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これが本当の全編クライマックス!人類史上最も車の使い方を間違えてるやつらの"インフィニティ・ウォー"だった『ワイルド・スピード/ファイヤーブースト』

【個人的な満足度】

2023年日本公開映画で面白かった順位:2/73
  ストーリー:★★★★★★★★★★
 キャラクター:★×20
     映像:★×20
     音楽:★★★★★
映画館で観たい:★×20

【作品情報】

   原題:Fast X
  製作年:2023年
  製作国:アメリカ
   配給:東宝東和
 上映時間:141分
 ジャンル:アクション
元ネタなど:映画『ワイルド・スピード』シリーズ(2001-)

【あらすじ】

ドミニク(ヴィン・ディーゼル)はレティ(ミシェル・ロドリゲス)と息子ブライアンの3人で静かに暮らしていたが、彼らの前に未だかつてないほどの破壊的な敵が現れる。その名はダンテ(ジェイソン・モモア)。彼は昔、ドミニクたちがブラジルで倒した麻薬王レイエス(ジョアキム・デ・アルメイダ)の息子であり、家族も未来も奪われた代償を払わせるため、復讐の炎を10年間燃やし続けていたのだった。

ダンテの陰謀により散り散りに仲を引き裂かれる“ファミリー”たち。そして、ドミニクが愛する全ての者を奪おうとするダンテが最後に向けた矛先は……。

果たしてファミリーの運命は?!

【感想】

ワイルド・スピード』シリーズ第10作目(スピンオフ含めたら第11作目)。ヤバいヤバい、すべてがぶっちぎりまくりの最高のエンターテインメントでした!!もうさ、ここまで振り切りまくってるとホント気持ちいいんですよね!!潔さと清々しさを感じます!!

<変わってゆくシリーズのスタイル>

もともとこのシリーズって、スピード狂なやつらがレースで最速の男を決めるだけの映画だったんですよね。ただ、その色が出ているのは第3作目まで。第4作目から徐々にミッションがインポッシブルな映画に変わってきました。車の運転が得意なだけの人たちが、いつの間にやらイーサン・ハントやジェームズ・ボンドもびっくりな任務を遂行していくことになります。気づけばシリーズも22年目に突入ですよ。20代のイケイケボーイズ&ガールズだったメインキャストの方々も、今ではすっかり40代のいい大人です。まあ、大人になったからといって落ち着きの欠片もないんですけど(笑)

<粗いところに目をつぶれるほどのぶっ飛びよう>

正直、今回のストーリー設定そのものは、メッチャ後付け感が強いです。第5作目である『ワイルド・スピード MEGA MAX』(2011)に出てきたラスボスの息子ダンテがドミニクに復讐しに来るって話です。「そんなんいくらでも敵作れるじゃん!」って感じではありますし、ストーリー展開も都合がよすぎるところが多いんですが、キャラクターもアクションも振り切りすぎてて、そこらへんどーでもよくなるぐらい楽しめるんですよ!やっぱり映画ってどこかひとつ抜きんでていると、他のすべてをカバーしちゃいますよね。というより、他をカバーできるぐらい抜きんでているのがこの映画のいいところってことでもあるんですけど。

<キャラクターというよりキャスティングが秀逸!!>

この映画で振り切ってると思う要素が2点あります。まずはキャラクターですね。本作でダンテを演じたのがジェイソン・モモアなんですけど、DCのアクアマンで有名ですかね。スーパーヒーロー演じていた彼が、今回はもうドミニクを苦しめるためなら何でもするやべぇ役どころで、その怪演っぷりが面白かったです。ヘラヘラしながらも執念深くドミニクを追い詰めていきますから。。。

で、今回はマーベルのキャプテン・マーベルで有名なブリー・ラーソンも参戦しちゃってるんすよ。ドミニクを演じているヴィン・ディーゼルはもともとグルートの声をやっていますし、前作までの敵だったサイファーを演じるシャーリーズ・セロンもマーベルに入ってきたじゃないですか。しかも、クイーニーを演じるヘレン・ミレンもこの前の『シャザム!〜神々の怒り〜』(2023)に出てきたりで、「これ何のユニバース?」ってぐらい、マーベルとDCが交わっているんですよ。そこに、人類最強ハゲのジェイソン・ステイサムも入っちゃって、まさにハリウッド映画界のアベンジャーズと言っても過言ではないんじゃないですかね。特にアクション映画が好きな身からしたら、このキャスティングだけでごはん何杯でもいけちゃう勢いですよ。

<非日常すぎるアクションの数々が至高!>

もうひとつ振り切っているのが、これはシリーズ全体を通してそうなんですけど、やっぱりアクションですよ!もうさ、車が移動手段じゃないっていう(笑)車が走るだけっていうのは凡人の考えで、ここでは飛んだり跳ねたり落ちたりするだけでなく、武器にも鎧にもなって、まさにマルチツールなわけです。「車にそんな使い方ある?!」って開いた口が塞がらないほど。カーアクションなんて生ぬるく、カーバイオレンスと言った方が正しいと思いますね(笑)

冒頭から回想シーンとして『ワイルド・スピード MEGA MAX』のクライマックスが流れて、当時の興奮を思い出せたかと思いきや、そのすぐ後にローマの街を舞台に車をぶっ飛ばしてぶっ放してもうメチャクチャなシーンの連続です。予告編にもありましたが、巨大な鉄球がバスを真っ二つにするところなんか、ある意味ファンタジーじゃないかってぐらいのありえなさです。その後も、中盤のレースシーンでシリーズ初期の懐かしさを感じつつ、終盤のハイウェイでのカーチェイスは神々のお遊びかってぐらい人間離れしすぎてて大興奮でした。ヘリ2台に引っ張られても物ともせず、前に向かって爆走するドミニクのドライビングテクニック、ヤバすぎ、、、!!

<そんなわけで>

これは今年映画館で観るべき映画No.1ですよ!!振り切りすぎたキャラクターとアクションの数々は、今年一番の非日常をプレゼントしてくれます!!そして、今回の映画はサプライズが多いのも特徴で、シリーズを追ってきた人なら絶対にハマるはず!すでに公の情報になっているので言っちゃいますけど、本作でずっと主人公を演じ続けてきた故ポール・ウォーカーの娘さんであるメドウ・ウォーカーも出ているので、ぜひその目で確かめてみてください。いやー、次回作がものすごく楽しみすぎて、その公開日にタイムスリップしたいぐらいです。


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