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ウィリアム・ギブスンの小説に、ハッカーたちの集う《茶壷》というバーが出てくる。こちら《…

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ウィリアム・ギブスンの小説に、ハッカーたちの集う《茶壷》というバーが出てくる。こちら《chatsubo》は現代の茶室的妄想文学空間。都市を回遊するカラフルな都会人たちが、今宵もまた《chatsubo》に出没する。JOIN US!

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    小説家として起業するために、ほぼ日HONで〈書いて叶える〉を実践するプロジェクト。毎日どんな変化が起きたのか、僕じしんの「言葉にできるは武器になる」をnoteで記録していきます。

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    Chatsuboに出入りする、都市遊泳者たちのつぶやき。街のあちこちで、彼らの眼が風景を鮮やかに切り取る。敷衍された《俳句》としての、140文字のつぶやき、ともう少し長いスケッチ。

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固定された記事

今日の《Chatsubo》。ソル、FH、壺井、アルジズ・・・。いつもの顔ぶれが仮想的文学バー《Chatsubo》で飲んでいる。濃密な茶室的空間がいや増す。まったりとした夜の時間はまだまだ続く。今日は誰が打ち明け話を始めるのだろう・・・?

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9か月前
3

藤井太洋の『アンダーグラウンド・マーケット』を読んでいる。なんか言語感覚がねっとりしていて僕の好みだ。とか偉そうなことを言ってみる。ねっとりしてるつうか、単に「食えないヤツ」が出てくるところがいいのかもしれない。ずる賢くて油断できないヤツ。いや、うまいな~。ページターナーだ。

chatsubo
9時間前
1

小説をどうするかっていう会議。

朝から他の人のnoteを読んでいると、いつの間にか時間がたっていた。今日の段取りをまだ策定していない。 昨日の時点で、やることはあらかた書き出していたのだが、今朝あ…

chatsubo
9時間前
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〈書いて叶える〉4日目?

よく噛んで食べる。そのことをすっかり忘れていた。ただ、昼に全粒粉のバゲットでサンドイッチを作ったのだが、それは丁寧にゆっくり食べることができた。 春の初め頃に買…

chatsubo
1日前
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植物の〈媚び〉を受信する。

僕が書く小説の主人公・伊佐時折は、自分の思考をうまく言語化できないけども、言語以外の領域で問題を解決する。言語的な理解よりも先に、当事者の意志によって物が動く。…

chatsubo
1日前

〈書いて叶える〉は自分へのコーディング。

落合陽一の『デジタルネイチャー』を読んでいるのだが、幽玄という言葉がしばしば出てくる。 幽玄。幽は、移ろう微かなこと。玄は、根源的で確かなこと。 そうなんだ? 対…

chatsubo
1日前
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〈書いて叶える〉と〈デジタルネイチャー〉。

〈書いて叶える〉3日目。 今日やると決めていた2つのことの振り返り。 *落合陽一の『デジタルネイチャー』2周目を読む。 「データセットとゴールをインプットするだ…

chatsubo
2日前

〈デジタルネイチャー〉な小説を考える。

〈書いて叶える〉3日目。 GW最終日。夕方から気温が下がってきた。半袖だと肌寒い。 風が緑色の楓の木を揺らしている。 僕は、新しい小説のことを考えている。 〈デジ…

chatsubo
2日前
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「デジタルネイチャー小説」とか。

あたらしい小説について、あれこれ考えている。 ①タイトル案:キャメル なんか茶色い板、戸板よのうなものが浜辺で海水に洗われている。そういう不穏な雰囲気(どこか、…

chatsubo
3日前
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〈書いて叶える〉2日目

〈願いごとノート〉というものをローンチしたのが昨日で、今日が2日目ですが、早くも(僕じしんに対する)疑念がモクモクと湧き出ています。 〈書いて叶える〉というプロ…

chatsubo
3日前

〈願いごとノート〉でゼロイチ。

〈願いごとノート〉ってありますよね? 文字通り、願いごとを書くノートです。これって、ざっくりとしたやり方としては、将来叶えたい夢を書き出す。出来ることを挙げる。…

chatsubo
4日前
1

MUJIのダブルリングノートを持って、美術館へ。

「横山大観展」を観てきた。GWとあって、とても混んでいましたが、美術を楽しもうって人がこんなにいるんだと思うと、僕はなんだかうれしくなりました。 で、何か心に残…

chatsubo
4日前

中沢新一『芸術人類学』

GW後半。素晴らしい天気。 湿度の低い晴れで、ちょっと肌寒いくらい。奇跡的だ~! どこかの犬が鳴いている。 帰省してきた子どもたちを迎える声が賑やかに聞こえる。 ガ…

chatsubo
5日前
2

「空想 BATH ROOM」

連休の谷間の平日午後。晴れている。 鳥の鳴き声が、あっちでもこっちでも呼応しあっている。 宅急便の車が近づくのが見なくてもわかる。エンジンの音で。 ゴォォォ。飛…

chatsubo
6日前

書きたいことを言語化できないときに。 TAE(thinking at the edge)という手法

自分の身体感覚に注意を向けて問題解決をする、というかインサイトを得るというメソッドがあって、フォーカシングというんですが、 読書猿さんの『アイデア大全』を何気な…

chatsubo
7日前
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綿矢りさ『インストール』と『You can keep it.』#2

