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デンマーク公立幼稚園に通う子供の語学力

4歳の子供は、2021年3月末から幼稚園に通い始めました。
デンマーク語・英語、いずれのバックグラウンドもなく、日本人が1人もいない環境に飛び込むことは、とても勇気のいることだったはず。

そんな中でも、なんとか溶け込み、夏が終わる頃には先生や友人の言っていることもある程度理解し、デンマーク語のアニメもそこそこ楽しめるようになりました。
そして冬真っ盛りの12月には、自分でもデンマーク語を文章で話せるようになっていました。

1.どんなことが言えるようになった?

例えば最近はこんなことを言えるようになりました。
(先生から聞いたものと本人談)

「トイレに行きたい」
「このパズル、明日続きをやりたいから取っておいてください」
「ママがお迎えに来たのが窓から見えた」
「好きな食べ物はいちご」
「お絵描きはやりたくない」
「週末に動物園に行って、友達の〇〇に会った」
「一緒に遊ぼう!」
「(誘われたときに)今は1人で遊びたい」

すごいなと思ったのが、「NO」をちゃんと言えていること。

2.幼稚園での過ごし方

子供が通う幼稚園では、先生が用意した遊びというものは特になく、子供たちが自主的にやりたい遊びを見つけます
お昼ご飯やおやつは、みんなで一緒に座って食べますが、あとは自由気まま。
1人で遊ぶ子もいますし、グループで遊ぶ子もいます。
先生は、ふわふわ~っとそれぞれの様子を確認しながら、一緒に遊んだり眺めたり、自分の仕事をしたり。
もちろん困っている子や喧嘩が勃発すれば、それを放置はしませんが、未然に防いだり、積極的に介入していくことはあまり無いようです。

こうした中では、小さな子供であっても、友達や先生との関わりの中で、意思表示ができることはとても大切だろうと思います。
我が子は、幼い頃から自他ともに認める”がんこ”。
意思が強い点は心配していませんでしたが、それを表現し、相手に伝えられるかというと、当然言葉の壁もありますから、難しいだろう。
さらに、思っていることが伝わらないことで、一層ストレスを溜めてしまうのでは・・・と、心配していました。

3.通い始めた当初の様子

最初の数か月は、朝に「今日は行きたくない~」ということも多少ありました。
ですが、幸いなことに、本当に休まなければならないほどグズったり、大泣きしたり、体調を崩したり・・・ということはありませんでした。

それにはいくつか理由があったと思いますが、何とかして意思を伝えられていた、というのが大きいと思います。

最初の頃は、表情と日本語で伝えていたようです。

先生から、「友達に対して何かが気に入らなかったようで、ずっと怒った顔をしていた。ずっとそばにいて様子を見ていたが、最後までわからなかった」というフィードバックをもらったこともありました。

また、日本語で喋り続けたこともありました。
その時はさすがに周りはさっぱりわからなかったようで、先生からは「『ママ』と言ってるのが聞こえたけど、それしかわからなかった。ごめん!」とのコメント。
そりゃそうです、謝らないで!笑

先生がたくさんの選択肢を出してくれたこともありました。
それをGoogle翻訳アプリで日本語にして、音声を読み上げて(まだ文字が読めないので)、意思疎通を図ってくれたそうです。
ちゃんと正解(子供が言いたかった選択肢)にたどり着いたのですが、それまで一体どのくらいの時間がかかっただろうかと思うと、気が遠くなります。。
ともに努力してくれる先生には大感謝です。

4.周りの友達の反応

通っている幼稚園には、2歳から5歳までの子供がいます。
クラス分けは一応ありますが、年齢別ではなく、日々いろんな年齢の友達とともに過ごしています。

最初はまったく言葉を発しない我が子に不審そうな様子だった子もいました。
特に年下の子は、目の前で「何も話せないの?赤ちゃんみたい!」と言ってくる子も。容赦ないです。笑

また、上記の通り、1人遊びをしていても基本的には先生はそっとしておくスタンス。
お迎えに行くと、1人ぼっちで砂場で穴を掘っている・・・なんてこともしょっちゅうありました。
聞くと、友達に「あっち行って」と言われたとか。
本当にそう言われたかどうかかは分かりませんが、少なくとも"招かれざる雰囲気"を察してしまったのでしょう。。

そんな中で。
どんなに言葉が通じなくても、ひたすら話しかけてくれる子がいました。
猛烈に話し続け、帰り際にはハグしようと追いかけ回し、何人かで別の遊びが始まれば、手を引いて連れて行こうとしてくれました。

最初は若干嫌がっているような様子もあった我が子ですが、そのうちに空気に飲まれたのか(笑)、その子と一緒に過ごす時間が増え、他の子との関わりもできるようになりました。
恩人です。

5.わたしの気持ち

幼稚園でデンマーク語環境で過ごす以外は、特にサポートはしませんでした。
いや、できませんでした。。
たまにデンマーク語のアニメを一緒に観るくらいです。

それが今では、ちょっとした通訳を買って出てくれるほど。何とも頼もしい。

日々生活していると、子供の成長を見逃してしまいがちです。
でもこうしてnoteに書いてみると、子供も新しい環境でたくさん苦労をしただろうということに思いを馳せることができました。

3歳・4歳という小さな年齢にもかかわらず、親がいない場所でひとり、「悔しさ」や「心細さ」を経験したことを思うと、胸が締め付けられるような気持ちになります。

と同時に、いま毎日を笑顔で過ごせている子供を誇らしく思います。
先生と友達への感謝も忘れちゃいけないですね。
明日は穏やかな気持ちで1日過ごせそう!!!笑

***

それでもなぜか、登下校の際の挨拶はいまだにできません。
これは語学の問題ではなくて、こっぱずかしさなのでしょうか。
最初は「挨拶して」と言っていたのですが、自分が言い続ければそのうちやるかと思い直し、特に何も促さないことにしました。
恥ずかしながら、わたし自身は相変わらずデンマーク語は話せませんが、挨拶だけは元気よく。
「God morgen!(おはようございます)」「Vi ses i morgen!(また明日)」と言うようにしています。

ちなみに子供が最初に喋った単語は・・・
わたしにはちょっと意外なモノでした。

***

今回もお読みいただきありがとうございました!Tak!

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