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インドネシア料理のご紹介【バンドン名物〜ご当地B級グルメ特集〜】

バンドン名物といえば何か?のお題で、クラスメイトや寮のスタッフに教えてもらいながら食べた料理のリストです。
やっぱりグルメの町と言われるバンドンに住んでいる以上、バンドンの名物料理は一通り制覇しておきたいですからね。

最初に申し上げておきますが、個人的にインドネシア料理を特別おいしい料理とは思っていません。同じ東南アジア料理でも、タイ料理やベトナム料理に比べるとレベルは落ちます。

だからといって決してまずいという訳ではなく、まあまあいけるんじゃないのという料理もたくさんあります。あまり期待しないで食べて、ちょうどいいくらいのおいしさとご認識いただけるとよろしいかと思います。

今回ご紹介する料理は、手が込んでいない、間食や軽食といったジャンルに入る料理が多いため、表題を「B級グルメ」とさせていただきました。

基本屋台で食べる料理が中心です。


チロック(Cilok)

子供のおやつみたいな食べ物で、バンドン発祥の料理です。ジャカルタやバリで食べたことがある人がいるんじゃないでしょうか。

スンダ語でAci Dicolok(アチ ディチョロック)の略でチロックになります。Aciとはタピオカの粉、ディチョロックは串刺にするという意味らしいです。
日本語だと串団子ですね。

タピオカと小麦でできているモチモチのお団子を煮込んでいて、屋台ではスープごとよそってビニール袋にいれてくれます。
スンダ人は餅好きな民族なので、スナックにもモチモチ感を求めるのだろうと思います。
タピオカ粉を使う「チ」で始まる食べ物はたくさんあり、この後も続きます。

ピーナッツソースにケチャップマニス(甘いソース)をかけ、竹串で刺しながらスナックがわりにつまんで食べます。
ローカルは辛いタレ(サンバル)をたっぷりかけるので、汁がオレンジ色になります。

普通においしく食べられる料理です。お値段も手ごろですし、そもそも腐るリスクが低いので、安心して屋台にチャレンジしてください。

小腹がすいた時にちょうどいいので、わたしはチロック屋台を見るとつい買ってしまいます。

10,000ルピア 量少なめで5,000ルピアの時もある

チモール (Cimol)

チロックと同じ原料で作られ、より小ぶりな形状をしています。これを油であげて食べます。外はかりかり、なかはもちもちでなかなか素晴らしい食感です。

日本だと、この手の料理はおせんべい状に中までカリカリにしますが、こんな感じに軽く揚げるのもアリだなとわたしは思いました。

スンダ語で、Aci Digemol(Aciはタピオカ粉、Digemolはボール状に丸められたという意味)の略でCimolになります。
塩と唐辛子をまぜてオレンジ色になった調味料を振りかけて、チロックと同じように串で刺しながらつまんで食べます。

味は色のイメージ通りカラムーチョの味です。辛くしないでと何度も頼んでカラムーチョですから、普通や激辛にしたらどんな辛さになるか恐ろしいです。

油にあたるリスクはあるので、繁盛してそうな屋台を選ぶか、現地の人に相談してよさそうな屋台を選んでください。

わたしの見るところ、学生が買い食いする料理トップ3に入る人気の食べ物です。

5,000ルピア 学生のおやつの定番

チロール(Cilor)

チロック、チモールに続き、またまたチで始まるスナックです。
もう皆さん学習されましたね。Aci Telorが縮まってチロールになります。Aciはタピオカ粉、Telorはインドネシア語で卵の意味です。

串に細長くかつ平たく生地をのばした後、卵液をまぶして油で揚げて食べる料理です。
よくいろいろなバージョンを考えつくものだと感心します。
味の方は想像がつく味で普通に食べられる味です。
わたしの食べたチロールの味付けは、若干カレー味を感じる塩味でした。

写真がなく申し訳ありません。大学の近くにあった屋台を最近見かけず、とれませんでした。

チレン(Cireng)

いよいよ最後のチ料理です。本当はもっとあるんですが、これで打ち止めとさせていただきます。

念のため説明しますと、Aci:タピオカ粉、Goreng:油で揚げるで、略してチレンです。油で揚げるなら、チモールも同じですが、チレンはより大きい団子を揚げます。
また、味付けはチモールのようなカラムーチョ味ではなく、ピーナッツソースか辛いのかどちらかです。
あと、わたしはまだ食べたことはありませんが、チレンの中に具を入れているバージョンもあり、とてもおいしいと聞きます。

チモールよりも当然お腹にたまる感じの食べ物ですね。
チレン好きは多く、バンドン名物を探しているというと、「ぜひチレンを食べてくれ、本当に美味しいから」と激奨して来ます。

