見出し画像

#STAYHOMEで誌面づくりはどう変わったか&今後の予想


リモートワークなど勤務体制がさまざまに変化したこともあって、雑誌やメディアを見ていても、企画内容に影響が出てき始めています。
直近1ヶ月前後の女性誌・メディアから、その傾向を備忘録としてまとめてみます。

#STAYHOME を受けて、女性メディアはどんな企画をしている?

🍐「おうち時間」「おこもり時間」の過ごし方

自宅待機、自主隔離…などの言葉ではなく、上記のような言葉を使って“外に出られなくても楽しく過ごそう!”という意識に向けているような気がします。
レシピの提案、お取り寄せグルメの紹介、インテリア、通販で買ったアイテムetc…
それぞれの媒体カラーにあった商品のセレクトを貫いているのがおもしろいです。

たとえば、『25ans(ハースト婦人画報社)』はドンペリニヨンのディナーやパーク ハイアット 東京などの高級テイクアウトを。

『bis(光文社)』はインスタ映えする、かわいいパッケージのスウィーツたち。

『with(講談社)』は人気のチーズケーキやお取り寄せ定番の按田餃子など。


ただ、4月半ばごろの発売号では、4月末には終息し、GWは普通に過ごせるという希望が校了時にまだあったこと、“外出しない”という意識はあっても“感染させないために人に会わないほうがいい”という世間の意識が薄かったこともあって、「外出ができないならホームパーティーをしよう」などの若干グレーかも?という企画も多い気がします。
(GWのおでかけコーディネートなども載っていたけれど、幻になりましたね...涙)


🍐オンライン映えするファッションの提案

ZOOMやSkypeなどを使ったミーティングをはじめ、オンラインでの飲み会やランチ会も流行りはじめたことによって、画面を通しても映える、上半身で印象づけるトップスやヘアアレンジの紹介が増えています。


🍐
マスクありきの美容法、セルフ美容テクニック

マスクをしたときに印象の良いアイメイクを重視したメイクの提案や、肌荒れや乾燥をしっかりと対策をするなど、マスク美容の特集も増えました。
最新号の『美人百花(角川春樹事務所)』では、手作りマスクの型紙も(もしや、このためにソーイングセットの付録を企画??)。

かわいい、おしゃれなマスクの特集も増えましたが、マスクの供給が追いつきはじめてきているので、夏頃まで定着するかは微妙なところです。


予想:終息後にこう変わるかもしれない


🍋ファッションのカジュアル化が進む…かも?

ここ数年で一気に進んだ、スニーカーやTシャツ通勤などファッションのカジュアル化。
リモートワークや自宅での時間が増えて、さらにコンフォータブルな服装が好まれるようになるような気がします。
もしくは、人に会わない=自分の好きなお洋服を好きなように着られる!という発想で、ちょっぴり露出があるけれどかわいいお洋服(背中がぱかっと空いたワンピースとか、オフショルのブラウスとか)の需要が増えるとか。


🍋着まわしコーデの舞台が多様化する

女性誌の定番、着まわしコーディネートページ。
これまでは平日のお仕事コーデ+休日おでかけコーデが基本で、オフィスシーンも内勤OLと外回りOLのほぼ2パターンしかありませんでした。リモートワークが今後も継続されるなど家で過ごす時間が増えることにより、「おうちお仕事時間」「おうちデート時間」など新しい舞台が必然的に加わると思います。

▼『ELLE(ハースト婦人画報社)』のSTAYHOME着まわし特集



🍋プチプラブームとファストファッションの終焉

上記の着まわしと相反するかもしれませんが・・・
人に会う機会が減る(会う人と時間を選べるようになる)ことで、着まわし=バリエーションを増やす必要がなくなる、という展開も。
そのため、たくさん服を買わなくても良くなり、本当に気に入ったお洋服や、割高でも長く着られるものを選ぶ傾向になる・流行が移りかわるペースが落ち、ひとつのアイテムを使える期間が長くなる...という変化があるような予感がします。
さらにここを後押しするのが、近年話題になっている「サステナブル」や「SDGs」※です。
ただ、今後一気に経済状況が冷え込む可能性も大きいため、“ファッションにお金をかける余裕はない”と引き続きファストファッションが支持されることも(もともとプチプラブームの発端は、リーマンショックによる不況も大きかったので)。

※サステナブル:「持続可能な」という意味をもつ、地球の環境を壊さず資源を無駄にせず、未来の世代まで美しい地球を繋げていくという取り組み。
※SDGs:貧困、飢餓、教育、ジェンダーなど様々な切り口から、2030年に向けて社会の課題を17の目標で示したもの。


🍋郊外型のライフスタイルの提案が増える

このままリモートワークやオンライン学習が促進されると、通勤・通学にかかる時間が重要視されなくなるため、「駅近」「都心」の物件価値が下がってくると言われています。
その代わり、広めの家(大きな庭やベランダがある)に住み、車を持つという郊外型の生活がより魅力的とされるようになるのでは。
地方分権が強化される可能性もあるので、「東京に住む」ことに今ほど価値がなくなってくる・・・という気も?


まだ5/12〜の発売号をすべてチェックできていないので、細かく見ていけばさらに変化があるかもしれませんが、長くなってしまうので本日はここまで。
また新しい発見があったら、まとめてご紹介しようと思います。



▼ わたしのSNSはこちら


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?