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「大監督の遺作」

ひとりよがりの映画監督
ひとりよがりのム-ビーキャメラ
レンズは 音と 光と 言葉を
フィルムに焼き付け
それをスクリーンに投影する

その作品を理解できるものが
果たして
どれだけいるのだろ

彼 いや 実は 彼女なのだが
彼女がのぞくレンズの先
そこに広がり 撮影するのは 彼女の世界

きっと その「レンズは世界」の
果て と
死を
難解で 誰の肚にも落ちない言葉で表現し
理解すること されることを拒絶する

ひとりよがりの監督のキャメラ
その「カメラワーク」は常に その

果てに
死を
果てに
死を
その
果てに 
死 あるもの

考えさせるのだろう

そんなものは あなたのためだけ
御身の為だけ
おためごかしの
言葉の連続
この世の
果てに

を予感させる フリをやっているだけ
ごくろうさん

詩人は そう 言葉の映画監督なんだ
言葉で 映画を撮る人なのだ そんな作品を撮ってるつもりの

女詩人…

日経新聞夕刊に 載っていた90歳の大監督
まだ ご存命であった 生きていた

若いころ モノクロ 手持ちカメラで撮った ざらざらした画面に広がったスピード感あふれる 斬新な作品の数々 すばらしかった
「大女優」と結婚する前
彼は 詩人と結婚していた
その元妻も 今は90歳を超える

30代の 理解不能な世界の
果てにいる 女詩人
死の言葉を並べ 弄ぶ女詩人

女詩人の詩など 無価値

にしても 大監督の最後の作品が
「ゾルゲ」だったのは実に残念
盟友・大島も
晩年は残念だった

みんな鬼籍に入るのだ みんな鬼籍に入るのだ

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