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羊の島の夏




すべり込みの夏コラムです。夏至祭の記事と合わせてぜひご覧ください。




羊の島、ランマサーリ島の夏のこと。


旧アラビアファクトリーの裏の海辺に、Lammassaari/ランマサーリという島があります。日本語では「羊の島」。その名前からも、のどかな雰囲気が溢れ出ていますが実際はもっともっとのどかな島です。


島への橋。ここは観光客よりも、地元の人たちが多い印象です。


この島は夏の時期にだけ、どこからか羊がやってきます。それだけでなく、島全体は湿地帯のようになっていて野生の鳥をはじめとする多種多様な生き物が生息してます。市街地に近いにも関わらず、とても豊かな自然環境が残っているのです。


人も動物ものびのびと、生き生きと。




島での移動は、この細い桟橋で。すれ違うときはどちらかが横にある小さなの板で待機します。冬の時期は水が足元付近まで溜まっているので、落ちると大変です。




背のたかい植物が左右の視界の下半分を覆い尽くすので、なんだかすっきりとした印象。心もすこし、軽やかに。



しばらく歩くと、かわいらしい看板が現れます。冬の時期にしか来たことがなかったので、どんな羊に会えるのかと心を躍らせます。




夏の毛なのか刈られた直後なのか、はたまた羊の種類なのか。様々な可能性への思考を巡らせながら、目の前にいる羊たちが、想像していた“羊”とちょっと違っていた理由を探します。

 


なんて、思うのも束の間。

このあまりにものどかすぎる風景の中では、“羊は白か黒か”などもはやどちらでもよく思えてきます。



そして森の中へと消えてゆく黒い羊たち。







島には野鳥観察のための物見台があったり、水辺の風景を楽しめる小さな古屋があったりして、目的なくぶらぶらと散歩をするだけでもけっこう楽しめます。






点在する物語の断片に耳を傾けながら、思考を巡らせながら。







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