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銀河を超えたセーラー戦士たちによるかつてない戦いがまさに"インフィニティ・ウォー"だった『劇場版 美少女戦士セーラームーンCosmos《前編》』

【個人的な満足度】

2023年日本公開映画で面白かった順位:5/85
  ストーリー:★★★★★★★★★★
 キャラクター:★★★★★★★★★★
     映像:★★★★★★★★★★
     音楽:★★★★★★★★★★
映画館で観たい:★★★★★★★★★★

【作品情報】

   原題:-
  製作年:2023年
  製作国:日本
   配給:東映
 上映時間:80分
 ジャンル:アニメ、アクション
元ネタなど:漫画『美少女戦士セーラームーン』(1992-1997)

【あらすじ】

月野うさぎたちは、束の間の平和を取り戻し、普通の女子高生としての生活を送っていた。その矢先、うさぎの恋人である地場衛がアメリカへ留学することに。

衛の見送りの空港で、うさぎは衛から婚約指輪を渡される。ふたりが未来を誓った直後、衛は何者かの手によってうさぎの目の前で消滅させられてしまう。衛が消えた現実を受け止めきれないうさぎは、その記憶を心の奥底にしまい込んでしまった。

そんな中、うさぎたちの前に、突如セーラーギャラクシア率いるシャドウ・ギャラクティカ、そしてセーラースターライツが現れる。セーラースターライツが敵か味方かわからないまま、セーラー戦士たちは圧倒的な強さを持つセーラーギャラクシアに力の源である"セーラー・クリスタル"を奪われ、次々と消されていく。

絶望的な状況の中、うさぎはセーラー戦士としてセーラーギャラクシアへ最後の戦いを挑んでいく。再び自分の愛する人たちにであることを信じて―。

【感想】

漫画『美少女戦士セーラームーン』第5部の「シャドウ・ギャラクティカ編」のアニメ化。90年代のアニメ版でいうと『美少女戦士セーラームーン セーラースターズ』(1996-1997)に相当します。僕は原作漫画は読んだんですけど、90年代のアニメ版では『セーラースターズ』まで観ていなかったんですよね。当時、『セーラームーンR』までは毎週観ていたんですが、『セーラームーンS』以降は時々観る感じで、『セーラームーンSuperS』でk完全に卒業しました。小学生の男子で他に『セーラームーン』を観ている人なんていませんでしたし、絶え間なく続くシリーズにちょっと飽きちゃいまして(笑)なので、残念ながらこの映画が『セーラースターズ』とどう違うのかってことはわかりません。原作漫画だけを読んだ身としての感想と捉えていただければ幸いです。

<オープニングテーマに悶絶>

さて、今回の映画は推しどころが目白押しなんですよ!まずはしょっぱなのオープニングから大興奮でした!みんな大好き"あの歌"が聴けるんですから!!ここ何年かで、『ドラゴンボール』や『SLAM DUNK』など、昔やってたアニメが再び映画化されるパターンありますよね。小学生のときにドハマりした作品の新作をスクリーンで観られるってのは大変喜ばしいことなんですが、主題歌は変わっちゃってるんですよねー。それは『セーラームーン』も同じで、新しく始まったアニメシリーズは90年代の主題歌をまったく使っていませんでした。大人の事情もあるでしょうし、新しい作品なんだから歌も新しくしようってのはわかるんですけど、かつてハマった身としては、テレビシリーズのおなじみの主題歌を聴きたいっていうファン心理みたいなものがあるんですよね。まあ、前作の『劇場版 美少女戦士セーラームーン Eternal』(2021)のエンディングテーマは前後編共に『セーラームーンSuperS』のものを使っててテンション上がったんですけど。それが、今回はオープニングの時点でおなじみのアレですよ。ミラクル・ロマンスでテンション爆上がりでした!

<白熱のストーリー展開に悶絶>

次に、ストーリー展開です。この「シャドウ・ギャラクティカ編」はこれまでのように、新たな敵がやって来て、セーラー戦士たちが徐々に戦いに巻き込まれていくパターンとは大きく異なります。物語序盤で最愛のまもちゃんが消滅してしまうんです。あまりにも突然すぎて、うさぎはその記憶を心の奥底に閉まって、なかったことにしてしまうほど。その後も大切な仲間たちが次々に消されてしまって。。。とにかく敵が強すぎるんですよ。こちらの攻撃はほぼ効かず、敵の一撃であっさりやられてしまうセーラー戦士たち。今までは必殺技さえ当たれば一発で敵を仕留めていた彼女たちが、今回ばかりは成す術なくその身が滅びていく姿に絶望しかありませんでしたね。。。

<キャラクターに悶絶>

そして、今回の映画で一番外せないのがキャラクターです。ついに、セーラースターライツが登場しますから!自分の話で恐縮ですが、小学生の頃の自分は、天王はるかを始め、ボーイッシュな女性キャラにまったく魅力を感じませんでした。やっぱり女性は女性らしいキャラクターデザインがいいなーって思っていたので。それはセーラースターライツもいっしょです。ただ、90年代のアニメ版でのスターライツは、女性なのに普段は男性に変身しているっていう謎設定ではあるんですけど。

ところが、今回のセーラースターライツは、ちゃんと女性という前提はそのままに、90年代のアニメ版よりもスタイリッシュになっており、しかも変身シーンもメチャクチャかっこいいんですよ、、、!大きなスクリーンで彼女たちの姿を拝めることに感謝ですね。で、セーラースターライツがいるからか、天王はるかが過去作とは違って女性らしさが増していました。言葉遣いもそうですし、制服もスカートですし。あと、今作に入ってから、はるか、みちる、せつなの3人がコミカルになっていて、前作まであったクールビューティー感が薄れているのも、逆に親しみを感じやすい部分で個人的には好きでした。

今思えば、はるかさんもそうですが、性別を超越したキャラクターを一般化させたのは、この『セーラームーン』シリーズかもしれないなと思ったり。そういう意味では、チャレンジングというかエポックメイキングな作品とも言えそうですね。

<そんなわけで>

セーラー戦士たちのインフィニティ・ウォーな感じですごく楽しめました!テンポのいいストーリー展開と、ピンチの連続でこれでもかってぐらいうさぎを苦しめる破滅的な状況が、シリーズで一番エキサイティングで面白いです!これはぜひ映画館で観てください!


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