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世界陸上は面白い!

先週からずっと世界陸上を観ています。
やっぱり地上波で放送してくれるのはアクセスが楽でいいですね。
ネット配信もいいのですが、テレビの大画面には代えられません。

フルマラソンは昔から日本の選手でも十分に優勝を狙える競技でしたが、他の競技はどうしても海外選手には敵わないものでした。
ところがどうでしょう、ここ10年くらい(?)は今まで箸にも棒にもかからなかったような競技でも、予選を通過するような選手も多く出てきて、観ていても嬉しいものです。

さて、スポーツ中継はどんな競技でも、じっくりと観てみるとなんでも面白いのですが、特に世界陸上は他のスポーツ、例えばバスケットボール、バレーボールなどの球技とかと比べるてもその面白さは段違いだと思います。
もちろん、球技は面白い。
特にNBAの超一流選手のスーパープレーとか観ると「すげー!」となるのはもちろんですが、陸上競技はなんか少し違うんです。

陸上競技は、砲丸投げや走り高跳びなんかの「何かしらの道具が必要」な競技を除いてほとんどが「身体ひとつ」あればできる競技で、しかも誰もが小学〜高校の体育授業で経験しています。
なので、世界陸上の決勝に出てくる選手を観ていると、その凄さがひしひしと体感として感じられるのです。

例えば、学生時代にこんな経験ありませんでしたか?
バレーボールの世界大会を観た翌日がたまたま体育の授業でバレーボールだったりしたら、なんか軽々とレシーブして、スパイクできるような感じ。
または、アメリカのバスケットボールの試合を観た後だと、バスケットボールを片手で軽々と自在に扱えるような感じ。
もちろん、実際やってみると全然無理なんですが笑。
それでも、テレビで観ている時は、選手たちプレイヤーがあまりに軽々とこなしているので、なんだかこちらも簡単に出来そうな気持ちになるんです。

ところが、世界陸上を観ていてもそんな気持ちにはなりません。
ただ「すげー!」となったり、なんなら何も言えずにただただ口があんぐり開いてしまいます。

100mをどうして10秒ものスピードで走れるのか?
400mをどうして、自分の最大のダッシュより早く走れるのか?
いやいや、10000m(10キロだよ!)もの距離を、これも自分のダッシュより早く走り続けられるのか?
走り高跳びで2m30cmもの高さを軽々と超えられるのか?

球技と違って、陸上は純粋に身体能力だけが勝ち負けを決めるものなので、その凄さが身にしみて分かるんです。
(そういう意味では水泳も同じ感じですが、「水中での動作」というフィルターがあるせいか、その凄さ=速さが実感しにくいです)

あと、世界陸上を観ていて痛感するのは、
短距離走競技における圧倒的な黒人選手の強さ、
ということですね。

短距離走の花形競技の100m走なんて勝負の時間はたったの10秒ちょっとです。
たったの10秒間を全力でダッシュするだけなので、
シューズやユニフォームなどの要素は少しはあるものの、
そこにはやはり「身体性」や「肉体性」が勝負を決める要素として占める割合が圧倒的にデカいんだと思います。

そのため、どうやっても黒人選手の身体優位性には勝てないんだろうな、と思うわけです。
彼らが走っている姿をみると、躍動感が全然違うような気がします。

そして、そんな事実が記録としても厳然とあるにも関わらず、
ひるまず勝負を挑むために大会に出てくる白人や我々アジア系の選手たち。
どういう気持で出場するんでしょうね?
最初から「ま、勝てないわな」なんて思っている選手はいないと思うんですが、その勝てない勝負に挑むロマンってありますよね。

***

ちょうど先程、男女混合 4×400mリレー決勝が終わりました。

アンカー1位でバトンを受けるのは女子400m室内世界記録保持者のオランダのボル、僅差で追いかけるのがアメリカ ホームズ。
オランダとアメリカの一騎打ち。
ゴール前直線で追いつくアメリカ ホームズも、オランダ ボルが逃げ切るかと思った最後の最後で、なんとボルが転倒してしまったんです。
金メダルはアメリカ、銀メダルが英国、ボルが3位でゴールしたかのように見えたんですがバトンを落としてオランダは途中棄権となったそうです。
なんというレース。

いや、本当に世界陸上は面白い!

*カバー画像は公式サイトから借用しています。


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