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浦河町とインド人:移住編


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実は北海道体験移住の「パイオニア」

浦河町は、北海道でも早い時期から体験移住プログラムやサポート体制を設立している。団塊の世代の退職に合わせ、先んじて取り組んでいたそうだ。2022年度の北海道内の利用者実績は、知名度の高さと比例してか1位が釧路市だが、浦河町も堂々第3位で100名近くの利用者がいた。これまで約100世帯およそ80名が体験移住を通して、実際に浦河町に移住している。

北海道の湘南地方「浦河町」

浦河町の面積は、694.26平方キロメートルで、東京23区よりも広いくらい。主に、海岸沿いに住宅地が集中しており、内陸部は国有林で、町面積の8割る占める。 北海道の町といえども、海洋性気候の恩恵で冬は暖かいのだぞう。雪が積もったとしても、一晩で15㎝ほど。一番積もり積もっても25cmまでとのことで、ササっと雪かきをすれば、十分生活できる程度なのだそう。夏も涼しく、30度を超えることはめったにないそうだ。そんなことから、北海道の湘南地方と呼ばれているらしい。そういった点でも、北海道への移住を検討される方にとっても、「トライしやすい」町である。

20日後には住める浦河町のマイホーム(仮)

移住体験住宅もオンラインで簡単に予約状況が確認でき、申し込みも可能。住宅に職員住宅等の空き家を活用した「町営体験住宅」と一般の方の空き家をリフォームした「民間体験住宅」の二種類があり、使用料も異なる。

食器や鍋などは備付だが、布団だけはレンタルや持ち込みになる。「ただいまー」と、予約した住宅に一歩踏み込めば、そこから浦河町生活がスタートするというなんとも便利で気軽なシステムだ。自治体によっては、この体験移住は1世帯1回に限定している場合もあるが、浦河町は無制限。期間も1週間から最長1年間と自由自在。ひとによっては、「別荘」代わりに毎年利用されている方もおられるそう。それでも浦河町はウェルカムなのだそう。

地元の方との交流会や、地元の人や先輩移住者ボランティア「うらかわ暮らし案内人」の方が移住についての相談にも応じてくれる。滞在期間中の輪―ケーションの場所の提供や、子どもの就学についてもアレンジしてくれるそうだ。ここまで暮らしのサポートが万全なら、移住への一歩も踏み出しやすい。

北海道のラストフロンティア浦河町

北海道外からの移住者へのサポート体制があって、今回のインド人居住者へのサポートに繋がっているのではないだろうか。コミュニケーションの壁はあれど、生活するうえで困ることは自ずと似通ってくるものだ。浦河町の新しい町民への寄り添う姿勢は、まさに「オーダーメイド」のサポート体制。今後、各地で直面するであろう多文化共生への大きなヒントであるように感じる。



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