mallowska

旅好き大人バックパッカー/推し活/メンタルケア心理士/MBTI:ENFJ/HSS型HS…

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旅好き大人バックパッカー/推し活/メンタルケア心理士/MBTI:ENFJ/HSS型HSE/ HSPや神経発達症など創作に取り入れています。 オリジナルキャラを大切に育てながら魂込めて創作しています。 P.N.はポーランドが好きなのでスラブ人っぽくマルロフスカと読みます。

マガジン

  • 掌編・短編集

    単発の掌編、短編小説を集めたマガジンです。様々なジャンルを展開します。

  • 問わず語り

    エッセイ、つぶやきの延長。小説ではない、という書物をあつめたマガジンです。

  • 【シリーズ小説】Guilty

    20代の頃の遼太郎は、やんちゃでちょっと悪いやつだった。抑圧された幼少期、それでも純粋だった高校時代、とある挫折をした大学時代…。社会に出て少々自暴自棄にはっちゃけた彼の青年期の一コマをシリーズで書いていきます。

  • あおい みどり【全20話+α】

    神経発達症を抱える里中翠。幼少の頃受けたトラウマが、28歳を迎えた彼女に『新しい出会い』を与える。それは別人格と、支える医師ー。奇妙な三角関係。 とあるSNSのフォロワーさんから依頼を受け、新たなテーマに挑戦した、ありふれた恋愛小説です。

  • Berlin, a girl, pretty savage

    遼太郎の娘、野島梨沙。HSS/HSE型HSPを持つ多感な彼女が日本で、ベルリンで、様々なことを感じながら過ごす日々。自分の抱いている思いが許されないことだと知り、もがく日々。 幼少から少女、そして女性へと、彼女はどう生きていくか。

最近の記事

  • 固定された記事

嘘と絶望と煌めき

愛する人に対して、どこまで正直にいるべきだろうか? 言わないことは、隠すことは、嘘をついていることになるんだろうか? そんな事を考えながら家路に着く。 「ただいま」 妻の夏希には、遅くなるから先に休んでいるよう、連絡を入れてあった。だからドアを開けた時にリビングから仄かに灯りが漏れてるのを意外に思った。 リビングではスタンドの灯りを点けたまま、ソファで夏希が眠っていた。片手に本を携えている。寝落ちしたようだ。 「夏希、こんなとこで寝たらダメだよ」 声をかけると眉

    • 『Unbalance』で遼太郎や紗都香が飲んでいたギムレット。 小説でネタにしておきながら自分はそんな飲んでいないので、飲みに行きました🍸

      • 【小説】なんてったって、アイドル…?後編

        陽菜と稜央は空路で羽田に降り立った。 なにせ母親に内緒で出てきているのだ。日帰りしなければならない。時間節約のために飛行機を選んだ。費用はもちろん稜央が負担している。痛い出費だ。陽菜には出世払いしてもらわないとな…と思いながら、いや本当にアイドルになって稼ぐようになっちゃったらどうなるんだよ、とまたもや複雑な心境になる。 稜央が学生の頃は夜行バスで東京に出てきた。遠距離の彼女に会うため、そして、会ったことのない父親を探すため…。 ブルブルと頭を振って苦い記憶を追いやる。今日

        • 【小説】なんてったって、アイドル…? 前編

          「あん? 今、何て言った?」 「K-POPアイドルになろうと思って、と申しました」 二度目はわざと丁寧な言葉で嫌味っぽく言った陽菜だった。稜央はまだ、何を言ってるんだコイツは、という目で妹を見ている。 「えー、ごめん。君は日本人なのにK-POPアイドルになるとは、どういう…」 「お兄ちゃん分かってないね。今はグローバルがスタンダードなんだよ。国籍関係ないの。アイドルになるために韓国に渡る時代だよ。アメリカンドリームならぬ、コリアンドリームなんだから」 それでも稜央は呑み

        • 固定された記事

        嘘と絶望と煌めき

        • 『Unbalance』で遼太郎や紗都香が飲んでいたギムレット。 小説でネタにしておきながら自分はそんな飲んでいないので、飲みに行きました🍸

        • 【小説】なんてったって、アイドル…?後編

        • 【小説】なんてったって、アイドル…? 前編

        マガジン

        • 掌編・短編集
          17本
        • 問わず語り
          27本
        • 【シリーズ小説】Guilty
          24本
        • あおい みどり【全20話+α】
          22本
        • Berlin, a girl, pretty savage
          105本
        • 対岸の鐘【創作大賞2023】
          7本

