・ブラジル南部)でよく飲まれているお茶の一種です。

マテ茶は日本茶や紅茶などの様に急須やポッドで作り、コップに入れるのとは大きく異なった飲み方をします。

壺に茶葉を大量に入れて、先端に茶こしのついたステンレスのストローを挿します。壺にお湯を注いでストローで飲むという独特のスタイルの飲み物です。

家族や友人の間ではマテ茶を回し飲みをするのも大きな特徴の一つです。

味は非常に渋みが強くて苦いと感じると思います。飲んでいくうちに癖になる人とならない人がいるのでそこは要注意です。

また、カフェインが非常に強いのでハイペースで飲むとトイレが近くなったりお腹を下すことがあったり、夜寝れなくなるので遅くとも昼過ぎまでにゆっくりと飲むことをおすすめします。

②マテ茶と私

私は2016年にスペインへ留学した際にウルグアイ人とアルゼンチン人の夫婦の家にホームステイをしました。そこでウルグアイ・アルゼンチンの文化などを教えてもらう流れでマテ茶をほぼ毎日飲ませてもらいました。

ホームステイでの写真。手前にマテ茶があります。ボカのユニフォームは一番右のお母さんからプレゼントしてもらいました。

スアレスがリバプールの試合前に飲んでいるところをよく見ていたおかげですんなり飲むことができました。(スアレスありがとう!)
スペイン語もままならない頃にホストファミリーとマテ茶をゆっくり飲みながら毎日会話することでスペイン語の上達もかなり早くなったと感じています。

また、今は休日や在宅勤務の日のお供として毎週飲んでいます。

Myマテセット

2.マテ茶の飲み方

前置きが長くなりましたが、マテ茶の飲み方を①準備するもの、②飲む手順、③ルール、④様々な飲み方、の4つに分けて紹介していきます。
※飲み方がアルゼンチンとウルグアイで異なりますが、中の人はウルグアイスタイルのため、ウルグアイスタイルをメインで紹介します。

①準備するもの

マテ茶を飲むのには基本的に茶葉、マテ壺、ストロー、お湯、水を用意する必要があります。基本的にAmazonや楽天で購入できますので探し方も含めて紹介します。

1.茶葉

茶葉のことをYerba(シェルバ)と呼びます。
Yerbaを選ぶ際のポイントは茎入り茎なしかです。
私個人の感想ですが、茎入りのほうが味が濃く苦みが強いです。
そのため私の友人(アルゼンチン人、ウルグアイ人)はみんな茎なしで飲んでおりますので、初めての方は茎なしをおすすめします。

Amazonや楽天で購入できるのはアルゼンチンで最も有名なブランドのタラグイ(Taragüi)です。(アルゼンチン代表にはタラグイのマテ茶が提供されています)
茎入りは赤パッケージ、茎なしは青パッケージになります。
リンクが切れていた場合は、「マテ茶 タラグイ」で検索してください。

個人的に一番好きなのはウルグアイのブランドのカナリアス(Canarias)で渋みが少なく飲みやすいのが特徴です。日本で買える機会が少ないのでアルゼンチン人の友達などが日本に来た時には毎回大量に持ってきてもらってます。

私のお気に入りブランドの「カナリアス」。アルゼンチン人の友達が昨年来日した際にお土産として持ってきてくれました。

2.マテ壺
マテ茶を飲む容器をMate(マテ壺)と呼びます。
マテ壺はいろいろな種類があり、最も一般的なものはひょうたんの木をくりぬいて作る木製のものです。他にはステンレス製やガラス製のものがあります。

木製は日本で保管すると湿気でカビやすいのであまり飲まない人はステンレスガラスをおすすめします。

私の木製のマテはアルゼンチン・ウルグアイ旅行で購入したものです。
茶色い方がアルパカ革で、黒い方が牛革で包まれたものです。カビないように冷蔵庫で保管しています。
また木製のマテ壺は最初に使う際に1日かけた準備が必要ですが、今回は割愛します。

