第10話:運命の人は、ストーカー?!
「ごめんなさい…正式に付き合うかどうか、今すぐには決められないの。」彼がドイツに帰国してから、数週間が経とうとしていた。
あ、そういえば、
彼が教えてくれた野外フェス、明日だっけ…
インドネシア人の友人が誘ってくれていたことを思い出し
一緒に行くことにしたんだ。
オープンな性格で、交友関係の広い彼女は、
私の他にも、何人かの友人を誘っていて、一人ひとり紹介してくれた。
「彼は会社の同僚で、日本語も話せるんだよ!」
「ハジメマシテ。にほんごベンキョしてます。フランス人デス。
ニホンゴ、すこしだけはなせる。ヨロシクオネガイします。」
片言でも日本語を話せるからなのか
人懐っこそうな笑顔のせいなのか
初めて会った気がしないくらい
なんだか親近感を感じた。
それから、
旅行が好きという共通の話題で盛り上がり
この前、カンボジアに一人旅に行ったとか
富士山に登ったことがあるとか
お酒や音楽の後押しもあってか
下手なダンスを一緒に踊り大笑いして
気づけば日付が変わる頃まで
二人で語り明かしていた。
タクシーで帰宅したときは、深夜2時を回っていた。
すごく楽しかったなぁ
また会えるかなぁ
そんなことをぼんやりと考えながら
その日は、ベットに倒れこむように眠りについたんだ。
(当時、実際に暮らしていたシンガポールのコンドミニアムの部屋↑)
「昨日は楽しかったね。来週から休暇でフランスに帰るんだけど
来月、帰国したら一緒に食事に行こうよ!」
その翌日から…
怒涛のLINEメッセージが届くように!!!
さらに、
数週間後のバレンタインデーのこと。
オフィスに突然、私宛に匿名でバラの花束が……!!!
(ドーーーーン!!!!!)
そこに添えられていたカードには
こんなメッセージが綴られていた。
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驚いた?会えなくて寂しいよ。
シンガポールに戻ったらデートしよう。
美しい君へ、フランスより愛を込めて。
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ひえぇぇぇぇえええ〜〜〜!!!
会社の住所なんて伝えてないはずだけど
どうしてわかったんだろう。
も、もしや、この人・・・
ストーカー!?
それとも…
アムールの国フランス人だからか・・・?
いい感じだなって思ってたけど…
な、なんか…
怖いっっっ!!!!!
つづく>>>
第11話:ポールダンスを勝手に見ないで!
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