        記事

          【問わず語り】家で燻製ジンを漬ける

          私の書く作品は文学性の低い、ライノベか脚本みたいなものだ。 私は本を読まないし映画も偏ったジャンルしか観ない。インプットの多くは音楽と景色。語彙力表現力が全く培われていないからだ。 頭に浮かんだ情景の一片からすぐに物語を描こうとする。役者は揃っているから、どの子が演じればいいか考え、ズルズルと前後の流れを引き出していく。ただただ、感情の赴くままに。 それでも書き続けているネタが尽きる(か、飽きる)。流石にもう書けない、しばらく休むだな。 そう思っても、ひょんな事をきっか

          【問わず語り】家で燻製ジンを漬ける

          【シリーズ連載・Guilty】Unbalance #14(最終話)

          ~純代 「で、ちゃんと清算できたんでしょうね!?」 「金銭は一切発生してないよ」 「そういう事じゃなくて!」 1ヶ月ほど前、久しぶりに顔に傷を負った野島くんを見た。けれど今度はレベチのボコボコっぷりだった。聞けばやっぱり男女のもつれ、しかもあの歳上不倫女。 旦那さんにバレて、呼び出されて殴られたという。 あろうことか野島くんは課長に "取引先の担当者と不倫してました、すみません。だから担当外れます" なんてバカ正直に打ち明けたらしく、営業から外れることに。 本人はこれを

          【シリーズ連載・Guilty】Unbalance #14(最終話)

          【シリーズ連載・Guilty】Unbalance #13

          ~紗都香 しばらく重い沈黙が流れた。 夫が色目で遼太郎くんに接触したのかもしれないなんて。 思わず両腕をさすった。 「僕も気が変わったんです」 先程までとは打って変わって、穏やかな表情で遼太郎くんは不意に言った。 「気が変わった?」 「旦那さんがあんな事しなければ、そもそも僕はあなたに再び会うことなどなかったし、思い出しもしなかったでしょう」 「ただ浮気がバレただけだったら…フェイドアウトするつもりだったのね…」 「だってお遊びでしょう。面倒な事にだって巻き込まれたく

          【シリーズ連載・Guilty】Unbalance #13

          【シリーズ連載・Guilty】Unbalance #12

          ~紗都香 夫がジャカルタへ旅立った9月の終わり。まだ真夏の名残がじっとりと肌にまとわりつく月曜の夜、いつものバーに行った。外とは打って変わって、地下の静かでひんやりとした空気が心地よい。 「ギムレットをお願い」 席に着くと同時に頼むそれは、定番の私の1杯目だ。私が常連だからといって、黙っていても出てくるわけではない。ここのバーテンダーはどのお客さんに対しても同じような距離感を保っている。そこがとても清々しい。 夏休み、私は嫌々ながら夫と共にカナダを旅した。込み入った話

          【シリーズ連載・Guilty】Unbalance #12

          【シリーズ連載・Guilty】Unbalance #11

          ~紗都香 派手な浮気をして、初めて夫の不気味な側面を見た。 海外を飛び回っていることやバツイチも含めて経験豊かな人だし、年齢的にも過度に感情的にならず、一緒にいたら楽だろうと思っていた。 一人でも良いと思っていた私を『それでも一度は家庭というものを持ってみた方がいい。君みたいな女性には僕がちょうどいいよ』と口説いた。『どうしても無理ならそれはその時。僕も一度経験した』と。 仕事柄夫は家にいない事も多いから、独身時代のように気ままで、ちょっと遊んでみても目を瞑ってくれる、器

