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意外すぎるほどに武闘派なアクションと吉岡里帆のぶっ壊れキャラが痛快すぎた下ネタ青春アクションコメディ『Gメン』


【個人的な満足度】

2023年日本公開映画で面白かった順位:63/119
  ストーリー:★★★★☆
 キャラクター:★★★★★
     映像:★★★★☆
     音楽:★★★★☆
映画館で観たい:★★★★☆

【作品情報】

   原題:-
  製作年:2023年
  製作国:日本
   配給:東映
 上映時間:120分
 ジャンル:コメディ、アクション、学園、青春
元ネタなど:漫画『Gメン』(2014-2018)

【あらすじ】

“彼女できる率120%”のモテモテ男子校=私立武華男子高校に転校してきた門松勝太(岸優太)。しかし!彼が入ったクラスはヤンキーとオタクしかいない校内最底辺クラスの1年G組だった!

荒れ果てた教室やクセの強いクラスメイトたちに驚く勝太。そんな中、超問題児たちと「彼女を作る!」という目的ひとつで一致団結!

「プライド持って這い上がってやろうじゃねぇか!」

拳を交えながら深まるG組の絆、そして現れる運命の女性。勝太は恋に友情にと楽しい日々を過ごす。

ところが、そんな彼らに、都市伝説と化している不良グループ・Gメンが死闘の末に潰したはずの凶悪組織・天王会の魔の手が迫っていた。

【感想】

原作漫画を読んでから行こうと思ったんですけど、18巻とけっこう長めだったので断念しました(笑)でも、映画自体はとても面白かったです!!予告の時点で面白そうだなと思ったけど、想像以上でしたね。2023年8月27日0時43分における映画.comでの評点が4.7/5.0、Filmarksでの評点が4.5/5.0とメチャクチャ高いんですが、これはきっと演者のファンが釣り上げている影響もあるでしょう。さすがに高すぎかなとは思いますけど、それでもファンの方なら特に高得点をつけちゃうのがわかるぐらいには、この映画はよかったです。劇場の空席が目立ちますが、これはもっと観られてもいい映画だと思います!!

<よくこの世界観を映像化したなという賞賛>

ノリ的には福田雄一監督の作品に近しいですかね。『今日から俺は!!』みたいな。だから、お笑いの部分で合う合わないはあるかもしれませんが、個人的には福田雄一監督作品よりもこっちの方が合いましたね。キャラの振り切りが強かったので。洋画では珍しくもないんですが、こういう下ネタ全開かつキャラに振り切って勢いだけで突き進む作品って邦画ではなかなかないじゃないですか。それを、いろいろ言われそうなこの時代に真っ向から描いただけで、個人的には賞賛したいです(笑)中でも下ネタ部分はすごいですよ。洋画でも同じようなシーンやセリフはありますけど、日本人が日本語でやるとちょっと恥ずかしく感じてしまうのは、自分も同じ日本人からだと思いますけど。よくここまでやったなと。いや、むしろこれぐらい振り切っているのを待っていたんですけどね(笑)

<吉岡里帆のぶっ飛び具合に大爆笑>

この映画、個人的には2つの点を非常に推したい。推したすぎる。まずは、女性教師・雨宮瞳を演じた吉岡里帆さんキャラクターです。そもそもこの映画を観ようと思ったのは、予告で彼女が「どこの国民的美少女つかまえてババアだっつってんだよ、アアン!!?」ってすごんでるのがツボッたからです。吉岡里帆をしてあそこまで言わせちゃうその使い方がものすごくぶっ刺さったんですよね。彼女、清楚に見えてかなりのサイコパスで、自分をアゲないとキレ散らかすんですが、そのキャラクターがマジで面白かったです。理不尽なビンタも多く、この映画で一番笑ったのは彼女で間違いないです(笑)そもそもこの映画、「これ絶対アドリブだろ」ってところがちらほらあって、演者自身が笑っちゃっているのもまた微笑ましいところでした。

<意外すぎる武闘派アクションの数々>

もうひとつの推しポイントは、アクションがメッチャしっかりしていたところです。もともと原作漫画を読んでおらず、予告でもそこまでアクションシーンが使われていなかったので、僕はてっきりただのコメディだと思っていたんですよ。なのに、蓋を開けてびっくり!まさかあんなに武闘派なアクションの数々があるなんて!!特に、主人公の勝太はケンカがかなり強い設定で、演じた岸優太さんの運動神経のよさもあってか、アクションがメチャクチャかっこよかったんでうしょ!!それもただ殴る蹴るを繰り返すだけじゃなく、ちゃんと"型"に沿って戦っている点において、アクション好きにも刺さると思いましたね。それでいて、勝太は性格もまっすぐなのでかなり好感度高かったです。まあ、比べるのもおこがましいんですが、先日観た『リボルバー・リリー』(2023)はアクション押しにも関わらず、それがイマイチだったのに対し、こちらはコメディ押しなのにアクションにも相当力を入れているなって感じました。

<そんなわけで>

キャラはぶっ飛んでるし、コメディ部分の笑えるし、アクション部分は興奮できますし、今年オススメの邦画です。展開が駆け足な感じはするし、笑いもスベッてると感じるところはあるんだけど、いい意味で頭を使わずに楽しめる至高のエンタメでした。同じ原作者である小沢としお先生のテレビドラマ版『ナンバMG5』(2022)とのコラボもあるので、ファンの方は注目です!


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