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晴れた、海に行こう

山か海かと言われれば、私はなぜか海を選ぶ。平坦な道ならばいくらでも歩けるが、坂道や山道などの勾配のある道だと、途端にグッタリする。案外、東京は海も近く、電車で行けばサクサク海の見える公園だとか、港だとか、見晴らしの良い景色にすぐにたどり着ける。そういうわけで、また竹芝に行ってしまったのだが、あろうことかなぜか勝手に海2daysにして、二日目は芝浦ふ頭南公園を目指した。ここは初めて来た場所だった。

私って最近晴れ女だな。「前は曇り女で、そのちょっと前は雨女で、でももっと前は晴れ女で、」と人に話してたら、「多分、中澤さん天気に影響与えない人ですよ」と言われてハッとした。この日は晴れだった。だから外出したんだけどね。ずっと向こうにある雲が山のように見えると、海に来たのに山も見れて得した気分。山に登れば雲海が広がるように、海にくると山脈が現れる。

まるで絵葉書のような写真となった。撮影している人がいて、もしかしたら絵葉書写真屋さんなのかも、と思ったりした。どこにでも人がいるもので、家族と、公園の方には野球少年たちも居た。誰も居ないだろう、と思っても、大抵先客がいる。そして、その人も入れ込んで撮ってしまう。

肩書きをカメラマンとエッセイストにした。これまで通り写真の仕事もしつつ、エッセイの仕事もやって行きたいと考えるようになった。自然に。何をどうしたらいいのかよくわからないけれど、とりあえず看板を出してしまおう、思ったら吉日、来年からそうするつもりが、あらゆるプロフィール欄に追加で入れてみた。

海が好きだな、晴れたな、海に行こう、あしたも行こう、そういう人生を生きている私は、てくてく誰ともつるまずに、勝手に歩き始めてしまう。誰も居ないだろう、と思っても、大抵そこには先客がいる。そして、その人も入れ込んで撮ってしまう。新しい景色を楽しむ自信が、今の私にはある。

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