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ナマケモノが人間を襲う話だけど、全編にわたって「そんなわけwww」と案の定ツッコミどころしかない超絶B級ホラーコメディだった『キラー・ナマケモノ』

【個人的な満足度】

2024年日本公開映画で面白かった順位:49/50
  ストーリー:★★☆☆☆
 キャラクター:★★☆☆☆
     映像:★★★☆☆
     音楽:★★★☆☆
映画館で観たい:★★☆☆☆

【作品情報】

   原題:Slotherhouse
  製作年:2023年
  製作国:アメリカ
   配給:アルバトロス・フィルム
 上映時間:93分
 ジャンル:ホラーコメディ
元ネタなど:なし

【あらすじ】

※公式サイトより引用。
大学の女子学生クラブ「シグマ・ラムダ・シータ」に所属するエミリー(リサ・アンバラバナール)は、大学4年の最後の年になっても地味でハネない学生生活に焦りを感じていた。

そんなある日、ショッピングモールでペット業者のオリヴァー(ステファン・カピチッチ)と出会ったことから、物珍しいナマケモノを飼うことに。
女子大生たちはたちまちキュートなナマケモノに夢中になり、エミリーは寮のマスコットにしようと提案。「アルファ」と名付けられた。

だが、そのナマケモノは見た目の可愛さとは裏腹に、脅威の能力を持った殺人ナマケモノだったのだ。そして、ひとりまたひとりと美女たちを血祭りにあげ、寮は"殺戮の館"と化していく―。

【感想】

なんだかんだで安定供給されてますよね、この手のB級ホラー映画って(厳密にはこれはホラーコメディですが)。もはや面白さを求めてるというより、「どれだけつまらないんだろう」という怖いもの見たさが鑑賞のモチベーションになっています(笑)

<ナマケモノとは>

今回の題材はナマケモノです。姿形を知っている人は多いと思いますが、改めて簡単にその生態について書いておきます。生息地は南アメリカ・中央アメリカの熱帯林で、生涯のほとんどを木にぶら下がって過ごします。地上での動作は非常に遅く、食事も1日に10g程度の植物しか摂りません。ストレスに非常に弱く、人間が一般で飼うのは困難とのこと。ちなみに、実は泳ぎが得意だそうで、それはアマゾンが雨季に入ると洪水に見舞われることもあるため、泳げないと生存できないかららしいです。

<今回のナマケモノは只者ではない>

そんな人畜無害なナマケモノが密猟者によってペットショップに持ち込まれ、主人公エミリーの手に渡ったことが悲劇の始まりです。このナマケモノ、知能が高く、スマホやPCを操作できるというびっくりな個体でした。そこで、自身を雑に扱ったペットショップ業者とエミリーがツーショットで写っている写真を見て、彼女らに憎悪を抱いたようですね。女子寮では俊敏に動き、次々と女子大生たちを殺害していきます。しかも、殺害した女子大生とセルフィーでツーショットを撮る上に、なぜかテキストとハッシュタグもつけるほど賢いんです(笑)

<ツッコミどころの嵐>

ただ、全体的にツッコミどころしかないのがこの映画の特徴です(笑)まず、ナマケモノなんですが、VFX全盛期の現代において、CGを使ったシーンはおそらく皆無。基本的には全部ロボットで、それを人形使いが操っていたと思います。なので、動きが単調かつぎこちないんですよね。まるで、かつてのグレムリンやチャッキーを見ているようでした(笑)

で、そのナマケモノによる殺害シーンが意外と地味なんですよ。あの長い爪で引き裂いて首や四肢をちょん切るスプラッターを期待していたんですが、実際はそこまでインパクトもなくて。もちろん爪による攻撃はあるものの出血シーンは少なく、さらには鈍器で殴るなどのナマケモノらしからぬ殺し方も(笑)女子大生たちも反撃して銃で撃ったり刀で刺したりするんですが、いくら攻撃してもなかなか死なないというタフさを併せ持つ一方で、なぜか頭につけるティアラがぶっ刺さって致命傷になるというよくわからない設定(笑)そういえば、車も運転していましたが、ハンドルを握るのはまあわかるとしても、アクセルやブレーキをどう操作していたのかは結局謎でしたね。絶対、足が届かないと思うんですが(笑)

<そんなわけで>

殺人者がナマケモノってことでまったく怖くないどころか、むしろ笑ってしまうことの方が多い映画でした。B級ホラーが好きなら観てもいいですけど、個人的にはそこまでオススメしません(笑)個人的には、ナマケモノよりも寮母のメイフラワー(ティフ・スティーヴンソン)が好きでした。彼女の死ぬ間際の空気を読まない告白が一番笑えます(笑)


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