          【シリーズ連載・Guilty】Unbalance #11

          【シリーズ連載・Guilty】Unbalance #10

          ~カン・チェヨン 月曜の朝。 今日は負けた。 野島先輩の方が先に出社していた。 野島先輩は新人の頃から誰よりも早く出社していると聞いていた。それが先輩になっても続いた。私は先輩より先に出社しなくてはならないと、もっと早く着くようにしたのだが、野島先輩がムキになって更に早く来るようになった。 そんな "早出合戦" を繰り広げていたら、課長に「お前らいい加減にしろ。普通に来い! 無駄に早出手当持ってくな!」と怒られた。 それでも怒られない程度のギリギリの早い時間で、日々熾烈

          【シリーズ連載・Guilty】Unbalance #10

          【シリーズ連載・Guilty】Unbalance #9

          ~紗都香 私がバーテンダーからメモを受け取った翌日、火曜の朝。 職場でPCを開くと、遼太郎くんから関係者に一斉配信された『担当者変更のお知らせ』メールが届いていた。 担当がカン・チェヨンに替わること、次回の定例会は自分は参加できないため、月末に改めて挨拶に上がる旨などが記載されていた。受信日時は昨日の23:36。 ここしばらくの定例会は彼女が進行していた。チームメンバーはむしろ違和感なく彼女を受け入れている。『野島さん、ちょっとキツイ時があったから、新人さんだけどしっかり

          【シリーズ連載・Guilty】Unbalance #9

          【シリーズ連載・Guilty】Unbalance #8

          前回 紗都香の前話 ~紗都香 突拍子もない夫の言葉に、咄嗟に理解が追いつかない。 「…なんのこと?」 「野島遼太郎のことだよ」 心臓が止まるかと思ったとは、こういう時の事を言うのだ。 なぜ、彼の名前を…? 「え…だ、誰のこと…」 「とぼけないでくれよ。君の会社に出入りしている営業マンだろう?」 「え…あっ…あの人…。どうしてそれを…」 パニックになると判断力は皆無になる。あっさりと彼の存在を認めてしまった。夫は少々苦い顔になった。 「随分と営業熱心なようだから

          【シリーズ連載・Guilty】Unbalance #8

          may_citrusさんの小説の‼️ 想像を超えた香りでした。

          may_citrusさんの小説の‼️ 想像を超えた香りでした。

          【シリーズ連載・Guilty】Unbalance #7

          ~純代 小雨の降る日曜日。 買い物に来ていた渋谷で、本当に偶然、ばったりと、野島くんに会った。傘も持たず白いパーカーのフードを被り、ジーンズの裾が僅かに濡れていた。学生と見紛うような普段着に意表を突かれた。 「野島くん…!」 私とわかると、ちょっとバツが悪そうな顔をした。会社の人とプライベートでばったり出くわすというのは確かに微妙だ。同期とはいえ、お互いプライベートな同期同士の集まりには顔を出さないし。 その時、少し俯いた野島くんのお腹が思いっきり鳴ったのが、この距離

          【シリーズ連載・Guilty】Unbalance #7

          【シリーズ連載・Guilty】Unbalance #6

          「紗都香。なんだ、食欲ないのか?」 箸の進まない私を見て夫が言った。 遼太郎くんと別れた後、夫に外食を提案するメッセージを送ったが、長期海外出張から帰って来て、休日くらい家で食べたいという。どうしてこんな時に、と少し苛立つ。 しかもどういうわけか『鰤の塩麹焼き』をオーダーされ、仕方無しに作った。作ったと言うか、焼いただけ。私は魚料理が苦手だ。食べる方は問題ないが、料理では手やキッチンにうっすらと匂いが残るのが嫌なのだ。むしろ夫も料理はするのだから、自分で作ってくれたら良か

          【シリーズ連載・Guilty】Unbalance #6

          【シリーズ連載・Guilty】Unbalance #5

          ~紗都香 夫がリヤド出張から戻って来た。 結婚して4年。これまで不在時も帰宅時も特に何とも思わなかった。私がある程度遊んでいる事は夫も承知の上だし、遊び相手はあくまでも暇つぶし。深入りする事なんてなかった。 けれど今は違った。もどかしい。そして、妙に後ろめたい。これまで散々遊んでおきながら。 それは遼太郎くんが、遊びの域を逸脱し始めた事をはっきりと示している。 あんな生意気な若造に、まんまとしてやられてるってわけ。 悔しさはいつしか、快感に変わっていた。 リビングで

          【シリーズ連載・Guilty】Unbalance #5