屋台ではなく高級スンダ料理店で注文

バタゴール(Batagor:Baso Tahu Gorengの略)

バソというのは牛肉でできた固い肉団子、タフは豆腐、ゴレンは揚げる=揚げ豆腐。肉団子と揚げ豆腐、バソタフゴレンを短くした言い方です。
キムタクみたいな感じでしょうか。

基本形は汁なしです。
カリカリに揚げたタフゴレンを2等分または4等分に切り、そこに熱々のバソを数個足します(これはオプション)。そのうえにピーナッツソースをかけ、さらにライムを絞りかけ完成。
ローカルはさらに辛いソースを大量にかけるのでオレンジ色になります。

この料理で使うタフゴレンは、タフイシと言われる揚げ豆腐で、豆腐の中に詰め物がしてあります。この詰め物がバソなのでバソタフ=略してバタになるわけですね。

1人前10,000ルピア
寮の近く

インドネシアの豆腐は日本人からすると癖が強めです。
まず酸味があります。さらに豆腐にス(茶碗蒸しとかで空気が中に入って空気のぽつぽつができる)がたくさん入っている。あとなめらかでなく固めでざらざら/ぼそぼそ感あり。

日本のような絹ごし豆腐も売っていますが、普通に出てくる豆腐はほぼ癖強め系です。
わたしはなかなか慣れません。

チュアンキー(Cuankie)

バソ屋台が兼務しているケースが多いです。
日本のおでんと同じコンセプトじゃないかと勝手に想像しています。
中身は大小のバソ(肉団子)、揚げ豆腐(バタゴールと同じ豆腐に詰め物がしてあるタフイシ)です。

わたしは普通においしいと思います。期待しないで食べたからかもしれません。でも日本人にとって違和感のない味と思います。
できればゆで卵か大根を入れてほしいですね。湯葉も合いそうです。今度自分でやってみます。
インドネシア人に「ぜったいにゆで卵が合うはずなのになぜ入れない?」と聞いたら、「入っているのもある」と言ってました。

1人前10,000ルピア

シオメイ(Siomay)

日本のシュウマイとは違います。
多分語源は一緒で中華料理と思いますが、違う料理になっています。
バンドン名物らしいです。

蒸し料理で、キャベツ、ゴーヤ、豆腐にシュウマイの肉が詰められているようでした。それにピーナッツソースがかかります。
事前に聞いていた料理と似てますので、多分これが典型的なSiomayだと思います。
が、いまいち自信なし。
自信がないのは、日本でいうシュウマイに近いものは、ディムサム(いわゆる飲茶:ヤムチャ)屋で出てきますし、しかもSiomayと表示してあるので、本当のシュウマイはどっちなのか分からないところがあるからです。
わたしからすれば、結構違う料理に感じてモヤモヤ感が拭いきれません。

味は普通。油を使わずに野菜がたっぷり取れるのはヘルシーです。
野菜不足を感じた時に食べる料理リストに加えたいと思います。

ソトバンドン

インドネシアにはソトと呼ばれる煮込み系スープ料理があり、ご当地ソトが全国各地にあります。
一般的にソトアヤムとして食べられているのは、ソト・ラモンガンといって東ジャワの味付けです。
インドネシア人でもソト・マドゥラと勘違いしている人がいますが、ソト・マドゥラというマドゥラ島のソトとカレー風味は同じでも、マドゥラの方は牛肉を使います。
なのでアヤム(鶏肉)と言っている時点でラモンガンしかありません。

ソト・バンドンは同じソトとは思えないほど、具材もスープも全く異なります。大根と豆を使うのが特徴的です。
わたしが食べたソトバンドンはいずれもピーナッツではなく“節分の豆”みたいな大豆を使っていました。

正直わたしはあまりおいしいとは思いません。ソトアヤムであれば、2日に1回は昼か夜に食べるくらい大好きです。
多分わたしだけでなく多くのインドネシア人が、ソトアヤムの方がソトバンドンより美味しいと思っているはずです。

まず屋台やワルンでソトバンドンを見ないんですよ。高いレストランのメニューに入っていることがあるくらいです。
名物らしいから一度食べとくかな、といった料理なんだろうと想像しています。

いつかは全国各地のソト特集をしたいです。日本のご当地ラーメンみたいな感じがすると勝手に親近感を抱いています。

本当はバンドン名物のデザートもありますが、これは別の特集にさせてください。
バンドンはお菓子でも有名です。
週末はバンドンや周辺都市から観光バスに乗ってやってきた客が、両手にパンパンにお菓子が入った袋を下げて出てくる光景を見られます。

お楽しみに。

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