m_anywhere

"I'd rather be hated for whom I a…

m_anywhere

"I'd rather be hated for whom I am, than loved for whom I am not.(KC)" born in the 70's. ※投稿する小説はフィクションです。引用した全ての音楽作品及びその作者の方々とは一切関係ありません

最近の記事

素敵でした✨🎤🎸🥁🎹 おめでとう‼︎👑🐃🔥 ありがとう!⭐️⭐️⭐️⭐️⭐️

    • Setting out on a pointless journey・・・

      あてのない旅を、未来と呼ぶなら その先になにがあるのか、分からない未来に 常に心を開いていたい それはとても勇気がいるけれど 未来に心を開くことを、希望と呼ぶなら 描く未来には、喜びがほしい 表現するとき、どんなに暗闇を描いても よろこびをそっと忍ばせたい 表現できるなら、想像できるなら、 その未来は創造できる、きっと… 4人の音楽が、 ー歓声も罵声も呑み込んで 名も無き風となって 清濁を併せ呑んでー 飛行艇に乗る限り… ともに旅立つわたしたちは、 彼らの音

      • no music, no life?

        https://open.spotify.com/playlist/60vXbe3IUGBmNYJ2pIopig?si=yxm0-jw2QpOhRi5nceEtFw&pi=a-XZJnbe4zT7C1 ――あとがき、に代えて―― バンクシーのように小説を書けたら、と思った 相手に恥をかかせないと誓いながら、過ちだと分かっていてもなお、駄文を書かずにはいられなかった わたしにとって、その音楽家の心奪われる作品と、自分が出会ってきた人々の人生は、どこか似ている 目の前か

        • 『三文小説』vol.5 【小説】

          ―――高木美夏、の場合――― 椎名倫子、高橋映子、中村シズ、川本十和子・・・ 今際の際のキワに、縁あって、一緒に過ごした女たち。 どんなに通っていても、親しくなっても、いつもどおり開くはずの扉が、開かないとき、わたしはケアマネに電話する。 扉の向こうで、発見を待つ彼女たちに、ヘルパーは会わせてもらえない。鶴崎に、在宅らしいけど出てこないと伝え、わたしは、次のお宅へ行く。 連絡を受けた事務所員と、駆け付けた救急や、警察から、わたしは、後日、彼女たちが、亡くなっていた

        素敵でした✨🎤🎸🥁🎹 おめでとう‼︎👑🐃🔥 ありがとう!⭐️⭐️⭐️⭐️⭐️

          『三文小説』 vol.4【小説】

          これは、三文小説。 枕詞は「あなたは知らないだろうけど、」 で始まる物語。 ―――川本十和子、の場合――― 「あなたは、知らないでしょうけれど、」 今日も玄関に、大輪の百合が、美しく活けられている。深い藍色の花びんに挿した、その花を、ちょっと手で直しながら、川本十和子は、美夏を出迎えた。 「わたしが、所帯を持っていた頃にも、大地震  が、毎年のようにあったのよ」 高円寺駅から、環七をまたいで、東高円寺駅に向かうと、蚕糸公園に出る。 流れる滝の音、樹々のざわめ

          『三文小説』 vol.4【小説】

          『三文小説』 vol.3【小説】

          これは、三文小説。 枕詞は「あなたは知らないだろうけど、」 で始まる物語。 ―――中村シズ、の場合――― 「あなたは知らないだろうけど、あたし、好き  な人がいたのよぉ」 おむつ替えのために、自分で腰を上げながら、シズが、繰り返す。 そりゃ、知らないですよ、と思いながら、美夏は、 「あ、中村さん、ちょっと、腰もう一回上げ  て、お薬、塗っときます」 褥瘡を作っては大変なので、鶴崎も、他のヘルパーも、おむつ交換の際には、排泄物だけでなく、肌の調子には気を使う。シズ

          『三文小説』 vol.3【小説】

          『三文小説』 vol.2【小説】

          これは、三文小説。 枕詞は「あなたは知らないだろうけど、」 で始まる物語。 ―――高橋映子、の場合――― 「あなたは知らないだろうけど、ね」 さっきまで、トリアノンの喫茶室で、鶴崎に叱られていたことなど、すっかり忘れた顔で、映子は、美夏の右腕につかまりながら、歩いている。 11月とは思えない、汗ばむような陽気だ。 今日の、支援内容は、買い物同行と、リハビリを兼ねた、散歩の付き添いのはずだった。朝九時に、高橋コーポの正面玄関の、ベルを押した。 返事はなし。な

          『三文小説』 vol.2【小説】

          『三文小説』 vol.1【小説】

          これは、三文小説。 枕詞は「あなたは知らないだろうけど、」 で始まる物語。 ―――椎名倫子、の場合――― 「あなたは知らないだろうけど、さ・・・」 万年床になっている奥の座敷から、ふらふらと起き上がり、豊満な身体にシュミーズ一枚で、咥え煙草に、火を付けながら、言う。 映画みたい、サマになってる。 ほんとにいるんだ、こういう人。 新聞紙半分ほどもない、玄関のたたきに立ちながら、美夏は、ぼんやり思った。 顔合わせは、ケアマネの鶴崎が、五分で終わる、と言ったとおり

