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ちゃんしーのサンシーブルな人生#13 プレゼン

大学AO入試の三次試験、当日。

幸いなことに、私の試験時間は午後3時からだったので、その日の朝方までプレゼンを練って、仮眠して、大学の試験会場へ行きました。

試験官が6人、長机を並べて座っていました。その前に制服姿で1人立つ私。ド緊張。
高校の先生たちの前では、ある程度話すことも頭に入っていて、資料を見なくても大丈夫でしたが、この視線の強さと雰囲気に、資料を見つめて話すので精一杯でした。

プレゼンが一通り終わって、面接になるのかなと思いきや「先生方から質問はありますか」と司会の方。
そのあと6人の試験官からひとつずつ、質問という名のプレゼンへのダメ出し会が始まりました😳

データの根拠はなんですか?
そのグラフの数値は??
脂質の役割は?
…これが高校生の受験の場なのだろうかと思うほどでした。よく泣かなかったなと思います。

私は淡々と答えていました。
「すみません、そこまでは私の調査不足で分かりません」「そこまで考慮していませんでした。今後はそこも考えて作成したいと思います」
嘘ついたらバレるな、正直に答えないとまずいと思ったから、分からないことは分からない!と答えていました。

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ふりかけ

確か、子どもの栄養についての論文とプレゼンをしたの思うのですが、おやつにおにぎりの提案をしたんですね。
この受験のために手作りのふりかけとおにぎりを作って、栄養価も計上しました。子どもと作れるから食育にもなります!とか言いながら。
試験当日も、ふりかけを持って行って「よかったらご試食をお願いします」と言って、プレゼンを続けた記憶があります。試験官のどよめきも忘れられないですけど(笑)

帰り道、全然面接なんかじゃなかったな、プレゼンへの指摘がすごかったな…と思いつつも、出来ることは全部やったから!と清々しい気持ちで帰りました。不思議と落ち込んだりはしなかったですね。

高校に戻って先生に報告したとき、「あのふりかけ持っていったの!?ははは!」と笑っていました。インパクトあるよ、印象に残ったんじゃない?と褒めてくれました(笑)

文化祭2日目

三次試験の通過、つまり合否発表は奇しくも文化祭2日目でした。松花堂弁当の調理と販売、合間に吹奏楽部のリハと、当日も大忙しでした。

合否発表の封書が家に届くことになっていたので、この日は母に家にいてもらい、分かり次第連絡して!とお願いしていました。ここで不合格だと、ひと夏の頑張りが水の泡。不利なセンター試験を受けるしか道が残らないけれど、あのスケジュールで試験対策なんて出来ていないから。実際はこれで受かる以外のことは、考えていませんでした。

吹奏楽部の屋外ステージが迫った頃、母から「合格だよ!」と連絡が入りました。
あの夏が報われた瞬間でした。ふりかけ効果あったかな、一安心。浸る暇もなく、最後の文化祭のステージに立ちました。

ステージを降りてすぐ、先生方の元へ走りました。もう松花堂弁当も売りきり、片付けも終わった静かな調理室。
添削やプレゼン対策でお世話になったS先生に合格を報告すると、おめでとう!と言いながらぎゅっと握手してくれました。私と同じくらい必死に指導、応援してくれた先生の力強くてあたたかい握手。あれはずっと忘れられません。

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熱意

同時進行していた卒業制作でお世話になったK先生は、当時まだ保育園に通うお子さんがいました。
私は卒業制作で、学校給食と病院給食をテーマにしていました。総合病院の管理栄養士さんにコンタクトを取って、見学とインタビューをさせてもらえることになったのは、K先生のおかげでした。

私自身もバッタバタでしたが、それに付き合って指導する先生方はもっと忙しかったはずです。私たちの授業だけでなく、他の学年や自分の担任クラス、自身の生活やご家庭もあったんだから、頭が上がりません。

この高校にいる家庭科の先生方は、みんな熱意を持って真剣に、私たちと向き合ってくれました。そんな先生方だったから、私も最後まで諦めずにやり抜けたのだと思います。

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ちなみに、担任の先生は私たちの学年だけ、家庭科の先生じゃなかったんです。同じ学科の他学年のクラスは、S先生やK先生だったのですが、なぜか私のクラスは国語のF先生でした。
最初はみんな、何で先生が担任なの?と思っていたけれど、最後はF先生でよかったよね!と口にはしないけど思っていたんじゃないかな。私がこの大学を受験することになったのも、F先生の助言があったから。
(参照:勉強が好きだなんて思ってなかった3)

何度も言っていることですが、この高校3年間があったから、先生方と出会えたから、今の私がいます。
高校に限らずですが、人間性や社会性、私の栄養士としての基礎基本を作り上げてくれたのは、間違いなくこの3年間だと思っています。
本当に忙しくて大変だったけど、学校辞めたい…と思うことは一度もありませんでした。この一言では言い表せないけれど、やっぱり、楽しい3年間でした。

ありがとう!



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