綿矢りさ『You can keep it.』を読んだ。『インストール』に収録されている短い掌編です。 感触が樋口一葉のような感じ。舞台こそ大学の校舎だったりするけども、何かクラ…

chatsubo
8日前
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今日の《Chatsubo》。ソル、FH、壺井、アルジズ・・・。いつもの顔ぶれが仮想的文学バー《Chatsubo》で飲んでいる。濃密な茶室的空間がいや増す。まったりとした夜の時間はまだまだ続く。今日は誰が打ち明け話を始めるのだろう・・・?

藤井太洋の『アンダーグラウンド・マーケット』を読んでいる。なんか言語感覚がねっとりしていて僕の好みだ。とか偉そうなことを言ってみる。ねっとりしてるつうか、単に「食えないヤツ」が出てくるところがいいのかもしれない。ずる賢くて油断できないヤツ。いや、うまいな~。ページターナーだ。

小説をどうするかっていう会議。

小説をどうするかっていう会議。

朝から他の人のnoteを読んでいると、いつの間にか時間がたっていた。今日の段取りをまだ策定していない。

昨日の時点で、やることはあらかた書き出していたのだが、今朝あらためて手帳を見て、小説がらみのことを一つも書いていないことに気づいた。

僕が使っている手帳は、ほぼ日のHONという1日1ページのやつ。〈書いて叶える〉をローンチしたはずなのに、気づくと日々の雑多なタスクばかりを書いている。ここらへ

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〈書いて叶える〉4日目?

〈書いて叶える〉4日目?

よく噛んで食べる。そのことをすっかり忘れていた。ただ、昼に全粒粉のバゲットでサンドイッチを作ったのだが、それは丁寧にゆっくり食べることができた。

春の初め頃に買ったパンツが若干キツい感じで、摂生しなくてはならない。カレー屋でナンをお代わりしている場合ではない。朝のコーヒーに入れる砂糖も抜きにしよう。

『デジタルネイチャー』2周目。落合の言葉づかいというか、修辞に慣れてきた。何かこう、均一な全体

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植物の〈媚び〉を受信する。

植物の〈媚び〉を受信する。

僕が書く小説の主人公・伊佐時折は、自分の思考をうまく言語化できないけども、言語以外の領域で問題を解決する。言語的な理解よりも先に、当事者の意志によって物が動く。

言葉を使わない情報の転送。現象 to 現象。
それはイルカのようなコミュニケーション。

机の上に活けた、名前のわからない花が僕の鼻梁を刺激する。甘い、ちょっとトゲのある香りだ。山吹っぽく、またリンゴの花のようでもあり、花弁が4枚だ。

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〈書いて叶える〉は自分へのコーディング。

〈書いて叶える〉は自分へのコーディング。

落合陽一の『デジタルネイチャー』を読んでいるのだが、幽玄という言葉がしばしば出てくる。
幽玄。幽は、移ろう微かなこと。玄は、根源的で確かなこと。
そうなんだ? 対立することを言っていたんだ、この言葉は。

「明日やること」を〈ほぼ日HON〉へ書き込んだ時点で、僕は幽玄の世界へするりと遷移する。まるで手帳をコンピュータに見立て、〈ほぼ日HON〉と僕の間にネットワークが生じるかのようだ。〈ほぼ日HON

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〈書いて叶える〉と〈デジタルネイチャー〉。

〈書いて叶える〉と〈デジタルネイチャー〉。

〈書いて叶える〉3日目。
今日やると決めていた2つのことの振り返り。

*落合陽一の『デジタルネイチャー』2周目を読む。

「データセットとゴールをインプットするだけで偏微分処理をしてくれる」という一文が、落合陽一の『デジタルネイチャー』の中にある。

〈書いて叶える〉は、叶う途中のプロセスがブラックボックスなまま、自動的にゴールへ向かう、まさに「魔法的」な手法なのだ。

*ごはんをよくかんで、お

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〈デジタルネイチャー〉な小説を考える。

〈デジタルネイチャー〉な小説を考える。

〈書いて叶える〉3日目。
GW最終日。夕方から気温が下がってきた。半袖だと肌寒い。
風が緑色の楓の木を揺らしている。

僕は、新しい小説のことを考えている。

〈デジタルネイチャー〉的な眼で、じぶんの小説世界を観てみよう。
〈デジタルネイチャー〉的には、そこで何が起こっているか?
そういうことを記述しようと思うのだが、果たして僕に、できるだろうか?

