#153 旅立ちのあとは…
こんにちは、Mar🍀です。
以前から体調が優れず、延命治療を辞め看取りの施設に戻っていた相談者が
日曜日の夜旅立たれたと月曜日の朝、ホーム長から連絡がありました。
ヤンチャが過ぎた61歳の彼は、中学卒業後に職を転々とし、20代30代は依存性薬物の影響で精神科病院の入退院を繰り返し
30代終わりからは母が亡くなった後、戻る家がないからと精神科病院で20年間の入院生活を送っていました。
施設から地域へという流れの中、グループホームではなくヘルパーの手を借りながらアパートでの一人暮らしを始めました。
引越した日の夜🌉の夕日を見て、ビールを🍺飲んだと教えてくれました。
アパート暮らしの2年間で、コンビニに行きタバコを買ったり雑誌を買って読んだり。平日は作業所で休日は喫茶店に行ったりウチでゴロゴロしたり。インコを🦜2羽買い名前をつけて世話をしてました。
ちょっとお酒を飲み過ぎて昼夜逆転になったり、大好きになった女性にラブレターを書いたりもしました。
アパート暮らし3年目に差しかかる頃、自転車で転び背中を強打。骨を折り入院生活を余儀なくされました。
思うようにリハビリが進まず、痛みもあり3階の彼のアパートでの生活が不可能となり、ホーム生活になりました。
ホーム生活ではお酒もタバコもダメで不自由な生活だったかもしれないけど、近くのコンビニに行き、雑誌を買って読むことはできました。
ホーム生活から1年。激しい腹痛を訴え救急搬送された所、すでに手遅れの病気が発見され入院生活になりました。ホームに戻ることは叶わず、看取りも可能なホームを移ることになりました。
看取りの新設ホームは、かつてのアパートから目と鼻の先にあり、最期の1か月を過ごしました。
最期の1か月は、逢いたい人に会い、好きなお寿司やスパゲッティ、プリンを食べ、ビールは飲めなかったけれど、大好きなコーラは飲むことができました。
長い長い入院生活から57歳で退院し、地域での生活はたった3年だったけど、彼が住む先を変わる度に、段ボールの1番上にはアパートの引越しでお手伝いに来てくれたワーカーさんやヘルパーさん、相談員の集まった写真がありました。
荼毘に伏され、自由になった彼は今頃どこで何をしているのだろう?きっと苦しみのない穏やかな世界であると信じたいです。
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