見出し画像

オリジナル版に忠実な上に、ダンスシーンが超絶パワーアップしていて大興奮だった『ウエスト・サイド・ストーリー』

【個人的な評価】

2022年日本公開映画で面白かった順位:2/26
   ストーリー:★★★★★
  キャラクター:★★★★★
      映像:★★★★★★★★★★
      音楽:★★★★★★★★★★
映画館で観るべき:★★★★★★★★★★

【ジャンル】

ミュージカル
ラブストーリー

【原作・過去作、元になった出来事】

・ミュージカル
 『ウエスト・サイド物語』(1957)

・映画
 『ウエスト・サイド物語』(1961)

【あらすじ】

夢や成功を求め、多くの移民たちが暮らすニューヨークのウエスト・サイド。だが、貧困や差別に不満を募らせた若者たちは、同胞の仲間と結束し、
各チームの対立は激化していった。

ある日、プエルトリコ系移民で構成された“シャークス”のリーダーを兄に持つマリア(レイチェル・ゼグラー)は、対立するヨーロッパ系移民“ジェッツ”の元リーダーのトニー(アンセル・エルゴート)と出会い、一瞬で惹かれ合う。

この禁断の愛が、多くの人々の運命を変えていくことも知らずに…。

【感想】

もうずっと楽しみにしていた映画がようやく観れて幸せです、、、!ミュージカル映画の金字塔!60年の時を経て、再びスクリーンで!!元の作品が好きなので、だいぶ色眼鏡ついちゃいますけど(笑)

<オリジナル版に忠実+αのストーリーに大満足>

ミュージカル版の初演は1957年。その後、1961年に映画化されている本作。今回は、あのスティーヴン・スピルバーグの手によって、60年ぶりにリメイクされました。

一応、僕は事前にオリジナル版を観て復習はしたんですけど、その必要がないぐらい、オリジナル版に忠実なストーリー構成です。長らく観ていなかった人でも、徐々に記憶を蘇らせることができるんじゃないかなって思います。とはいえ、変更・追加となったシーンももちろんありますよ!歌とダンスが披露されるタイミングや場所が変わっていたり、トニーとマリアのエピソードが追加されていたり、新たな歌もあったりと、オリジナル版を観たことある人でもそうでない人でも、双方共に楽しめる内容でした。

そのおかげで、全体的にキャラクターが深掘りされるだけでなく、彼らの置かれた環境がオリジナル版よりもわかりやすくなっていたので、個人的にはかなり好印象でした。例えば、オリジナル版って冒頭でマンハッタンの都市部の空撮映像が流れるんですよ。なので、割と現代的な話なのかなと思いきや、本編の舞台はスラム街っぽいところばかり映され、スタジオのセット内での撮影も多かったので、イマイチ舞台設定や時代背景がわかりづらい部分があったんですよね。

一方、リメイク版は市街地内でのロケも多い分、自然な街並みをたくさん観れたので、登場人物たちが生きる時代の空気感というのをより強く感じることができました。これは大きかったですね。より映画の世界に入り込みやすくなっているので。

<圧巻のダンスシーンに興奮しっぱなし!>

わかりやすくなったストーリーもいいんですけど、今回のリメイク版で一番の見どころは何と言ってもダンスです!!いやもうね、本当にすごくてヤバくて熱かったんですよ。・゜・(ノД`)・゜・。(語彙力w)。オリジナル版のダンスも素晴らしいですよ?ただ、今回のダンスはレベルが違いすぎるんですよ。全体的に動きがメチャクチャ速い上に、アクロバティックかってぐらいの派手さがあって!!それでいて、オリジナル版以上にみんな動きが揃ってて!!このクオリティの高い群舞が最高にかっこいいんです!!特に、パーティー会場でのダンスバトルのシーンと『アメリカ』のシーンが最高でしたね。

『アメリカ』なんて、みんなで街に繰り出してド派手に踊り狂ってて。しかも、衣装の華やかさとすごくマッチしてるんですよ。プエルトリコ系の衣装って、オリジナル版では紫が強くてやや暗い印象があったんですが(踊ってるのも夜でしたし)、今回は黄色やオレンジなど明るい色を基調としてる上に、晴れ渡る空の下、広々とした道路で踊っているので、ものすごく晴れやかな印象に変わっていました。

<ファンならうれしいリタ・モレノの存在>

オリジナル版でアニータを演じたリタ・モレノ。今回はヴァレンティナという、オリジナル版でドクにあたる役で出演しています。アニータは終盤で、ジェッツのメンバーに襲われるシーンがあるんですが、それを止めるのがヴァレンティナです。リタ・モレノからしたら、60年前に自分がやった役を助けるってんだから、なんだか感慨深く感じましたね。リタ・モレノはすでに90歳になるんですが、歌声も披露しているところは、ファンなら必見のシーンかと!

ちなみに、オリジナル版のメインキャストは、マリア役を演じたナタリー・ウッド以外はまだご存命なので、どうせならみんな出て欲しかったなあ。特に、ベルナルド役を演じたジョージ・チャキリスは。なお、ナタリー・ウッドは1981年に43歳の若さで謎の死を遂げているようです。。。

<個人的に気になるところ>

これは今回のリメイク版に限らない話ですが、、、トニーとマリアが一夜を共にするシーンって、あの決闘シーンの後じゃないですか。トニーも精神的に参ってるし、マリアだって自分の兄に訪れた悲劇を知って気が気でないと思うんですよね。でも寝ちゃう。それだけ愛の力が強かったってことなんでしょうけど、、、そんな気分になれるのかなって、この映画を初めて観たときからずっと疑問です(笑)

<そんなわけで>

ミュージカル映画好きには特にオススメしたいんですけど、とにかく歌とダンスがものすごくよかったので、配信なんか待たずに映画館で観て欲しいです、、、!ちょっと尺は長いですが、これは映画館で観るべき映画!


この記事が参加している募集

映画感想文

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?