マガジンのカバー画像

麻利央書店

77
高島麻利央による、短編小説~無料版~
運営しているクリエイター

2019年1月の記事一覧

脱毛サロンの女「アザのある客」

脱毛サロンの女「アザのある客」

これは、脱毛サロンに勤める女・毛利悠里(26)の日常を切り取った妄想エッセイです。事実とは大きく異なる点があるかもしれません。妄想ですのでご了承下さい。

ビィーーーーーン。

『今日はこれで3人目か』

ムダ毛を処理する電動シェーバーの音が鳴り響く中、私は目の前に横たわるタオルに包まれた裸体を前に夢中に…というよりも無心にシェーバーを動かしていた。今やっている右足の太ももが終われば、除毛作業は臀

もっとみる
脱毛サロンの女「100%の客」

脱毛サロンの女「100%の客」

これは、脱毛サロンに勤める女・毛利悠里(26)の日常を切り取った妄想エッセイです。事実とは大きく異なる点があるかもしれません。妄想ですのでご了承下さい。
1話完結シリーズものです。「アザのある客」

今日もどこからともなく身体の毛を無くしたいと言う女性が集まってきている。今日の勤務は14時からラスト22時まで。平日なのでそこまで多くはないが、それでもほぼ予約は埋まっている。仕事帰りの女性達が今か今

もっとみる
わたしは嵐でした。

わたしは嵐でした。

先日、ジャニーズグループ『嵐』が活動休止を発表した。詳しく書かなくともそのニュースはほとんどの人が知っていることだろう。5人揃っての会見を開き、2020年12月31日をもっての活動休止とその決断に至るまでの経緯について語った。活動休止については寂しさを感じるものの、5人それぞれの葛藤やグループへの思いがストレートに伝わり、ますます好感度が上がったのではないかと思う。

私が「嵐」と聞いて思うのは、

もっとみる
2019年がやってきた!

2019年がやってきた!

noteにて麻利央書店をお読みいただいている皆さん、
あけましておめでとうございます!

来るぞ来るぞと聞いていたけれど、
本当に来てしまった2019年、平成最後の4ヶ月。

そうやってまた平成最後の日も迎えるのだろう。

自分の身を削ったり
誰かの考えや思いを借りたりして
何かを思い(考え)ながら、言葉を綴って
誰かに届いたり届かなかったりしながら月日が流れた。

形にできた言葉たちとできなかっ

もっとみる