難しい境界線

人から生まれる気持ちの境界線。

例えばお店で注文した料理が違ったら。

きっと人によって様々な気持ちになる。

口頭での注文オーダーはとても大変だ。
どっちが間違ったのか確認する術がないから。

正しく聞き取っていたはずだけど違っていた
そんなことはよくある。

人によっては聞き取りに確信がもてなくて、確認作業をする。
しかし怒り出してしまう人だったり無言だったりして
上手くやり取りが行かない時もあるから難しい。

『~~が入っていなかった。新しく作って家まで届けてくれ』
これもまた同じで。

真実を証明することは難しい。

口頭オーダーの改善点は何個かある。

・売店方式でボタンを押すと食券や注文伝票が出てくるもの。
(これは、お客様の意思で選ぶものだからお店側が責められるものでは無い)

・デジタル端末での注文
これもお客様自身が選ぶものだからまだなんとかなる


しかし、注文したあとの商品引渡しの後からはどうにも出来ない。

確実に入れていたとしても
『入っていなかった』そう一言言われてしまうとどうすることも出来ない。

どうすればいいのだろうか。

確実に商品有無の確認を繰り返してもその問題は発生する。

お客様を信用すること。
『どんなにこちら側が正しくてもお客様にそう言われしまったら誠実に向き合うことが大事だよ。』
そう私が尊敬している先輩に教えて頂いたことがある。

きっとこの言葉は、真実を語って本当に私たちのミスによって困ったお客様もいるから判断しないこと。

そういう意味の言葉なんだと思う。

こんなやり取りもあるはずだ
『なんで僕が謝らないといけないんですか!お客様に非があるじゃないですか今のは!』
会社はこういう
『でもまずは謝ることが大事だから謝って。』

どちらも正しいし言い分もわかる。

どうやったら会社の言葉も受け入れて、その人自身の心も守れるだろうか。

一言で言ってしまえば
嘘をつけばいい。
自分に嘘をつけばいい。
仕事では私本人が出向くんじゃなくて、代わりの何かを纏って役者をする。

『本当の自分は守らないとね。本人で立ち向かう必要は無いよ』

確かにそれはいいかもしれない。
そう思ったこともあったけど。

難しかった、綺麗事にしかならなかった。

1人の店員さんが何百のお客様の対応をする。
お客様にとっては一対一の怒りのやり取りだが
店員さんにとっては100分の1に過ぎない。
この後もこの前も怒りを持ったお客様に刺され続ける。

怒りは様々なところに転がっている。

コロナ禍の真っ只中だったら
『この商品の蓋や容器、袋は消毒されているの!?アルコールスプレー貸して!』とスプレーをかけ出すお客様だったり

『これ!新しいのに変えろ!』とお金を指さし言われ
前にも汚れを気にしてお金を投げつけられたこともあった過去を思い出して

できるだけ綺麗なお金を渡したが
『ちがう!!れ、い、わ!新しい500円玉にしろよ』と注文されたり。

ほんとに様々で。

どこまでがお店が提供できる限度なのか、
サンドバッグになり続けるしかないのか。

境界線の線引きが難しい

上手く対応できる人がいるから尚更で。
それができてる人もいるんだから、段々上手くなっていくのが正解だよ。
って言う言葉が存在してしまうのも事実だけど、
なんの救いにもならない。

ゲーム感覚で楽しめる人とそうでは無い人。

それを理由に存在してはいけないこと。

労働基準法やカスタマーセンターなど色々なサービスは存在しているけど

それを本当に使える人は何人いるのだろうか。

テレビでよく目にする
『自殺する前にここに相談してください。』

本当に相談できるものなのだろうか。

でもそれが存在している以上、活用しなかったあなたが悪くなる。

予防線は貼られている。

活用しなかった人が悪い。
仕方がないことだ。

この曖昧で難しい課題。
どうにかしていい方法を見つけられたらいいなと思う。

色々な理不尽に悩んでいる人が救われますように。

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