喉を潤すための「熾烈な戦い」が始まっています！【水】

2022年8月29日 02:27

Gabより、QAJF隊員さんからの情報を共有させて頂きます。

ヨーロッパでは不足する資源として石油・天然ガスに耳目が偏重していますが、もっと生活に関わる大切な資源が危機に晒されています。それは「水」です。

💧人々の生命線である水は不足しており、その需要はますます高まってきています。
喉を潤すための熾烈な戦いが始まっています。

《セルビアディアスポラ放送より》
（クロアチア語のためGoogle翻訳を使用）

●水をめぐる戦争は古来から常にありました。しかし今日では、この天然資源が豊富であると考えられているドイツでさえ、水をめぐる戦争が激化しています。

水は常に貴重な商品でした。そして水をめぐる競争はかつてないほど激しくなっています。地球上には80億人の人口がおり、産業と農業には膨大な量の水が必要であり、気候変動が雨季と乾季のリズムを崩しています。
2018年に欧州委員会が委託した調査では、ナイル川、ユーフラテス川、チグリス川、ガンジス川、ブラマプトラ川、インダス川、コロラド川などの大河川周辺で水をめぐって深刻な戦争が発生する可能性さえあることが指摘されました。
エチオピアがナイル川の上流にダムを建設するとき、より下流のスーダンとエジプトは生命線を脅かされることを懸念しました。同様にイラクでは、チグリス川のトルコによるダムが生命線の脅威と化してします。

さておいて、水の豊富なヨーロッパですら干ばつによってこの恐怖が引き起こされているのです。セルビアのドナウ川の水位も懸念対象とされており、エネルギー部門の正常な機能を妨げています。またドイツでも水をめぐる紛争の可能性など杞憂に過ぎませんでしたが、今ではそれが変わりつつあります。

●地方と都市の対立

ドイツ西部のフンスリュック・ホッホヴァルト国立公園の端にあるライゼルの村では、ミネラルウォーターの企業2社が新しい水源地を利用して生産を拡大するプロジェクトを立てており、村人は動揺しています。地元の人々は、飲み水がなくなることを恐れているのです。

「国立公園の真ん中で取水を拡大することは、そもそも合法なのですか?」水の専門家で生物学者のシンドラー氏は疑問を持っています。
この場合、少なくとも試験用の水源地は2015年に承認されたので合法でした。フンスリュック・ホッホヴァルトが国立公園になる前のことです。
シンドラー氏は、地下水位が何年にもわたってどのように減少しているかを観察しています。彼はドイツでも水を巡る戦いが激化すると予想しています。
裁判所がやるべきことはますます増えています。一例として公益事業会社ハンブルグ・ウォーターが、ラインブルグの自治体を訴えているとしましょう。なぜなら、100万強の人口を誇る大都市ハンブルグのために、水源からますます多くの水を奪うことを禁止したからです。

一方的に水を失う地域とより良質の水を大量に欲している都市との衝突は、フランクフルト市が南リード地域から年間4,400万㎥の水を取り入れているヘッセでも発生しています。水の乱獲によって地下水位が低下し、森林に甚大な影響を与えました。

「ライン川とマイン川周辺の人口密集地域の森林は、実際には中央ヨーロッパの森林枯死のホットスポットです」とゲッティンゲン大学は 2013 年の研究で発見しました。理由は水の消費量の増加です。

水資源を研究しているボーハート氏は、「フランクフルト市とその周辺との間で、何十年にもわたって水をめぐる争いが繰り広げられています。乾燥によって土壌が崩れることもあります。「その結果、建物が被害を受けその被害の責任をめぐって争いが勃発するのです」

●何とかしないとどんどん事態は悪化します。

業界は特に水に渇いています。ベルリンの南にあるテスラの巨大な工場では、年間少なくとも 140万㎥の水が必要になると推定されています。
その地域には水源がほとんどないため、水を引くには消費制限が伴います。1人1日あたりわずか105 リットルにされていますが、実際は1人あたりの平均消費量は1日175 リットルです。
最大の消費者の 1 つはエネルギー大手の RWE で、炭鉱と電力生産で年間5億㎥の水を消費しています。

大きな問題のひとつに、当局が長期間（場合によっては）数十年間の水使用許可を発行していることです。多くの許可は、気候変動が真剣に議論されていなかった時代のものです。

自然保護団体BUNDは公共放送ドイチェ・ヴェレに対し、水道接続の許可を発行する地方自治体の当局は、自分たちの水源がどれだけの水を持っているかを把握していないことが多いと語っています。これは、ドイツ西部の13の都市での調査によって示されたと主張しています。

ドイツ連邦の環境省は、水利用に関する国家戦略に取り組んでおり、最初の草案によると、この戦略は2030年から2050年の間に実施されるべきです。

水をめぐる深刻な戦争は、特に30年以内に激化する可能性がある見通しがあります。「だからこそ、その前に準備する必要があります」