アルゼンチン(左)とウルグアイ(右)で購入したマテ壺

3.ストロー
ストローの先端に茶こしがついているものをBombilla(ボンビーシャ)と呼びます。このボンビーシャはステンレス製かプラスチック製があり、ステンレス製が一般的です。
また、銀製もありますが非常に高価なので一般的ではありません。

これがボンビーシャ

Amazonでセット販売していたのでリンクを掲載します。
リンクが切れていた場合は、「マテ茶 カップ セット」で検索してください。

4.お湯
お湯は70度~80度くらいの沸騰する前のものを使用します。沸騰したお湯だと熱くて飲めません。
やかんで泡がぽつぽつし始めたタイミングで火を止めるか、温度調整付きのケトルを使用するか、沸騰したお湯を水で割ってください。

5.水

常温の水はマテ茶の準備段階で使用します。少量で問題ありません。

②飲む手順

1.マテ壺に茶葉を4分の3くらいまで入れる
2.手で蓋をしてひっくり返してシャカシャカ振る

これを行うことで粉末の茶葉が手に付きます。粉末は茶こしを貫通するのを避けるためにこの動作を行います。

これくらいの量を入れる
こぼさないように注意

3.蓋をした手が上になるように戻し斜め45度にして、茶葉を片側に寄せて山を作る
「山を作る」はウルグアイスタイルでは重要になります。アルゼンチンスタイルではあまりしっかり「山を作らない」場合があります。

片方に寄せます。次の工程では影になっている部分に水やお湯を注ぎます。

4.茶葉がない側に水を少し注ぎ浸透するまで待つ
5.水が浸透したらお湯を同じように注ぎ同様に浸透するまで待つ
5のお湯を注ぐはウルグアイ人の友達はみんなやっていると言っていましたがアルゼンチン人の友達はやる人とやらない人がいるようです。

6.お湯が浸透したらお湯を入れた側にストローを挿す
7.ストローを使って茶葉がある側に押し付けて「山を整える」

山を整えた後の状態

8.ストロー側にお湯を注ぎ10秒ほど待つ→飲むを繰り返す
9.何回か飲んだらストローを抜き、茶葉の盛られている側を少し崩す
10.7以降を繰り返す

手順が多いですね。この手順の多さを乗り越えてこそ本当に美味しいマテ茶が飲めるので、頑張っていきましょう!

ちなみにアーセナルにいたトレイラがマテ茶の紹介をしている動画がありますのでご参考までに↓

③ルール

マテ茶は回し飲みするのが一般的です。
ホストがマテ茶を作り、1つのマテ壺、ストローを共有します。

回し飲みの手順
1)ホストが自分で飲む
2)ホストがお湯を注いで1人目に渡す
3)1人目は飲んだらホストへ返す
4)2)、3)をN人目まで繰り返す
5)1)に戻る

作法1
ホスト以外はストローを動かしてはなりません。ストローの位置が変わると味の濃さが変わるからです。

作法2
ホストに返す時は「Gracias(ありがとう)」は基本的に言いません。
「ありがとう=もう要らないよ」という意味になりますので飲むのをやめるときに言いましょう。

④様々な飲み方

マテ茶の飲み方は基本的にお湯ですが、様々な方法で飲む場合があります。
夏なんかは冷たいものを飲みたくなるので以下の方法はおすすめです!
※以下の飲み方の場合は木のマテ壺ではなくガラス製のものか、普通のコップを使用しております。

1)砂糖
紅茶の様に砂糖を入れて甘くすることもあるそうです。私も、私の友人も砂糖を入れている人は見たことないです…

2)水

お湯の代わりに夏に水で飲む飲み方をテレレといいます。冷たいことで舌の温度が下がり味覚が鈍るのも相まって比較的飲みやすくなります。

3)牛乳
牛乳でロイヤルミルクティー的な飲み方になります。味がマイルドになりますが個人的には味に癖のあるもの同士なので好みは分かれると思います。

4)オレンジジュース
オレンジジュース割があるとアルゼンチン人の友達が教えてくれたので試しましたが、意外と飲みやすくておすすめです。夏はこの飲み方をたまにしております。

