囲まれた

大勢の上級生たちに囲まれた。

それは面倒くさいことを終わらせる
最大のチャンスの訪れだった。

教室に入ったら鍵を閉められ
大勢の上級生達が居た。
物凄い数の上級生だ。

俯いたり泣いたりするのを待っている
か細く小さく私が存在するのを見たいよね

だけどごめんね。
私はそれが好きじゃない。

もちろん私も人間で
心臓の鼓動もみんなと同じように反応した
まだこの人物、私も成長中だったからね
だけど私の目に見えない思考という使い方や
感情に対する向き合い方は
恐怖という波に呑み込まれないということだ

なんていうか
嫌いなものにまとわりつかれるのは気持ち悪いのだ

だから私は目の前に広がる“それ”を
私はこれは好きじゃない。
だから私はこれを受け取らない。
何故なら私はこれを好きじゃないから。
だから私はこれを受け取らない。
私はそちらの人間じゃない。
私は彼らと違う者。

そう繰り返し自分に話していた。
だから1人1人の顔を見てあげた。
せっかくそこに居るのだから。
本当にこれがしたいのか?
そう思いながら。

彼らは今日この瞬間から一体人生の中で
何を己に肥やしてしまったんだろうと
大変だねととても残念な気持ちになった

彼らもまたエネルギーを吸う蚊と同じであり、
甘い密が吸いたいのだ

だから私は、私からは甘い密は吸えない事を
体1つで存在してみせてあげた。

そして彼らに全く別の
誰も傷つかない心ときめく甘い密の話を
さしあげて
次の日から彼らの中心人物の者は
私にベタベタ馴れ馴れしくしてきた

適当に対処し
彼らは私の日常から姿を消した
他に活き活きするような甘い密に夢中になってた

大勢の上級生の中に
私の親と知り合いの人の子供が居たらしく
その者は夜に自分のしたことを親に話して
泣いて後悔していたらしい
そしてその者の親が
私の親に連絡してきて
謝罪などをしてきていた

自分が自分を大切にしておいてさえ居れば
周りがどんなに騒がしくしてようが
騒いでいるのは周りだけだと
分かること

私はただ平和を願っている
だから私は平和を生きる
私が平和そのものであることを
隠すことなく堂々と
彼ら色に染まらせたりはしない
私は私の色の方が好きな事を私は知っている





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