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読書日記*年末年始のおとも。ミステリー3冊

小さい頃からずっと活字中毒で、本を読みながらじゃないと眠れない体質だったけど、スマホの登場により寝る前の活字摂取が滞り、動画を見ながら眠る習慣がついてしまった。
本を読むのは朝起きてすぐの楽しみ。まだ目が覚めきらないうちに物語の世界へ入り30分ほどその世界を味わってから起き上がる。
自己啓発書やビジネス本など現実世界のことが書いてあるものは、夜に読むことにしている。なんとなく眠れるし、現実をなぞりつつ反省やら希望が見えてくるから。

年末年始はゆっくりと本を読むのが毎年の楽しみだ。今年はミステリー三昧だった。いい年になりそうな予感がする。

『不動のセンター 元警察官・鈴代瀬凪』柊 悠羅 (著)

大人気アイドルグループのセンターは元警察官。芸能界に広がる覚醒剤汚染の謎と陰謀に巻き込まれていく。
コロナ禍を背景に事件が起こり、アイドルとして事件を解決するストーリーは現代ミステリー。謎を登場人物が断言し、見事に作者の意図通りに誘導され謎の行き着く先へ辿り着く。
芸能界と警察と、わたしが知らない世界のほんとと嘘は?

『猫は知っていた 仁木兄妹の事件簿』仁木 悦子 (著)

昭和32年に発行されたこの物語は、昭和の生活が読める物語。1986年に58歳で亡くなった作者が描きたかったミステリーはなんだろう?
レビューを見てると「おおいに楽しめました」との意見が多数ある。たしかに昭和の香りを楽しむことができたけど、「楽しめた」とは上から目線だなあと感じながら、事件現場の防空壕を思う。
自動車や電話さえ珍しい時代の事件と、個人情報なんてばら撒きまくりの調査を、古き良き時代と思うかはあなた次第。
わたしは……伏線回収きっちりやってー(なぜ指輪と現金を盗む必要があったのよ?)わたしの読む力が足りないのかなと思ってしまったお話でした。
古き良き時代の江戸川乱歩、読み返したくなりました。

『間宮宙のスランプ: サテュリコンの媚薬』池田クロエ(著)

間宮宙という画家がきっといるに違いないと思い込んでしまうほどの、何気ないけど気になる世界。登場人物すべての顔が浮かんだり、動きが見えたり、声まで聞こえそう。
惚れ薬は存在するのか?
まみちゅうのまわりは、媚薬に誘われるように集まる女たちだらけ。
慈雨くんのつっこみに盛大に頷きながら、好きな人には効き目なし?の惚れ薬。

「男は独占したい生き物。女は一番に扱われたい生き物」

そんな名言があちこちに飛び交うカフェから始まるお話。
作者のあとがきがまた沁みるのです。
わたしは間宮宙さまに惚れています。きっと媚薬が本から溢れていたのだと思います。

でもほんとに惚れているのは作者様なのかもしれない笑




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