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『空をゆく巨人』(勝手に)プレゼントキャンペーンで届いた感想文を、ここに張り付ける。ひとり目。

開高健ノンフィクション作品を受賞したワイフ、川内有緒の著書『空をゆく巨人』。発売した時、完全なる思い付きで10冊買い、サイン本を無料でプレゼントするから感想文を送ってほしいという個人的なキャンペーンを開催した。

すると、地方在住、仕事で多忙、子育て中、海外在住という4人の方から応募があった。なるほど、そうだよね。ワイフもあちこちで著者イベントを開いているけど、いろんな理由でそこにアクセスできない人=サインが欲しいけどもらえない人はきっとたくさんいるんだと実感した。

感想文については、「面白かったの一言だと寂しいから、200文字以上」とだけ条件を付けた。そうしたら、僕の想像を超えるような熱量と分量の感想文が届いた。感想ではなくて、夏休みの宿題を思わせる「感想文」としたのがよかったのか、ワイフのファンがアツいのか、理由は定かじゃないけど、ひとつだけ確かなことは、我ながらいいキャンペーンだったということだ笑

僕の戯言はここまでにして、以下に掲載の許可を得ている3人の感想文を掲載します。ひとり目は、ワイフのパリ時代からの友人のMちゃん!

この本は読んでる人にとって素晴らしいエンターテイメント、そして人生も神さまがくれたエンターテイメント!

二人の巨人の人生ドキュメンタリーのようなこの作品を読んで、あまり難しく考えないで人生はやりたいことをやるもの、それが正しい生き方、あなたは自由です、your life belongs to you というメッセージを感じました。

太陽光発電や、バッテリー、原発の人工的エネルギーがベースとして本の中で低音で響き続けるなか、二人の巨人がこの本で最初から最後まで放つエネルギーはもっと明るい澄んだ音で、ピュアで、温かい。自由でいたいから、志賀さんみたいに行政の資金は受けない、サイさんのように作品に介入されると雑音が入りイヤになる、それはすごくわかる!

本来ならこういう人達が元気のない地方市町村をじんわりと明るくしてくれるのに、とんでもない方向性のプロジェクトにお金と人の時間を使い←対象となる地方に情熱も愛着もないのに、結果もちゃんと測定せず、ますます地方がダサくなる、そんなダメ行政関係の人にこそ読んで欲しいです。

志賀さんやサイさんみたいな奇人が近くにいたら、おそらく私も自由の風を感じて、色々協力するタイプ。そんな人達が集まってできたいわきのプロジェクトの数々には行政のそれにはない、自然な笑顔と脈拍を感じました。

最後に、大場さんの北極での「死に際」が少しおもしろい。食べたいのは餅、餅、餅、私のお墓は田んぼに山にあります、云々いかにも山形内陸部の方らしくて、かみのやま温泉市出身としてはクスッと笑いそうになりました。この本は、素晴らしいエンターテイメントでした。

わたし的にこれまで読んだアリオさんの本をわけると以下のような形です。

パリの国連で夢を食う』→パリにいる魅力的な人々の話。この本には巨人エレメントが光る登場人物がたくさん。パリの空気がなつかしい!


晴れたら空に骨まいて』→笑いたい時に読んで欲しい!本来に声だして笑える場面があります。


バウルの歌を探しに バングラデシュの喧噪に紛れ込んだ彷徨の記録』→読んでるうちに自分も旅に入り込む作品。糖分高めチャイ、ぬるいビール、緑の田園風景、人混みなど、バングラデシュに行ったことはなくても、東南アジアを経験したことがある人なら、一場面一場面ビビッドに感じられるはず!

空をゆく巨人』→この本は読んでる人にとって素晴らしいエンターテイメント、そして人生も神さまがくれたエンターテイメント!
(山形県出身、航空会社勤務、37歳、女性)



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