マガジンのカバー画像

ベトナム〜カンボジア〜タイ(マイナー陸路国境越え):旅の記録

7
2015年9月、8泊9日でベトナムからカンボジアを通ってタイまで、陸路によるマイナールートを通りながら、様々な出会い、感じたことを記した旅の記録です。
運営しているクリエイター

記事一覧

歩いて国境を越えてみよう:旅の前に

歩いて国境を越えてみよう:旅の前に

歩いて国境を越えてみよう。

そう思ったのが2015年の6月くらいで、そこからはGoogle Mapをにらむ日々。

複数の国を旅するなら日本から近いところがいいか、移動ばかりになるのは嫌だから全体の移動距離は抑えたい、など色々妄想しながらルートを考えた。

決めたのは、ベトナムから、カンボジアを通って(流れによってはラオスにも寄って)、タイに入るコース。

細かい通過点は決めず、国境は大きめの道

もっとみる
ベトナム・ホイアンの夜をめぐる

ベトナム・ホイアンの夜をめぐる

初日、いよいよ出発の日午前のみ出勤して、職場から成田へ向かう。こっそりバックパックを担いで来ても暖かく送り出してくれる環境に感謝。

スカイライナーを待つホームでも、今からベトナムに行くという実感はまだなかったが、空港に着くと、ぐんっと半ば強制的に海外の気分になる。見送りで来たときでもそんな気分になってしまうから、空港は不思議な場所。

フライトは成田15:25発、ダナン18:55着(現地時間)

もっとみる
ゆずれないもの/おじさんとの戦いと葛藤(ベトナム・ホイアン)

ゆずれないもの/おじさんとの戦いと葛藤(ベトナム・ホイアン)

旅2日目 ベトナムの朝は早い宿の前の細い通りをバイクが往来する音で目が覚めてしまった。

外で朝食をとりながら、三人乗りのバイクや天秤棒で野菜を運ぶ人が道を行き交うのを眺めていると、ベトナムに来たんだなぁと感じる。

12時のピックアップまで時間があるので、宿で自転車を借りてホイアンのビーチに行くことにした。

ビーチまでは片道30分くらいの距離で、街から一本道だからとてもわかりやすく行ける。

もっとみる
宿が見つからない…!?/旅行者ゼロの町ベトナム・サフンをさまよう

宿が見つからない…!?/旅行者ゼロの町ベトナム・サフンをさまよう

ホイアン名物カオラウ宿に戻り、出発の12時まで時間があったので、近くの店で早めの昼食にした。

ホイアンにはいくつか名物があるようで、有名どころはカオラウとホワイトローズらしい(ネットで調べるとすぐに出てくる。)。

ホワイトローズはワンタンに似ているらしいが量が少なく主食向きではなさそうなので、和え麺のカオラウを頼んだ。 いつもなぜか添えられてる香草(特にミント)にはまだ慣れないが、太い麺はコシ

もっとみる
見知らぬ土地で心通わす バスの旅(ベトナム)

見知らぬ土地で心通わす バスの旅(ベトナム)

2015.09.19(Sat) 3日目前半 サフンからプレイクへ

海辺を歩く翌朝、本当は朝日を見るつもりだったのに、6時に起きても周りはすっかり明るくなっていた。

眠い目をこすりながらビーチに行くと、沖から太陽が上がり、ちらほらと散歩している人たちの、それぞれの影を長くしていた。
ベトナムでは、朝の涼しい時間を海で楽しむのが習慣らしい。

カメラを持ちながら歩いていると、すれ違う上裸のおじさ

もっとみる
スコールと戦争 (ベトナム・プレイク)

スコールと戦争 (ベトナム・プレイク)

2015.09.19(Sat)  3日目後半 プレイク

プレイクに着いてバスが降ろしたのは、町の中心地にある5階建くらいの大きなホテルの前だった。
自分の中での内陸都市のイメージとは違って、4、5階建くらいの高い建物が並び、ちらほらとガラス張りだったりして、割と都会的な印象。

プレイクは、ベトナムの中部内陸に位置するザライ省の省都で、二つの主要高速道路(14号線と19号線)が交差する交通の要衝

もっとみる
歩いて国境を越える(ベトナム→カンボジア)

歩いて国境を越える(ベトナム→カンボジア)

2015.09.20(Sun)  4日目 バンルンへ ルタンーオヤダヴ国境を越えて

朝、ボロボロの薄いカーテンから日のひかりが差し込んでいるのに気がついて、目を覚ました。
相変わらず、じとっ、と冷たく湿った空気が充満している部屋なので、ノビをする気にはなれない。

支度をして部屋を出ると、おっちゃんはフロントの前でちゃんと待ってくれていた。
バックパックを背負ったままバイクの後ろに跨り、バスター

もっとみる