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おばあちゃん日記

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祖母日記:20200211

おばあちゃんの家に二週間ぶりに泊まって起きたら、すでにおばあちゃんが起き出していて、洗濯物を回していた。

しばらく見ない間に、ひとりで生活のあれこれを少しずつできるほど回復していたことに驚き、また安心しながら、布団でおばあちゃんの作業する音をしばらく聞いていた。

支度を全て終えて、おばあちゃんの髪を切りに行った。
初めておばあちゃんに行きつけの美容院があることを知ったので、その美容院ま

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祖母日記:20191201〜

そういえば、祖母生活がまた始まった。

かくかくしかじかあり、祖母との同居生活は一旦幕を閉じたものの、施設や病院を転々としたのち、結局また自分の家で暮らすようになった。

誰かが体勢を崩すと、それに付随して、ひた隠しにされていた小さなヒビがさらに大きくなる。
祖母を巡って、家族はそれぞれ色んなことを考えたのだろう。話し合うことのほとんど無かった家で話し合いが始まったり、急に旅行に行こうという話に

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祖母日記 : 20191004-05

朝、もう食べない漬物を袋に投げ入れ、綺麗に洗濯物を畳むようにゆっくりと袋の口を閉じ、この家で最後になるだろうゴミ出しをした。
ベッドから頭が落ちそうになっていたのでそれを起こし、ご飯を準備して、そそくさと会社に向かった。

仕事を早めに切り上げて祖母の家に帰ると、祖母はとても疲れていたらしく、すでに寝る前の薬まで飲みきって寝ようとしていた。
私は、一生帰ってこないかもしれない祖母の家のいたるとこ

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悲しさベースで構築される人生

急に休みが取れたので、祖母の家に行った。
体が会うたびに弱っている祖母を見ると絶対に辛くなるので、彼女の家に行くときはなるべく明るくいれるように天気のいい日に行くと決めている。

会いに行く、とはいっても、何か目的があるわけでもないので、駅前のスーパーで調達するお土産の中身と会話のネタをどうしようかと迷いながら電車の中を過ごす。ポカポカだからうたた寝もする。 そうやってゆっくり会うための心を作って

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祖母の家の匂いが私の匂いになっていくための日々

祖母が体調を崩したため、しばらく一緒に住むことになって数日が経つ。

祖母の家に一緒に住んでいた叔父がだいぶ前に家を出たきりそのままにしてあった部屋をとりあえず片付けて、そこで借り暮らしをしている。

親元を離れて生活をするなんて初めてで(合宿免許はカウントからのぞく)、更に介護の常識のないまま祖母の生活管理もすることになり、毎日寝ても寝足りないほど疲れている。 自分の力不足に嫌気もさす。
とはい

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祖母日記 : 20190918

祖母と暮らし始めて二週間半が経つ。

退院したてと比べて、だいぶ食欲も出てきたし、服薬もしっかりできるようになってきた。

ここ三日ほどは特に、よく喋るようになり、しょっちゅう電話をかけてくるようにもなった(それは少し困るけれど)

今日は家族の話をしてくれたけれど、共有している情報がほとんどないため、登場人物が父親以外全て知らない人だったし、父親は大卒だと思っていたのに高卒だった。まさかここで発

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祖母日記 : 20190919

バタバタしていて、毎食時にしている、ご飯食べたかどうかの確認の電話ができなかった。

せっかくいいリズムができてきたのにこれで崩れたらやだなあとか思いながら帰ったらきちんと飲んでいたのでホッとする。

見くびっていた事に対して反省しながら先に寝息を立てている祖母の曲がった背中を見つめながらご飯を食べる。

わたしの寝際に限って起き出してトイレに行く。
食欲の増加とともにトイレも頻繁に行くようになっ

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祖母日記 : 20190922

私の方の体調が崩れたせいで朝のパンを買いに行けなかった。
起きたら12時で、いつもより頼りない顔をしたおばあちゃんが座っていた。

ネガティブなオーラと言葉しか纏わないので、いったん病院に行った方がいいのかなと思い連れていった。
結局病院に行ったところでどうしようもなく。
久しぶりに外だね!ちょっとスーパーに寄ろうよ!と気晴らしを促すも、あまりいい効果はなく、ただただ疲れて終わっただけっぽかった

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祖母日記 : 20190923

祖母が吐いた。
さすがにあたふたした私は、再び病院に連れて行ったが、結局原因がわかるはずもなく、とりあえずの薬だけもらって帰った。

体が弱くなっていくこと、死に向かっていっていることをまた強く自覚したであろう祖母はふさぎ込んで、よけい寝たきりになった。
私は「大丈夫よ」という無責任な優しさしかない言葉をふわっと投げることしかできなかった。

自分が死ぬ最後の日は何が食べたい?という質問を、友達と

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祖母日記 : 20190924

おばあちゃんの最近の主食であるプリンと小さいパンを買って帰ったら、ヘルパーさんも同じものを買ってくれていて、冷蔵庫の中がプリンだらけになった。

それについて爆笑してたら、おばあちゃんも一緒に爆笑してくれて、なんとか元気になってくれたなあと嬉しくなる。
おばあちゃんはこういう時、怒る人だとずっと思っていたから意外だなあと感じ、またひとつ知らない祖母を知る。

毎晩、次の日に飲む祖母の薬を、朝昼

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祖母日記 : 20190927

祖母がだいぶ弱ってきている。
ご飯を食べなくなると同時に薬の飲み忘れも増え、車椅子を押す手は弱々しくなっていた。

数週間でもこの生活を選択したことが間違いだったんじゃないか、ただ祖母を疲弊させてしまっただけなんじゃないか、
と頭によぎるけれど、よぎったところで今更どうしようもなく、途方に暮れている。

帰って、寝転ぶ隣でのうのうとご飯を食べながら、そういやおばあちゃんの若い頃ってどんなやったん?

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祖母日記 : 20190928

昨日の夜中、ふと名前を呼ばれたので起きて駆け寄ったら、おばあちゃんが車椅子の座る部分と足を置く部分の間に挟まっていた。

とっさに「大丈夫!?」と声をかけた。いつもは寝起きが悪く、起きてしばらくボーっとしないと意識が戻らないのに、朦朧とした頭でよく瞬時に状況を理解できたなあと我ながら感心する。

とうとうここまで悪化してるのか…という悲しみと、とはいえここにはまるか!?という驚きがごちゃごちゃにな

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祖母日記 : 20191001

やんわりと昼夜逆転した祖母が1時に寝たと思ったら2時にまた起きだしたので、一緒に起きて見守った。
トイレの後、お腹が空いたからといって小さなバニラアイスを取り出した。お腹壊すで、と言うもどうしても食べると譲らない。
どうせなら共犯になろうと私もバニラアイスを一個取り出して、並んで食べた。
寒くても冷たいもんは美味しいなあ、とクーラーの効きにくいぬるい部屋で二人でうなずいた。

足がカサカサだという

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