何かの惨事、途中で折れた高速道路、止まった車の

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「デジタルネイチャー小説」とか。

「デジタルネイチャー小説」とか。

あたらしい小説について、あれこれ考えている。

①タイトル案:キャメル

なんか茶色い板、戸板よのうなものが浜辺で海水に洗われている。そういう不穏な雰囲気(どこか、映画「沈黙」ぽい)と、希望とが拮抗している。茶色い色、というところと、水にたゆたっているイメージから、何となく「キャメル」という単語が出てきた。ただし、キャメルがどうなるのかは、かけらも展望がわからない。

②時代、場所、テーマ、小説の

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〈書いて叶える〉2日目

〈書いて叶える〉2日目

〈願いごとノート〉というものをローンチしたのが昨日で、今日が2日目ですが、早くも(僕じしんに対する)疑念がモクモクと湧き出ています。

〈書いて叶える〉というプロジェクトは、つまるところ、「叶えたいこと」へのコミットメントをいかにして失わずに、かつ、日々よくやってんな、俺、と自己効力感をキープする、そういう仕組みだと思っているんですが、
 
自分から自分への否定感がものすごい。たとえば、「今日はコ

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〈願いごとノート〉でゼロイチ。

〈願いごとノート〉でゼロイチ。

〈願いごとノート〉ってありますよね? 文字通り、願いごとを書くノートです。これって、ざっくりとしたやり方としては、将来叶えたい夢を書き出す。出来ることを挙げる。取り組む日にちを決める。というような流れで進みますよね。

で、僕はどうしたことか、長期的な目標を立てるのが非常に苦手で、目先のことにしか注意を向けることが出来ません。

そこで、〈願いごとノート〉を次のように一日レベルで考えてみることにし

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MUJIのダブルリングノートを持って、美術館へ。

MUJIのダブルリングノートを持って、美術館へ。

「横山大観展」を観てきた。GWとあって、とても混んでいましたが、美術を楽しもうって人がこんなにいるんだと思うと、僕はなんだかうれしくなりました。

で、何か心に残ったことをメモしようと思ってメモ帳を持って行っていたのはいいけど、手持ちの筆記用具がボールペンしかなく、どうしようと思っていたら、監視のスタッフさんが座っている椅子のそばに、きれいに削った鉛筆をジップロックに入れて備えておられたので、一本

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中沢新一『芸術人類学』

中沢新一『芸術人類学』

GW後半。素晴らしい天気。
湿度の低い晴れで、ちょっと肌寒いくらい。奇跡的だ~!
どこかの犬が鳴いている。
帰省してきた子どもたちを迎える声が賑やかに聞こえる。
ガーリックをソテーする香りが漂ってきた。

中沢新一を読んでいます。

中沢の講演を基にしてある章が多く、話し言葉で書かれているので読みやすい。にしても、情報量がすごい。

読む端から意味がぼわっと立ち上ってくるような感じがする。豊饒な本

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「空想 BATH ROOM」

「空想 BATH ROOM」

連休の谷間の平日午後。晴れている。

鳥の鳴き声が、あっちでもこっちでも呼応しあっている。

宅急便の車が近づくのが見なくてもわかる。エンジンの音で。

ゴォォォ。飛行機が通っていく。かまびすしく、いろんな音が飛び交っている。

木々の新芽というか、新しい葉っぱが無上に美しい。アジサイの葉っぱ、木蓮の葉っぱ。テロテロした緑、誰にも真似のできない緑だ。

黒猫が横切って行った。彼(彼女?)はほんとに

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書きたいことを言語化できないときに。 TAE(thinking at the edge)という手法

書きたいことを言語化できないときに。 TAE(thinking at the edge)という手法

自分の身体感覚に注意を向けて問題解決をする、というかインサイトを得るというメソッドがあって、フォーカシングというんですが、

読書猿さんの『アイデア大全』を何気なくめくっていたら、

フォーカシング/ 言葉にならないものを言語化する汎用技術

TAEのマイセンテンスシート/ 何を書くかを身体に尋ねる

という章が目に留まりました。フォーカシングは独学ですが少しかじったことがあって、でもずっと忘れて

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綿矢りさ『インストール』と『You can keep it.』#2

綿矢りさ『インストール』と『You can keep it.』#2

綿矢りさ『You can keep it.』を読んだ。『インストール』に収録されている短い掌編です。

感触が樋口一葉のような感じ。舞台こそ大学の校舎だったりするけども、何かクラシックな感じがする。

ほんでもって、三人称視点で描かれているんだが、時折り、語り手の視点がグッと対象の人物の内面へ深く入り込む。その深度がざくっと深い。こんなに入り込んでいいんだ、と僕は驚いた。自由間接話法とかいうやつな

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