既読

LINEのトークグループが僕は嫌いだ。

一対一の個人トークなら一般的にタブーとされる「既読無視」も、グループなら容易に行うことができる。たとえ自分が無視をしたとしても、同じように無視をしている者が存在している限り、そのグループに所属している他者には無視していることは分からない。
そして質の悪いことに、個人トークよりもグループでの無視の方が、当事者が背負う罪悪感が弱いのだ。しかもグループの人数が増えるほど、グループの規模が大きくなるほど、それに比例するかのように罪悪感は薄れていく。大して中身のないような他愛のない会話ならまだしも、急ぎの頼み事や返信を求める事務連絡などで無視をされると非常に困るし、こちらの求める対応がなされないという現実に憤りを感じてしまう。
メッセージを送信した4時間後にもう一度トーク画面を開いてもそこに返事は来ていない。あるのは自分が送信したメッセージの左下に小さく刻まれた"既読7"の3文字だけ。無視しているのは誰だ...!!!

しびれを切らして返事を催促。送られてくるのは「今みました」「忘れてました」「寝てました」などとってつけたような言い訳ばかり。だがそんな訳はない。既読という裏付けが取れている以上、誰かが嘘をついていることは確実。そんな薄情な嘘つきだらけの世界、僕はもう耐えられない。
そんな風に思い辟易してしまうのって、僕だけなんだろうか。
SNSは確かに便利だけれど、頼りすぎると人間関係に軋轢が生まれかねない。人間なのだから、時には直接会って互いに目を見て話したい。

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