見出し画像

「ゴジラザウルスとゴジラ誕生に関する私的考察」 真崎洋典 〜ゴジラvsキングギドラ〜

ゴジラザウルスとは白亜紀(ジュラ紀など諸説あり)に生息していた恐竜の一種である。
陸上はもちろん水中でも活動が可能であり、皮膚が固く頑丈。
生命力、繁殖力に優れており、雑食である事から恐竜絶滅後も同種は絶滅を免れ生き残っていたのではないかと言われている。
事実、1944年マーシャル諸島・ラゴス島にて生存が確認されている。
この情報は長く日米両政府により極秘扱いされていたが、1993年に刊行されたフリージャーナリスト・寺沢健一郎氏の著書「ゴジラ誕生」により広く認知された。
米軍の砲撃により瀕死の重傷を負うも驚異的な生命力により生き延び、その後行われた水爆実験の影響により異常進化、1954年に「ゴジラ」となって東京に上陸する。
その際は芹沢大介博士の開発したオキシジェンデストロイヤー(詳細不明)という兵器によって殲滅されるも1984年に再び別の個体と思われるゴジラが日本に上陸したとされている。
1992年、23世紀より飛来した未来人により歴史の改変が行われ、ゴジラザウルスはラゴス島からベーリング海の海底にテレポートされ、ゴジラという存在自体を歴史から抹殺しようという計画が実行された。
しかし歴史は変わらず、1954年以降の歴史はそのまま繰り返された。
ここからは私の仮説であるが、ベーリング海にテレポートされたゴジラザウルスは海中でも活動可能であり、また雑食という特性もある事から海底でも生き延びる事が出来た。
そして米軍の砲撃による傷の回復を待ってアドノア島へ上陸。
偶然か、知った上でアドノア島を選んだかは不明だが、その場にあったプテラノドンの巣に托卵する形で産卵をする。
1994年に国立生命科学研究所の大前裕史博士ら調査団が持ち帰った卵はこの時、産んだものだろう。(ただし古代のシダ植物が付着しているなど謎は多い。)
ちなみに1944年、ラゴス島に上陸したのも産卵が目的だったと推測される。   
産卵期に凶暴性を増す動物は珍しくなく、普段は大人しいゴジラザウルスも同様でその為、砲撃した米軍を襲ったのではないか。
話しを戻そう。アドノア島は以前から「使用済み核燃料の墓場」と言われ、核物質の不法投棄がされていた事から人類の上陸は一時的で、また居住する事もなく、結果1994年まで発見される事がなかったのだろう。
産卵を終えたゴジラザウルスはその後直接か、もしくは被爆した物を捕食したか、原因は不明だが何らかの方法で放射性物質を吸収し、ゴジラになった。
その後大黒島へ移動、眠りについていたが噴火の影響で覚醒、1984年再び人類の前に姿を現した……。
以上の事から私が行きついた答えは、1954年に上陸したゴジラとラゴス島のゴジラザウルスは別の存在だったのではないか?という事である。
1954年に上陸したゴジラはビキニ環礁の海底もしくは周辺の陸地にいた別の個体がゴジラ化、ラゴス島の個体は水爆の影響を受けたまま生き残り、大黒島へ移動、眠りに就いていたが1984年に大黒島の噴火と共に2体目のゴジラとして人類の前に姿を現した。
歴史が改変され、誕生のプロセスに変化はあったものの歴史は変わらなかった。
まさに「歴史の修正力」と言うべきか……。
以上の事からゴジラザウルスは複数存在しており、確認された場所からマーシャル諸島のどこかに「巣」が存在し、今も生き残りがひっそり暮らしている可能性が高いと言える。
最後に私の古くからの友人であるフリージャーナリスト・寺沢健一郎氏が興味深い考察をしていたので掲載する。

フリージャーナリスト・寺沢健一郎氏の証言

「真崎教授の話しを基に僕も仮説を立ててみました。どうも引っ掛かってたんですよ、歴史に介入した割には何一つ変わっていない事がね。
そこで思ったんです、歴史が変わったのは過去ではなく1991年以降の未来なんじゃないかって。
ベーリング海にテレポートされたゴジラザウルスはゴジラとなり、1984年に東京に上陸、一度は人類によって三原山の火口に落とされるも諸々の事情で復活、ビオランテとの戦いを経て、抗核エネルギーバクテリアの影響で200年間の眠りに就くはずだった……しかし歴史が変わった。
何が変わったと思います?
未来人の送り込んだキングギドラの出現ですよ。
動物的な本能で身の危険を感じたゴジラは何らかの形で抗核エネルギーバクテリアを無効化、調査に来ていた原子力潜水艦を撃沈し、エネルギーを得た。
恐らくはこの時発生した核爆発が「北の氷の中」に封印されていたバトラの覚醒を促したのではないか。
またメカキングギドラを基にした対G兵器の開発。首都圏を中心としたゴジラとメカキングギドラ、メカゴジラ、モスラ、バトラとの戦いは東京湾の海水温の上昇や地盤に影響を与え、後にデストロイアが出現する環境を作ったとも考えられる。
スペースゴジラの誕生も諸説ありますけど、宇宙に行ったモスラにG細胞が付着していたのではないかという話しもあります。
あとは23世紀の日本は、わざわざタイプスリップをしてまで潰そうとするほど妬まれる世界一の経済大国になっていたという事からもこれらの歴史はなかったのではないでしょうか。
怪獣災害による経済的損失は計り知れないですからね。
何よりもエミーが何も言ってなかったというのがデカいですよね。
こんなに怪獣が出てきてたら注意喚起ぐらいはしてくれていたと思いますよ。
まぁ詳しくは今度発売する本をご覧ください」

※この物語はただのオタクの考察であり、フィクションです。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?