          『三文小説』 vol.1【小説】

          『Breed』 vol.2 【小説】

          僕は、進学を見送り、とにかく働くことにした。 よくつるんでた友だちが、高三の秋に死んだ。そいつが、僕が高校辞めるって決めたとき、言ってくれたんだ。 「おまえは、生きろ。彼女と子どもと、おまえ  なら、幸せになれる」 大学なら、また行ける、生きていれば。 そう思った。 母は、僕らの赤ん坊の顔を見る前に、亡くなった。残念がっていたけど、最期は、すっきりした顔をしてた。わたしの、生まれ変わりかもよ、頼んだわね… 母は、父と別れ、僕を育て、がんと闘い、最期まで、人を愛して死ん

          『Breed』 vol.2 【小説】

          Because it’s Christmas Time…

          いつからかSpotifyに、毎月、自分の聴きたい曲を集めて、聴いています。 わたしの音楽の聴き方は、(音楽に限らず、映画も、小説もそうなのですが)支離滅裂で、そのときどき心を奪われたものを、こどものおもちゃ箱のように、投げ込むあまり、Spotifyもキレたのか、最近、「あなたへのおすすめ」が投げやりな気がします。 もとより、アーティストの楽曲を、特にアルバムの中の一曲の場合、プレイリストに入れること自体に、毎回、後ろめたさがありました。 今月を、最後のプレイリストにします

          Because it’s Christmas Time…

          heaven... 🌠🌠🌠🌠🌠 congrats, guys!!💿📀 yeah, see ya soon.

          heaven... 🌠🌠🌠🌠🌠 congrats, guys!!💿📀 yeah, see ya soon.

          『Breed』 vol.1 【小説】

          僕ってチョロい、らしい。真奈に言わせると。 「だって、ヨウスケ、自分で決めないし、放っ  とくと、勝手に自分責めるし。真奈が、良い  女だから、騙されずに済んでるんだよ!」 真奈は、自分のことを名前で呼ぶ。 彼女の父親は、浮気して子どもをつくり、中学生だった真奈と、母親を残して家を出た。 パパ、浮気とか、まじキモッ、本気なら応援できたのに…、と言う。 「パパも、たまに会うと、自分を責めてばっか  り。けど、結局、どっちか決められないんだ  よ、新しい奥さんか、ママと真

          『Breed』 vol.1 【小説】

          『No woman, no cry』 vol.3 【小説】

          話長くて、ウザがられるかな。 あれから変わったこと、変わらないこと、なるべく、簡潔に伝えるよ。もう少し、つきあって。 じいちゃんは去年、死んだ。 医者に、もう長くないって言われたとき、美大の戦友に会うのが楽しみだ、って喜んでた。 なにより、きみに会えるって。 じいちゃん、あの世では、きみの後輩になっちまうな、って嬉しそうなんだよ。 自衛隊の封書は、十八歳になると、今も届くらしい。十五歳の中卒にも、陸自の工科高校案内とかね。 てか、どこも人手不足で、年齢制限を三十過ぎま

          『No woman, no cry』 vol.3 【小説】

          『No woman, no cry』 vol.2 【小説】

           ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄令和○年十一月九日発行   保護者各位                  ○○高等学校長××××× 保護者の皆様へのお知らせ 保護者の皆様におかれましては、日頃より本校の教育活動にご理解ご協力を賜り厚く御礼申し上げます。 この度、大変悲しいお知らせをします。本校の生徒が、○月○日に急逝されました。心から哀悼の意を表します。 本日、全校集会にて生徒の皆さんに伝え、黙とうをすると共に、御冥福をお祈りしました。 また、このような際には

          『No woman, no cry』 vol.2 【小説】

          『No woman, no cry』 vol.1 【小説】

          きみが、歌っている。 幼稚園からの帰り道、東京でも、まだ畑の広がる道を、声を背中に、自転車を走らせる。 せわしない日常が、このひととき、温かさに包まれる。 習ったばかりの『ちいさい秋みつけた』。サトウハチローの詞の世界を、きみは正確に捉えて歌う。教えてくれた、若い先生に、敬意を覚えたっけ。 あれから、二十年近く経つというのに、この道、この季節、後部座席に、ちょこんと現れる。あの頃と変わらない、五歳のきみのままで。 きみとは、十八の年まで、一緒だった。 きみは、死んだ。じ

          『No woman, no cry』 vol.1 【小説】

          Y.Nakada (1923-2000)... played Chopin piano sonata No.3 at the TUA graduate ceremony in 1943 right before he was drafted into the kamikaze.

          Y.Nakada (1923-2000)... played Chopin piano sonata No.3 at the TUA graduate ceremony in 1943 right before he was drafted into the kamikaze.