お日様の光が海に当たってキラキラしているのが綺麗だと感じる時には思い出すアリエルのワンシーン
道の駅「しらぬか恋問」に向かっている途中、釧路方面からの道路を運転していると、左側に海が広がって見えます。
その日は、天気が良く、海面にお日様の光が反射してキラキラ揺らめいているのがとても綺麗だなぁと思いました。
ただでさえ山育ちの私にはそれが美しいと感じるのですが、それを見る度に思い出すディズニーのワンシーンがあります。
小さい頃から兄弟でディズニーやジブリを観て育ってきた私たちは毎日のようにそれらを観て育ってきました。
そんなアリエルのシーンについて思い出されるのは、ストーリーのクライマックス部分でアリエルが父・トリトンの力によって人間になる場面です。
魔女・アースラとの戦いで、見事アースラを討ち取ったエリックは浜辺に打ち上げられていました。
横たわる彼を遠く海から岩山に乗り静かに見つめているアリエル。人間だった時の自分、足がある自分、そして何より愛するエリックと過ごした人間だった時の自分には、もう、戻れない。なぜなら、自分は人魚だから…。彼と一緒になることはできない。
そんな愛娘の後ろ姿を、さらに遠く海面に顔を出しているアリエルの父・トリトン王。一緒にいた世話役のカニ・セバスチャンと少し話をします。
「ワシはちと娘に厳しすぎたのかもしれん…」
セバスチャンとやりとりするトリトン王、そして最後に呟くように
「娘がいなくなるのは、とても寂しい」
そこには海を統べる王の姿はなく、ただ自分の娘を愛するただ一人の父親の姿がありました。
そんなトリトンを一瞥するセバスチャンの表情も寂しそうだった。世話役とは言え、小さい頃からアリエルを見てきたセバスチャンにとってはトリトン王に及ばなくても自分も同じような気持ちだったと思う。
複雑な気持ちをセバスチャンに打ち明けるトリトン王、しかしそのあと意を決したように、杖を海面につけると、杖の先をアリエルのいる岩山へ向けます。
神々しい光が杖の先からアリエルがいる岩山に向かって溶け出すように続いていき、岩山を取り囲んでいきます。
その光に気づいたアリエルがふと、下を向くとハッとしてトリトン王に笑顔を向けます。
そんなアリエルを愛おしそうにトリトン王とセバスチャンは見つめ返して、場面が切り替わります。
それから意識を取り戻したエリックは、いつかの浜辺に打ち上げられた時のように夢みがちな虚とした様子でむくりと上体を起こします。
それは初めて彼女と出会った時のよう。
海の中からゆっくりとエリックへ向かってくる赤毛の女の子の後ろ姿。
それは、エリックが初めてアリエルに助けてもらったときの状況とよく似ていて、唯一違うのはアリエルが自分の足で海から現れたこと。
そして、私が【お日様の光が海に当たってキラキラしているのが綺麗】だというのが上記の流れがあった上での次のことなのです。
海からエリックの元へゆっくりと歩いてくるアリエル。
そのとき彼女が身につけていた衣服は真珠色の光沢のあるドレス。そのとき海に浸っているドレスの裾から、海に向かってキラキラとした光が溶け出て海に波紋していた、っていうこの部分を思い出して私は綺麗だと感じるのです。
文章にすると長いけど、お日様の光がが海に反射してキラキラしているのが綺麗だと感じる時、そんなアリエルのワンシーンをいつも思い出して嬉しくなります。
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