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イジメられのカリスマ2 〜娘もイジメられた〜 第拾陸話

今日はだんじりの日

綺麗な秋空が顔を見せようとしている午前6時

二階の子供部屋から一階リビングに降りると、
トトとお兄ちゃんがオニギリを食べている。

トトはいつも通り元気よく「おはよ〜👋」と言ってくれた。

ハナもオニギリを食べ、いつもよりゆっくり服を着替えていると、トトが優しく聞いていた。

「やめとく?」

笑顔で首を横に振り、急いで着替え家を出た。

だんじり小屋の前には沢山の人が集まって、楽しそうにお話をしてる。

いつもなら真っ先に、ユカとハズキの所に行くけど
今回は行ける訳がない…

それやのに、ユカとハズキは白い歯を見せながら
私を手招きで呼んできた。

思わずトトを探したけど、トトの姿がない

何で?

何処行ったん?

トト…

行きたくない…

泣きそう…

そう思っているとユカは神社の方へ行き、ハズキが私の方に来て、腕を掴み神社の横の路地に
連れ込んだ。

路地で座り込んでたユカが立ち上がり

「アンタ、どういう神経してるん?
 どういうつもりでココに来たん?
 まぁ、昼飯の時楽しみにしときぃーや。
 お前のお兄ちゃんは怖いからウチ等
 何もせーへんけど、お前だけは絶対許さんから
 おいっ!聞ーてんのか?」

怖くて顔が見れず、涙が溢れそうになったその瞬間
上から声が聞こえた。

「豚足!(ユカ)鶏皮!(ハズキ)おはよう!
 お前等名前何やったっけ?
 豚足と鶏皮でアッテた?
 ちゃうわ!ユカとハズキやんけ〜!
 久しぶりやの〜。
 今日、お前等の昼飯だけ豪華やで!
 俺のトークショーつきや!
 ええやろ?
 お前等の親も招待しとくから楽しみにな〜!」

トトッ!

神社の境内から身を乗り出し、笑顔で手を振っていた!

ユカとハズキはうつむき、小さく
「おはようございます。」
と言いながら路地を駆け抜けた。

ハナもすぐに境内へ行き、トトに抱きつき呟いた

「ありがとう…」

「大丈夫!堂々としぃや!トトと豚足、怒ったら
 どっちが恐い?トトやろ?
 ハナは何も悪い事してないやろ?
 ほんなら何も怖ないやん。 
 さぁ、行こう。」

境内を降り、周りを見渡すとユカとハズキの姿がない。

お兄ちゃんに聞くと、急いで親に電話しに行ったらしい。今日、祭り来やんといてって。

ユカ。ハズキ。

今日だけごめん。

豚足!鶏皮!トトに怒られなさいっ!

ハナは見ないであげるねっ!

さぁ!しゅっぱーつ!!!



第拾漆話へ続く…






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