3.マテ茶とフットボール

アルゼンチンやウルグアイの選手がスタジアム入りする際にマテ茶を飲んでいる光景をよく見ます。

例えば、アルゼンチンやウルグアイの選手が多いアトレティコ・マドリーのスタジアム、ワンダ・メトロポリターノのロッカールームではマテ茶をシェアする選手同士が近くに座る様に配置されるなど、様々な方面で影響を与えています。

2018年、トーレスのアトレティでのラストマッチの際に参加したスタジアムツアー時の写真。
 コレア、ヒメネス、ゴディン、グリースマンが近くに配置されています。一人空いているのはシーズン途中で移籍してしまったとか説明された気がします。

スアレスの自伝では試合前にマテ茶と大量の水を飲むことが、試合のパフォーマンスやケガしない体づくりに欠かせないと自伝で語っています。

また、アルゼンチン国立マテ茶研究所の記事によるとマテ茶は高パフォーマンスに寄与する成分が含まれているとのことです。スアレスの記載内容も成分的に有用であると考えられますね。

マテ茶の主な3つの成分は生物学的活性を引き起こすが、ドーピングの規制対象とはなっていない。
ティーア博士は、マテ茶が持つ生理活性物質の中で、次の 3 つのグループの化合物が際立っていると説明した。

①ポリフェノール
さまざまなフェノール酸とフラボノイドを含むグループで、抗酸化能力でよく知られている。
②トリテルペンサポニン
③メチルキサンチン
主な指数はカフェインである興奮物質。

https://yerbamateargentina.org.ar/es/noticias/investigaciones/79108-la-yerba-mate-libre-de-sustancias-que-provoquen-doping-positivo.html

マテ茶とリバプール

リバプールにマテ茶の文化を持ち込んだのはルイス・スアレスでしょう。
ちなみに自伝ではグレンジョンソンがマテ茶を一緒に飲む友人だったそうです。スアレスと仲良くしてくれたGJマジGJ(死語)

スアレス以前にもマキシやマスチェラーノ、ペジェグリーノ等のアルゼンチン人選手がいましたが、これはアルゼンチンとウルグアイのマテ文化の違いによるものだと考えられます。(アルゼンチンとウルグアイのマテ文化の違いは最後で紹介します。)

その後、マテ茶を飲むアリソンが加入しましたがマキシなど同様に家で飲むスタイルでした。

現在は、ダルウィンが加入しスアレス同様にマテ茶を持ち歩くスタイルでメディア露出をし、マカリステルの加入で一気にリバプール内でマテ茶を飲む選手が増えました。

マテ茶の力でチームの輪が広まったり選手の良いパフォーマンスに寄与して、リバプールが良い成績を残してくれることを期待してなりません!

まとめ

ここまで読んでいただきありがとうございました!
日本のKOPが少しでもマテ茶を飲んでもらえると嬉しいなと思います!

LFC京都でマテ茶会でもしようかな…

(参考)アルゼンチンとウルグアイでのマテ茶の違い

この章での出典は、アルゼンチン人とウルグアイ人の夫婦にマテ茶を教えてもらったということで彼らのお話になります。

アルゼンチン
・基本家で飲む
・やかんを使う(今は水筒が多いらしい)
・「山」を作ることにこだわりがあまりない

ウルグアイ
・家でも外でも飲む
・水筒を使う
・「山」を作ることへのこだわりが強い

上記のような違いがあります。
ウルグアイ人選手たちがマテ茶を持ち歩いているのを見たアルゼンチン人選手が半分ファッション的な感覚で持ち歩くようになったというのが、ウルグアイ人の旦那さんの主張です笑

またマテ茶を持ち歩く際に水筒を脇に抱えて、水筒を抱えてる側の手にマテを持つのが典型的なウルグアイスタイルです。

ダルウィンの加入時の写真。典型的なウルグアイ人の持ち方です。

みなさんもこのスタイルで外を散歩してみませんか?😂


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